第十話 ゴブリン討伐 燼宮 凱人編 前
全く…どこまで逃げやがったんだ奴らは……逃げ足速すぎだろ。しかし森の中がこんなにも動きにくいとは思わなかったな。なんで奴らはあんなに動けるんだ?下手すりゃ軍人並みに動いてたぞ。
木の根を飛び越え倒木の下をスライディングでくぐり抜け……かなり無茶苦茶だったな。まさにゲームだ。ん?あれは………
「…いたな」
視線の先に、とてつもなく警戒している先ほど見たゴブリン達がいる。今度こそ驚かずに仕留めに行こうと思っていたから、さっさと出ていって切り捨ててしまえば済むだろう。
だが………そのゴブリン達がいる場所が問題なんだ。なんせ……………
「集落の中なんだよなぁ」
そう、奴らは集落まで逃げてしまっていた。適当に数えても20体以上いる。まだ戦ったことがないから、どれほど強いのか分からんな。しかし、邪炎の灯った剣……ゲヘナを見て逃げ出したんだ、多分勝てるだろ。
よし!っとその前に……まだゲヘナの性能を見てなかったな。ステータスから見えるかな?
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アイテム:武器:『その怒り、未だ消えず』
説明:とある邪神が煉極の炎の中より生み出した、疎ましき火炎を宿した剣。斬り裂かれたモノは焼き尽くされる運命にある。
スキル:パッシブ
邪炎増幅・防御貫通・不壊
スキル:アクティブ
《悉くを焼き尽くす終炎》
耐久値:∞
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ぶっ壊れか?ぼ、防具は……
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アイテム:防具:『その身覆うは昏き炎』
説明:とある邪神の力の奔流に曝され、その力が馴染んだ外套。害意を持って触れたモノは、宿った炎に焼かれ、絶望と共に朽ちるだろう。
スキル:パッシブ
放炎防御・不壊
スキル:アクティブ
邪炎纏・HP·MP自動回復・黄昏の炎
耐久値:∞
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これもぶっ壊れてやがる……序盤に手に入る装備じゃ無いだろうこれ。てか今思い出したが普通のステータス部分見てねぇや。どれどれ。
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プレイヤーネーム:カイト
HP:450/450
MP:600/600
STR:700
INT:250
AGI:100
DEX:90
VIT:60
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STR700…高いのかどうか分からんけどこれだけは言える。…………俺は脳筋ってか!?まぁINTが次に高いから良いだろ……(良くないか?)少なくともゴブリンには負ける事は無いだろ。よし。
「行くぞ!『邪炎』!」
「ギェッ!?」×多数




