第五話 チュートリアルクエスト
「っと」
俺は転びそうになって、慌てて体勢を立て直した。これは…荒野、か? 空はめっちゃ普通だけど。
《深淵へようこそ、カイト様》
「おわっ!?」
《今回あなたのチュートリアルの案内を担当させていただきます、ナビシステムの『ALPHA』です。》
「お…おう………」
会話能力の割には雑な名前だなと思ったが、ナビシステムならいくらいるだろうし、それぞれに名前をつけていてはきりが無いから雑になったのだろうと納得した。
「じゃあチュートリアルを開始してくれ」
《了解いたしました》
《ステータスをみるときはステータス、マップを開くにはマップ、メニューを開くときはメニューそしてインベントリを開くならインベントリと、声に出していただければその画面が目の前に表示されます。また、インベントリは設定した場所に手を入れても画面を呼び出せます。》
《基本的に他者からは見えませんが、見せる意思があれば見せることが出来ます。》
「なるほどなぁ」
この辺はかなり楽に進められるようだ。
《次に戦闘ですね。》
「おっ、きたか」
《フィールド上に敵をランダムで召喚しますので、その敵を倒してください。》
《初期装備をメニュー内のインベントリに送信しておきました。それを装備して戦ってください。》
「よーし、やってみよう!」
《《抽選中…………………》》
《《完了しました》》
《《邪神の残滓 level240》》
《《召喚開始》》
は?
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プレイヤーネーム:カイト
level1
職業:剣士
装備品:武器…アイアンブレード
:防具…駆け出しのレザーライトアーマー
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…………………………えっ、これなんてクソゲー?




