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From Abyss  作者: バルト
第四章 ヴェンジェンス・ロード
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第八話 魔石を訪ねて三千殺(!?)

最近湿気もあって暑いですねぇ………。

星を付けてくださった方、ありがとうございます!作者の励みになります!

 あー……昨日ログアウトした後すぐに寝たのに、まだ少し眠いな。まぁすぐに覚めるだろ。なんせラルナから言われた『魔石』とやらを探さないといけないからな。カーラ達の誰かがログインしてると良いんだが。

 まずはログインだよな。……いつも思うが、やっぱりセットがめんどくさいな。ダイバー10は最新型だから、かなり楽になってはいるが……。

 フルフェイスヘルメット型のM(マインド)R(リンク)G(ギア)を被って、シグナル・デバイス……ダイバー10はマッサージチェアみたいな感じだな……に座る(または寝る)。そうするとデバイスの上の方にあるバイザーが降りてくるから、降り切ったら目の前に表示されるホロメニューでソフトを選んで〔リンク〕を選択する。で、目を閉じて、感覚が変わったら目を開ける。そうすれば、目の前にはそのソフトの世界が広がってるって訳だ。めんどくさいだろ?これでもだいぶ簡略化されたんだぜ、ホントに。


「うし、ログイン完了。さーて、話せそうな奴か、カーラ達を探すかね」


 ちなみに今日は一人だ。と言うか、そろそろゲームの中では別行動しようって話になったしな。俺達が集まるとどうも注目も集まるらしくてな……。カーラに言われたから、バラけることにした。ま、ボスとかやべぇのいたらまた集まるけどな。あん?クソデカアルミラージは除外だぞ、めんどくさそうだし。あとゲームとはいえ圧死は御免だ。

 とりあえず広場みたいな所に行ってみることにした。どうやらパーティー募集の場所にもなってるらしい。酒場は大人、ギルドは高校生から。で、広場は全年齢って感じの暗黙の了解があるらしい。全然知らなかったぜ………。とりあえず行ってみよう。



◇◇◇◇



1人目

「魔石ィ?んなもんその辺のウサ公倒せば出るだろ?」

2人目

「魔石を手にいれる方法って……普通に倒す?」

3人目

「だいたいモンスター1体につき1個出るでしょ?」


 ………どいつもこいつも似たような事しか言わねぇ!どうなってんだ!倒せば出るって、出たことねぇよぉぉぉ!!


「そういえば、ヘルプ機能があるってアルファが言ってたな。最近頼ってなかったし、聞いてみるか。アルファ?」


《システム再起動》

《質疑応答モードに変更》

《質問受付中……》


「こんな無機質な感じだったか…?まぁいいか。魔石はどうやって取るんだ?」


《検索中…》

《完了》

《魔石の獲得方法:モンスターの討伐》


「他には?」


《再検索……存在しません》


「f○ck you」


 クソが!やってやる、あぁ、やってやるともさ!片っ端からぶっ殺してやらァ!!



◇◇◇◇



 その場にいた一般プレイヤーの感想

「………え、何あの人。こわ」



◇◇◇◇



 とりあえず今まで行ったことの無かった東門の方に行ってみよう。人気無いらしいからな。なんでだろうか?結局カーラ達はいなかったし、情報収集は無理だな。

 で、ここもテレポートか。初心者用じゃ無いらしいが……不人気だからか?なんて考えてると、真横から石……いや岩が飛んできた。間一髪避けたが。


「ヌゥッハァ!?」


 変な声が出るくらいマジでビビった。なんぞ!?

 なんて思ったら、ズッシンズッシン足音を立てながら岩でできた巨大な人型のモンスターが現れた。……デカっ!?


「待て待て待て待て待て!?フラーマ!」

『ピィー!』


 炎の輪を通ってフラーマが姿を表す。絆の呼び声を使った召喚はこんな感じだ。


「できる限りの最大火力をぶちこんでやれ!俺も撃つから巻き込まれるなよ!」


 まぁ巻き込まれても問題無いだろうがな。俺もだが、炎系無効化らしいし。吸収だったか?


『ピィィィ!!』


 やっぱ良いなヘルファイア。これなら行けるか?なんて思ったが……


『グ、グ、グ………』


 ブゥン、とものすごい勢いで炎の中から拳が飛んできた。って!


「クソッタレがぁ!」

『ピュイー!?』


 効いてねぇ……!? 何でだ!ダメージだけで倒しきれなくても、状態異常で消し飛ばせるはず……鑑定!


____________

モンスター:レアゴーレム:イリーガルロックゴーレム

level:30

説明:ほとんどの物理・魔法攻撃を無効化し、状態異常にも高い耐性を持つ特殊な岩、[エマシアロック]でできた異常種のゴーレム。ただエマシアロックはとても重いため、攻撃力は高いが動きは愚鈍。

____________


 レベル高っ!? は? ここ初心者向けのフィールドじゃ無いのか? そりゃバルバロイ平原よりは強いのがいるだろうが、これはおかしいだろうが!?


「だが、これじゃフラーマには相性が悪いな……。防御貫通攻撃なんてあったか?」

『ピッ!』

「あるのか?」


 鑑定………してる暇なんて無いよなぁ!?鑑定しようとした瞬間に殴りかかって来やがった。面倒な……。俺は持ってたか?貫通系。


「あ、あれがあったな!使ったこと無かったが……【堕落魔法:物理防御力堕落】、【堕落魔法:魔法防御力堕落】!」

『グググ……?』


これで下がりはしたはず……ん?フラーマどこ行った?


『ピィィィィィ!!』

「はっ? んなっ!!?」


真上からフラーマの声がしたと思ったら、なんと炎を纏いながらゴーレムに直撃するコースで急降下してやがる!?


『ググ、ゴ………』

「やっべ!」


 あんな岩の手で掴まれたらフラーマが鶏団子になっちまう!なんか気を引けそうな攻撃……なんか無いか!


「思い付かん!【魔力剣】! ハッ!」


 水色の光に包み込まれたゲヘナでゴーレムに斬りかかってみた。気を引ければ良い!って感じの攻撃だったんだが……


 スパン!


『ゴゴゴ……!?』

「おおっとぉ!?」


 小気味良い音を立ててゴーレムのすこぶる厳つい腕が盛大に切り落とされた。すげぇ!?剣の性能かスキルの性能か、それともステータスのお陰か……。

 俺もまだまだだ。岩を切ったことなんて無いから、今度修行してみるか………? でもその修行だと剣が御釈迦になりそうなんだよなぁ………。やめとくか。


『ピィィィィ!!』


キィーーーン……チュドーーーン!!


「うはぁぁぁ!?」


 アニメみたいな音だな……ってか、威力エグすぎだろ……。大穴空いてるぞ。


『ギ、ゴ、ゴ………グ』

「マジか、まだ動くのかよ」

『ピィィ……』

「おっと、お疲れさん」


 疲れ果ててるフラーマには休んで貰おう。

 外殻のほとんどが削れて、足は無くなり腕も半壊しているゴーレムの胸部には紅く光る石があった。あれが弱点だろ? なら壊して……と、考えた俺の脳裏には少し前のアルファとの会話のシーンが浮かんだ。


▽▽▽▽


《魔石とは、様々な色に輝く水晶質の石です》

《炎は赤、風は緑、雷は黄色、水は青、地は茶色と、色によって属性が変わります》

『ほーん……なら分かりやすそうだな』

《また、モンスターの種類によっては魔石を核にして動いている者も存在します》

《そういったモンスターは魔石を破壊するか、抜き取ることでも倒すことが可能です》

《そして抜き取った魔石はそのまま獲得可能です》

『マジか、ならそのモンスターを探してみるか!』

《ですがそのようなモンスターは非常に珍しく、希少です》

《狙って探すことはかなり難しく、強力な事が多いです》

『なんだよ、じゃあ普通に戦ってドロップ狙うしか無いのかぁ……』


△△△△


 ……なんて事を話したな。

 俺は目の前のもがいているゴーレムのコアに目を向ける。水晶のような綺麗な紅い石だ。もしかしたら……。


「ふん!」

『!? グゴゴ……ゴ!』

「うおっ!」


 掴んで抜き取ろうとしたら、これまでに無いくらいの速さで腕を振って抵抗してきた。

 危ねぇ!あんな質量の塊みたいな腕でぶん殴られたらミンチになっちまうぞ……。


「諦めて、その魔石(心臓)を、俺に、寄越せぇぇ!!」

『ゴッ!?』


 ゲヘナをコアと外殻の隙間に捩じ込んで、魔石を鷲掴んで抉り出す。そのまま剣を押し込めば押し込むほど、どんどんゴーレムの動きは鈍って行った。そして……


ボゴッ!


「抜けたッ!」


 コアは完全にゴーレムから離れ、俺の手の中にあった。そして元の持ち主で、心臓を失ったゴーレムは……


『ガッ……ゴ………ゴ………………』


 ガラガラ……と音を立てながら崩壊を始めた。討伐完了って奴だな。


《戦闘終了》

《ドロップアイテム:エマシアロックの塊×5、マギアイアン・獄炎×5、ゴーレムアイ×2、(から)の魔石の欠片×10》


 おおっ、たくさん貰えたぞ!……でも、これで足りるのか?これだけじゃ足りないとか、属性が違うとか言われたら辛いな……。よし、ゴブリンを張り倒しまくるか。


「フラーマも良いか?」

『ピィッ!……ピッピッ!』

「おん? 鑑定?」


 なんとなく鑑定しろみたいなニュアンスだったな?まぁしてみるか……


____________

モンスター:幻獣種ファンタズマ・竜血ドラゴニカ:邪炎の家族:ファイアバード・特種

個体名:フラーマ

level:60(limit)(can do exceed)


スキル:パッシブ

飛翔・炎の幼鳥・羽毛強化・爪強化・嘴強化・強化炎翼


スキル:アクティブ

ファイアボール・ブレイズボール・ヘルファイア・炎の嘴・炎の爪・火炎纏い・スーパーフレイムストライク・デスフレア


[ステータス]

HP:1200/1200→3000/3000

MP:2000/2000→3500/3500

STR:760→1750

INT:570→740

AGI:675→890

DEX:640→910

VIT:900→1300

____________



 おおっ、進化か!もしかしたらさらに広域攻撃が習得できるかもだし、やっといて損は無いよな!


《ファイアバード・特種、個体名フラーマの進化を実行しますか?》


 イエス!


《進化を実行………success!》

《個体名フラーマは、『ファイアバード・特種』から『レッサーフェニックス』へ進化しました》


 おぉっ!レッサーとはいえ最強格の代表なフェニックスまで来たか!


____________

モンスター:幻獣種(ファンタズマ)竜血(ドラゴニカ):邪炎の家族:レッサーフェニックス

個体名:フラーマ

level:1


スキル:パッシブ

飛翔→飛行[NEW!]・炎の幼鳥→炎の鳥[NEW!]・羽毛強化・爪強化・嘴強化・強化炎翼・再燃する炎[NEW!]


スキル:アクティブ

ファイアボール・ブレイズボール・ヘルファイア・炎の嘴・炎の爪・火炎纏い・スーパーフレイムストライク・デスフレア・ブレイズフィールド[NEW!]・再生の白炎リジェネレーション・ファイア[NEW!]


[ステータス]

HP:3000/3000

MP:3500/3500

STR:1700

INT:700

AGI:900

DEX:900

VIT:1300

____________


 おぉ……もうHPとMPが俺よりもたけぇ……しかも回復スキルっぽいのもある。まぁモンスターだしな? しゃーないしゃーない……。とりあえず広範囲攻撃っぽいのあるし、さっさと行くか!


 ちなみにこの後、ゴブリンの森で炎に巻かれて悶え苦しむゴブリンや、爆発音と共に多数のゴブリンのの悲鳴が響く現象、巨大な火柱が発生する現象、そして木々が焼け焦げたり灰になったりしている場所が確認されたらしい。

 お前だろって? さて、なんの事やら。まぁ、追加で5つくらい紅い魔石が手に入ったとだけ言っておく。





前書きで書いた通り、☆☆☆☆☆を★★★★★にしてくださると作者が元気になります!

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