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~群青~少女たちの戦争  作者: 群青
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2話 予期せぬ事態


    卒業式から数日後

下神結衣はこれからほとんどを一緒に過ごすであろうペアの赤川との初めての顔合わせの為に本部の一室に来ていた。ペアが決まってからは、友人などに赤川の事を聞いたが誰も知らなかった。結衣も正直これからペアになる赤川なんて苗字は聞いたことが無かったが、別に相手を知っていても知らなくてもやることは変わらないので知っているか知らないかはどちらでも良かったが、いざ顔合わせの部屋が近くなると誰も名前すら知らないからかどこか不気味さを感じた。

相手がどんな人でも、これからのほとんどの時間を一緒に過ごすので相手の性格や雰囲気そして、基本的には女子と女子や男子と男子になるので極めて稀ではあるが男女のペアもありえるので、自分と気が合うペアなのかそして、同性なのかと緊張し始めてきたところで顔合わせをする予定の部屋の前に着き中に入ると、無駄に広い部屋の中には一台の机と椅子が二脚そして部屋の隅にベッドが1つと寝袋が1つ置いてあるだけで赤川を待つために用意されていた椅子に座ろうと、部屋の中へ入るためにドアを閉めようと前に出た時に死角で見えなかった観賞用の樹木が、目の隅の方映りその植木鉢が部屋に入ってきた人を


“隠れて射殺できる位置”


 にあるのに気づくのと同時に服が、赤く染まり右下の床も赤く染まっていた。結衣は自分の服についている赤色に見覚えがあった。その赤色は育成所で使っている非殺傷弾だった。非殺傷弾でも、当たり所が悪ければ骨折しかねない威力と生暖かい赤色の液体が灰色の訓練服に着くため、綺麗にお湯で流さないとシミが出来るので何か所も1日で付けられると、ただでさえ自由時間が少ないのに落とすのに1時間以上かかることがあるので自由の時間が丸1日無くなってしまったりもするので、体術訓練での血の味と共に結衣は一種のトラウマになっていた。


 育成所では普通に射撃訓練や実戦射撃などで使われているものなので、1発当たっただけでは致命傷にはならないが何発何十発も受けると流石に動けなくなるので、日本の警察機関などが装備をしている5包入るリボルバー式の拳銃なら弾切れ狙いもよかったが、初弾から何発も撃っているので5包のリボルバー式拳銃ではなく、ジャッジメント内で一般的に使われる銃だと想像できる。ジャッジメントの銃は局所的な打ち合いが想定されているので、17砲+1砲と合計18包と警察機関の拳銃よりも多く入る為、弾切れまでにどんなによけても6~8弾以上は当たってしまうので弾切れは期待できず正攻法で制圧するしかなかった。5包のリボルバー式拳銃でも、痛いのが嫌で早撃ちの技術を身に着けていたために養成所時代はほとんど撃たれる前に撃って撃たれることが、圧倒的に少ない星奈が耐えることは、天地がひっくり返っても絶対に無理だった。


腹部にあたった弾の鈍い痛みや次の弾が、自分にいつあたるか分からない恐怖感に襲われる極限の状態で自身の活路を考えているとハイリスク・ハイリターンだが、自分から相手に突っ込まなくても制圧が出来る方法が思い浮かび考える暇もなく体が反応した。

 

次の瞬間部屋に2発の銃声が響きの星奈の服ではなく、鉢の裏に隠れていた襲撃者の服が非殺傷弾の赤色に染まったのだった。







ジャッジメントとは


 日本国内の治安活動を主な任務とし日本に被害が及ぶ可能性がある過激派組織の討伐平安時代から続く国家の秘匿組織。

第一次世界大戦では、カレー方面展開からノルマンディー上陸作戦への変更による連合国軍勝利への一手を、第二次世界大戦では陸軍中野学校の元となり第三次世界大戦では、不法占拠された南アフリカ大陸の解放など歴史を大きく変えて来た機関。



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