第十話 【憤怒の種】
遅くなりました、すみません(リアルの事情です。更新頑張ります)
ラルナに仕事を依頼した後は、そのままログアウトした。本当はフラーマのレベル上げをもうちょっとしたかったが……森での現象との関係を疑われても困るしな(目を逸らしつつ)。
で、しばらく他のゲームをやったり、道場で稽古をつけたりしてたんだが、そろそろまたこっちをやろうかな、なんて思ったからログインをする。すると、いきなり通知が入った。
《翻訳完了》
《スキルが効果を発揮します》
おぉ…もう………。とりあえず翻訳されたスキルの鑑定だな。
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プレイヤーネーム:カイト
level:64
職業:邪炎剣士
[スキル:パッシブ]
剣の心得・破壊者・飛翔・憤怒の種[NEW!]・古代神聖言語
[スキル:アクティブ]
スラッシュ・パワースラッシュ・ルナスラッシュ・火炎剣・獄炎剣・バーサーク・暗黒召喚・邪悪結界・魔力剣・堕落魔法・邪炎・絆の呼び声
[???]
『逾槫ィ∬ァ」謾セ:辟シ貊?エゥ逡』(未解放)
特殊称号:【畢らない忿怒、燼滅の如く】
通常称号:【最前線を駆ける者】
[ステータス]
HP:2030/2030
MP:1950/1950
STR:2000〔limit〕
INT:650
AGI:420
DEX:700
VIT:650
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憤怒の種……やっぱりあの赤い実か。で、どんな効果なんだろうか。
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スキル:パッシブ:憤怒の種
説明:君は憤怒の□の種。芽吹く時を待っている。強い憤怒に曝されれば曝されるほど、君の内の魂と共鳴し、成長する。
成長率:0%
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………スキルが語りかけてきたんだが?? というか効果はなんだよ! 成長するようになったってだけか!? 1個空白あるし!
『ピィー!』
「んおっ!? ……あぁ、フラーマか。そういや普通に飛べるようになったんだったな」
飛翔スキルは飛び上がって滑空出来るだけのスキルで、俺も持ってるけど使ったことはない。でも、飛行スキルは完全に自分の意思で飛べそうな感じなんだよな。実際フラーマも羽ばたいて飛んでるし。
『ピィッ!ピッピッ!』
「ま、そうだな。レベル上げ行こうか」
良く分からんスキルなんざ放置だ放置。
◇◇◇◇
そろそろレベル的にもいけるだろうからデイサックス周辺に行こうと思ったが、あの東側の岩場になんか良いのがいるかもしれないと思い直して来てみた。名前見るの忘れてたな……なんだったか。
思い出せないまま到着した。〔ガストーラ岩場〕か。まぁ名前の通りだな。まさに岩場だ、歩きにくい。そう思いながらゆっくり岩場を探索し、目についたモンスターを仕留めていく。
………ん?前の方からゴロゴロという何かが転がるような振動が……
『グロロロロロッ!』
「ぬあぁぁぁあぁぁ!?」
なんだあのボール!?引かれるところだったぞ!鑑定を……万能だなこのスキル。
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モンスター:ロックマジロ:パンジャンマジロ
説明:左右に多数の噴出孔があり、高速でガスを噴き出す事で丸まって突進するローリング時に超高速での突撃を可能とする。その勢いはまさに某国の珍兵器!
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最後にネタをぶちこむな!しかもよりによって危険なネタを!どう考えてもアレじゃねぇか!!
『グロロロッロロロ!』
「うおおおおおお!」
やべー!普通に強い!あの回転だと剣で斬る前に俺も剣も弾き飛ばされる!!
『グロッ!』
「はっ? ぬおっ!」
飛び上がって爪で斬りかかって来やがった!機敏すぎるな……。
でもその時だけ回転が弱くなるのか。まぁボール型じゃなくなってるしな。狙い目か?
『グロロロロロッ!』
ゴッ!という音と共に変なアルマジロが加速した。なんだそりゃっ!?
「クソッ!フラーマと別行動したのは失敗だったか!?」
そう、今フラーマはフラーマでモンスターを倒してレベルを上げている。同じフィールドにいれば獲得経験値は共有されるらしい。絆の呼び声の詠唱時間さえ稼げれば呼べるんだが……
『グロロッ!』
「ふんッ!」
『ロロロッ!?』
ガギャン!と凄まじい音を立ててアルマジロの爪とゲヘナがぶつかり合って、アルマジロの爪がへし折れた。技量では俺の勝ちだな。まぁ質もあるかも知れんがな!
「よし!【絆の呼び声】!」
そう叫ぶと、視界の端に3.00秒と書かれたメーターが表示され、カウントされ始めた。すぐに0.00になり……
『ピィー!』
出現した炎の渦の中からフラーマが召喚された。相棒の登場だ!
「よし、フラーマ!状況が飲み込めてるかは分からんがあいつを倒すぞ!」
『ピィッ!?……ピッ!!』
よっしゃ、これで勝ちだ!
『ピィィィィィ!!』
『グロロロロロ!!』
って、回転をやめて威嚇しあってる………!?あれ、これチャンスか?でもアオイ達はこういうところは雰囲気だって言ってるが……まぁ良いか。
「セァァァ!」
『グロォ!?』
捉えた!これは良いところに……!
そう感じた通り、ズバッ!と綺麗な斬撃音を立てて、装甲の一部に切れ込みが入った。んー?思ってたよりも斬れなかったな?両断できると思ったんだが……
『ピィー!』
フラーマが鳴き声を上げると、その後ろに5つほど魔法陣が浮かんだ。そして、魔法陣の中から炎の槍が一部現れた。と、言うより魔法陣の中心に炎の槍が突き刺さってる感じか?
『ピッ!』
もう一度フラーマが鳴くと、その槍は一本一本順番に、一気に加速して撃ち出された。なるほど、カッコいいな。
『グロッ!?グロロロ!ゴッ!?ガッ、グゲッ!?』
アルマジロはというと、2発は避けたようだが、残りの3発を派手に食らっていた。へっ、ざまぁみろ!
『グ、ロロ……グロロロロロロロ!!』
「おうッ!?」
不穏な思考が伝わったのか、目を真っ赤に充血させたアルマジロは今までで一番の勢いで突っ込んできた。慌ててゲヘナで逆袈裟に切り上げた。
ギャリィィィン!と、過去一派手な音を立てて、アルマジロ最期の突進攻撃の威力は上に逸らすことに成功した。つまりどういうことかって?ははは、一言で言うとだな、
「真上から落っこってくるって訳だよなぁ!?」
『ピィィィ!?』
逃げろー!?
ズッシン!と、結構離れたのに凄まじい衝撃を起こしてアルマジロは落下してきた。確認を………あぁ、逆さになってジタバタしてるな。丸まれば解決かと思うが、どうやら結構埋まってるらしい。あとはトドメを………あん?
パンジャンマジロは、ジタバタするのをやめて、まるでセミのように足を縮みこませた。そして、身体中のあちこちに入った罅から光を放ち………おいこれって、
「うおぉぉぉ!」
『ピィィッ!?』
フラーマを掴んで倒れこみ、身体の下に隠した瞬間に、ズドォォォォォン! と、とんでもない爆発音と爆風、そして火炎を撒き散らしてパンジャンマジロは自爆した。そうだよな、パ○ジャン○ラムって、爆弾だしな。そりゃ最期は爆発するか。……するか?
「あー……火属性で良かった」
『ピッ』
ま、何はともあれ俺もフラーマも属性は火だ、炎がメインの爆発を食らったぐらいじゃ死なない。まぁフラーマは心配してるのか覚えたての回復スキルを使ってくれてるがな。
「すまんな」
『ピィッ!』
ふー……さて、フラーマのレベルは上がったかな?
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モンスター:幻獣種・竜血:邪炎の家族:レッサーフェニックス
個体名:フラーマ
level:12
スキル:パッシブ
飛行・炎の鳥・羽毛強化・爪強化・嘴強化・強化炎翼・再燃する炎
スキル:アクティブ
ファイアボール・ブレイズボール・ヘルファイア・炎の嘴・炎の爪・火炎纏い・スーパーフレイムストライク・デスフレア・ブレイズフィールド・再生の白炎
[ステータス]
HP:3000/3000→3400/3400
MP:3500/3500→4000/4000
STR:1700→2000
INT:700→950
AGI:900→1000
DEX:900→1000
VIT:1300→1950
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んー……強いなぁ。これもうこの辺のならほとんどのモンスターに負けないんじゃないか?
「よし、そろそろ帰るか」
『ピィッ!』
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スキル:パッシブ:憤怒の種
説明:君は憤怒の□の種。芽吹く時を待っている。強い憤怒に曝されれば曝されるほど、君の内の魂と共鳴し、成長する。
成長率:2%
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ずっと表記が乱れていますがあまり気にしないでください(大変申し訳ありません)




