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From Abyss  作者: バルト
第三章 共に
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閑話 孵化:ダモン編

感想……|ω・`)チラッ

私が最後ですか………。嶋ちゃんも孵化が終わったようですね。ログインはしていましたが、少し別の事をやっているうちに皆さん終わらせてしまったようです。うーん……これはもう悠長にしていられませんね。


「ダモンくーん?頼まれた強化終わったよ~」

「あぁ、ありがとうございます、ラルナさん」

「にしても、珍しい……って言うか、初めてやったよ、こんな強化」


私は今、ラルナさんの『星の鎚』に来ています。私の相棒、【魔刀『纏哭』】に強化をするためにですね。どうなりましたかね~。


「かなり変わったけど、デメリットとかは付かなかった……はずだから。期待してくれていいよ?」


そう言って、ラルナさんはニヤリと笑みを浮かべました。うーん、その顔、アオイさんそっくりですね~。ま、それは置いといて………


____________

アイテム:武器:怨刀『幽冥』(冰水の書)

説明:数多のモンスターを斬り殺し、その血と怨みを吸った妖刀。魔力による概念的な接合、そして鎖による物理的な接合によって魔本とリンクが構成され、1つの装備となった。敵を斬れば斬るほど怨念を溜め込み、主の意思で解放する。


スキル:パッシブ

切れ味超強化・硬化・魔法纏

スキル:アクティブ

水纏刃・冰纏刃・怨嗟の解放

耐久値:60000/60000

____________


良いですね~。魔本の見た目(スキン)をあの本にした甲斐がありました。おどろおどろしくなった刀の見た目にマッチしています。そして耐久力も高いですね。最高です。


「よーし片付け終わり~………って、あれ?そんな禍々しい見た目だったっけ……?」


フフフ……。では、このまま試し斬りに…………と、その前に孵化させないとですね。買いだめしておいたポーションがインベントリを圧迫していますし、早いとこ使いきって身軽になりましょう。ついでに生まれたモンスターのレベリングも出来ますし。では。


「ダモンくん?あの、お代………」

「あっ、そうでした。楽しみすぎて危うく忘れる所でしたよ」


そんな不義理は犯せませんし、まず普通に犯罪です。鶴ちゃんを迎えに行く以外で警察署には行きたくありませんからね。


「あぁ、良かった。普通に戻ってる」

「………?どういうことでしょう?」


本当にどういうことでしょうか?


「あー、さっき………いや、なんでもない。じゃ、お代は10000sね!」

「うーん?まぁ良いです。ではこれで」


気になりますが、詮索してもしょうがないですね。そのままお代を支払い、星の鎚を後にしました。



◇◇◇◇



さて、卵を出して……相変わらず黒いですね?ま、私にはピッタリですねぇ……。では、込めていくとしましょう。


《………どれほど注ぎますか?》

「全て」

《完了しました》

「………(グビッ)」

《どれほど注ぎますか?》

「全て」

《完了しました》

「………(グビッ)」


(以下この繰り返し)



◇◇◇◇



「ふう…………今ので最後ですね。流石にきついですね~」


ただでさえ黒いのに、さらに黒くなりましたね。なんだか吸い込まれそうなほど美しい黒です。さて、後は待ちましょ……………う?揺れてる?


《幻獣の卵が()()()揺れだした………》


おー……聞いてたアナウンスと少し違いますね?なんでしょうか……。


《ミシミシと音が鳴り始めた………》


えぇ……?なんかおかしくありませんか………?


《今、卵が孵る!》


バキッ!バリバリ、バリン!!


「うわっ!暗い!?」


真夜中のようになりましたよ!?……あ、戻った。


『ヒィ~……』

「えっ?悲鳴?」


まるでアニメに出てくる悲鳴のような……。ん?脚に何か………。


『ヒィ~………』

「これは………キメラ?いや、この鳴き声は、」


私の足元には、猿の頭に虎の体、そして蛇の尻尾を持つ異形の生物にして日本の伝説上の存在。(ぬえ)の……なんというか、ミニバージョン?がいました。


『ヒィ~~………』

「うーん……少し情けない声と感じてしまいますが……まぁ十中八九見た目のせいでしょうね」


少しデフォルメされてしまっているので、その可愛らしいと言った方が正しいような見た目が、トラツグミのようなもの悲しい鳴き声と相まって情けなく聞こえます。とりあえず鑑定しましょう……。


____________

モンスター:幻獣種(ファンタズマ)竜血(ドラゴニカ):ちびぬえ

個体名:???(未設定)

level:1

性別:?

説明:プレイヤー・ダモンの過剰なまでの魔力注入により異常化して生まれた幻獣。既に魔力で満たされていた所を、さらにポーションを大量に服用し回復、注いだことにより魔力が暴走、異形として誕生した。不気味な鳴き声をあげ、獲物を追い詰め、闇夜の中から襲撃する恐ろしい怪物……………の、幼体。だがその膂力は生物の骨をいとも簡単にへし折り、頭を卵のように叩き潰す。


スキル:パッシブ

異形のモノ・水冰の怪物?・筋力超強化・体力増強


スキル:アクティブ

ウォーターカッター・アイスアロー・アサシンスタンス・ジェノサイドスタンス


[ステータス]

HP:600/600

MP:20/20

STR:500

INT:10

AGI:500

DEX:20

VIT:200

____________


うーん、素晴らしい脳筋。さて、なんて名前にしましょうか。うーん…………………あぁ、さっき良い名前あったじゃないですか。


「ツグミ。これからあなたは、『ツグミ』です」

『ヒィ~~~!』


おっ、少し声が元気でしたね。トラツグミから取りました。説明文と名前のギャップが良いと私は思いますね。


《報告、ちびぬえが名付けを受け入れたため、ちびぬえの個体名が『ツグミ』に設定されました》

《魂底属性により個体名:ツグミに【水冰の家族】が追加されました》

《ステータスが一部共有されます》


さて、試し斬りとレベリングに行きましょうか。ゴブリンの森のボスとも戦ってみたいですし。たくさん血を吸わせてあげますからね………。






挿絵(By みてみん)


ラルナのイメージ画です。皆さんのイメージに合ったかな?

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