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From Abyss  作者: バルト
第四章 ヴェンジェンス・ロード
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第六話 「逃げるんだよ!!」

★をください(直球)

 あの後アオイと話し合って、一旦ログアウトして飯を食ってからまた集合って事にしたからログアウトした。昨日から母さん達は門下生を連れて修行に行っているから、家には俺以外誰もいない。


「とりあえず……ラルド使いきらないとなぁ………」


 アオイが送りつけてきたラルドが、まだ半分ほども残っているからな。使いきるのは無理か……。


「何を作るかなぁ?無難にチャーハンとかか?」


 ネットでたまたま見かけてなぁ。うん、旨そうだと思ったから、あれにしよう。材料もあるしな。というわけで、ネギを刻んで、卵を溶いて、フライパンに入れるためにラルドを切る……刀カモン!


「ふぅ……よし、米もあるな」


 熱したフライパンにラルドを投入して溶かす。で、良い具合になってきたら具材を投入!


「筋トレにもなるよな、これ」


 フライパンはちゃんと振ってる。パラパラの方が旨いからな。じゃ、この後は特に無いしバッサリカット!



◇◇◇◇



 よし、食べ終わって、皿と調理器具も洗ったしログインだ。ラルド、これでもまだ使い切れてないんだよな。ネタも切れてきたぞ……。


「おっ、お帰り。ちゃんと食ってきたか?」

「そりゃな。チャーハン食ってきた。ところで、カーラはもうログアウトしたのか?」


 ギールしかいないし、そうなんだろうと俺は思ったんだが。ギールは肩を竦めて、


「美容に悪いから寝るってさ」


 と言った。美容かー………俺には良く分からんな。


「オレもだ。あぁ、ラルナさんはもう修理屋の仕事は終わったみたいだぞ」

「そうか!サンキューな」


 うーん、アオイを待つべきか、どうするべきか……。おっ?


「お待たせー!」


 光の輪が現れて、地面から上に上がっていった。そうすると、アオイが足から現れてきた。なるほど、こうやってログインするのか。凝ってるな。


「相変わらず元気が良いようで……」

「振り回されて大変だぞ?」

「失礼な!」


 ギールが苦笑したから、少し冗談を言っただけなのにアオイにはたかれた。なんか最近当たりが強くないか??


「ま、良いや。とりあえずラルナは今なら暇かも知れないらしいし、行こうぜ」

「楽しみだなー!」

「な、訳で。ギール、カーラによろしく頼む」

「おう、せいぜいフィストに自慢してやるさ。カイト達と一緒に戦ったんだぞってな」

「それは自慢になるのか?」


 そう言って、俺とアオイはギールから離れてラルナを探すことにした。


「でも、どの辺にいるのかな?」

「まずは順当に【星の鎚】に行こう。普通はそこにいるはずだろ?」


 そうそう、最初のキャラクリで、鍛冶士(スミス)を選ぶと店が貰えるらしい。まぁ第一期の特典みたいなもんらしいが……。一応俺達の初期装備も少しだけ強化されてたらしい。誤差だろうがな!


「そうだね、もしかしたら店員がいるかも知れないし!」

「いるのかぁ?そんなのが」


 むちゃくちゃ金かかりそうだな。ま、んなこと考えたって仕方ない。星の鎚にレッツゴーだ。



◇◇【星の鎚】◇◇



「着いたー!」

「道がボロボロになりすぎてたよなぁ」


 前の何倍も時間がかかったぜ……。理由は知らんが、道の舗装がボロボロで通れないところがあったんだよな。そのせいで前の2倍くらい時間がかかった。


「あれ?カイト君とアオイちゃん?」


 店に入ろうとすると、その前にラルナ本人が出てきた。探す手間が省けたな。


「やっほー!遊びに来たよー!」

「えぇー?」

「違うからな?」


 こっち見んな。


 とりあえず事情を説明した。ドロップ品に面白い説明の錆びたナイフを手に入れたから、それを研いで欲しい、と。


「へー……。実物は今あるの?」

「あぁ、そのまま依頼して、ダメだったら捨てようと思ってたからな」

「見せてみて。もしかしたら何か分かるかもだからね」

「分かった。これだ」


 一番好きな輪郭のナイフを出した。普通に戦闘に使えそうなフォルムだが、いかんせん錆びすぎててよく分からないんだよなぁ……。


「ほうほう、これは………なるほど」

「なんか分かったか?」


 超真面目な顔でいろいろ見ているから、何か分かったのかと思ってそう聞くと、


「うん、なんとね…………………」


 真面目な顔のままでそういうから、緊張から息を飲む。アオイも同じような感じだ。


「さっぱり何も分からない!」

「ふざけんな」

「あらら……」


 なんなんだよこいつ!じゃああんなにためるなよ!ひっぱたくぞ!!

 なんて言えないしやるつもりもないが、やっても俺許されるんじゃないか?ダメか?そうか………。


「あはは~……でも、元はとりあえずちゃんとした武器だったことは分かるよ。中身はしっかりしてそうだし、研げば使えるようになると思うよ」


 と、自信満々で言っているが………任せて大丈夫なんだろうか。


「もちろん!腕には自身があるんだからね!」

「まぁ……じゃあ任せる。アオイはどうする?」

「そうだなぁ……ボクもラルナちゃんに任せようかな。信用してるからね?」


 そういう話になって、俺とアオイの持っていた格闘用ナイフ1本、投擲用ナイフ5本はラルナの元に預けられた。だから計12本を依頼した感じだな。


「じゃあ、後から必要な素材が出たら連絡するね」

「あぁ」

「よろしく~」



◇◇◇◇



「この後はどうするの?ゴブリンの生き残りでも探しに行く?」

「そうだな……。あぁ、そういえば俺バルバロイ平原には行ったこと無いんだよな」


 アオイ達が行った時は、俺はあのクソチュートリアルの最中だったからな。見に行ってすらないんだ。


「あー、そっか。じゃあ行ってみよう!」


 そういうことになった。



◇◇◇◇



 アルフレアには門が4つある。北門、西門、南門、東門だ。北門は遠雷の森に、西門がゴブリンの森に、そして南門はバルバロイ平原に繋がっている。東門か?俺は良く知らん。岩場になってるらしいが………。


「まぁ今は南門にしか用は無いんだがな」

「? 急にどうしたの?」

「いや、何でも」


バルバロイ平原……アルミラージしかいないらしいが、………この胸騒ぎはなんだろうか?


「ほら、早く早く!」

「あぁ、分かった分かったって!」


 まぁ良いか。ちなみに初心者用フィールドらしいから、門を出るとワープするらしい。なんかちょっと怖いな?


 本当にワープした。視点が一瞬で切り替わって、広い平原になってる。


「ここがバルバロイ平原だよ。今ならアルミラージをモフれるかなぁ?」


 能天気だな、アオイは………。ところで。


「何?」

「ここって、一角のウサギ(アルミラージ)しか、湧かないんだよな?」

「うん、そうだけど?」

「じゃあ…………」


 あのクソデカイ毛玉はなんだ?


「…………なんだろうね」

「おい………こっちに向いてきてねぇか?」


こちらを振り向いたのは………多分、ゴブリンジェネラルを咥えてる、超でかいアルミラージだった。


『キュイイィィィ!』

「「こっち来たぁぁぁ!」」

「どっどどどうするカイトくん!!」


 どうするって………


「んなの決まってんだろ!行くぞ!」


俺は一旦逃げることにした。良く分からんのに戦えるかよ!


「そっそうだよね!?殺られる前に殺らないと!!」


 と、アオイは武器を構えた。構えた?


「何やってんだお前は!」

「だって戦うんでしょ!?」

「逃げるんだよ、アホ!!」


 俺はパニックになってるアオイを抱き上げて、そのまま全力で逃げ出したのだった。





あらすじをガラッと変える予定です。驚かないでください。あとこの小説は飯テロ小説では無いのでカットです()

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