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生まれることも飛ぶこともできない殻の中の僕たち  作者: はるかず
第一章 お誕生日おめでとう
13/40

第13話 迷子のあひると純白の色

ころころと三つの卵が美しくなれる泉を目指して転がる

泉にはどれくらい近づいたのか、ピヨには分からないまま

ずっとルヴナンが日の落ちる方と言うのを信じて転がった

レアールが文句を言いながら何だかんだでついてくる


すると、あひると名乗る子が迷子になっているのに出会う

自分たちが美しくなる泉を目指していることを伝えると

あひるは、その泉が僕の巣だ!と大喜びした


「僕のお母さんは元々あひるだったのだけど、美しい白鳥に泉で変身したんだ!」


三つの卵は希望に湧いた。美しくなれる泉の噂は本当だったのだ!

ルヴナンが目指している方向に行けば泉につくことを伝えると

あひるは3つの卵に同行を申し出てきた

見捨てておきなよと冷たく言うレアールをよそに、3つと1匹は進みだす


話題は白鳥でもちきりだった

その姿は首が長く純白の羽に体が覆われているという

ルヴナンは自分が純白の翼に覆われるかもしれないと嬉しそうにしていた

ピヨはみんなが話題にしている純白というものを知らなかった

レアールがわざわざピヨに知らないの?教えてあげようか?と意地悪く話す

ピヨは元気よく、教えて!教えて!とせがんだ


レアールは得意げに語る


世界には色が満ちている

生まれると目がついていて 色を感じ取れる

温かいのは赤や黄色 寒いのは白や青

僕たち卵にも色がついていて それぞれ違うんだ


レアールが語り終えると、ピヨは色を想像してみた

ルヴナンが卵から孵化し、寒い色に覆われた鳥が出てくる

それは美しい白鳥と言われる鳥で、ルヴナンに近づくだけでもピヨは凍ってしまう

カチンコチンになるピヨ。寒い、寒い、とルヴナンに言う

ルヴナンはあの悲しい母の歌を歌い、さらにピヨを凍らせる

凍ってしまったピヨに、ルヴナンは優しい声で友人を凍らせたことを泣くのだった


ピヨは悲しくなってルヴナンに泣きついた

イメージしたことを語ると、ルヴナンは優しく”色だけでは寒かったり暑かったりしないんだよ”と諭された

ピヨは何だと安心し、生まれた後の自分たちの色はどんなのだろう?と、皆とお話に入るのであった

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