隣の隣人淫魔さん♡
「移月さん。この、さきゅばすってなんですか?」
「え、いきなりなんでそんな…」
移月さん家の掃除を手伝っている途中、いかにもな雰囲気の禍々しい本を見つけて中を開いた。
「ん~サキュバスっていうのは…まぁ、簡単に言うとエッチな悪魔」
「エ、エッチな悪魔?」
「基本的には女の姿をして、裸かほぼ布みたいな水着を着ている悪魔」
「露出狂…?」
「恰好はね。でも、恐ろしいのが男を食べちゃうのよ。エッチな意味で」
「あ~…なんか男の人が好きそう…」
「でも、サキュバスって支配しない限り、男の人を吸い殺しちゃうわよ?」
食べ殺す⁉アレな意味で⁉
「簡単に言うと、エッチなことして生命力を吸いまくってその人を殺すの」
「えぇ…じゃあ、欲に負けたら…」
「そのまま死んじゃうね」
そんな恐ろしい悪魔がいるのか…。しかも欲にかられてっていうのが余計にタチが悪い……って。
「なんでそんな悪魔が書いてある本を持ってるんですか?」
表紙を見返すと本には、『How to!サキュバスの呼び出し方!』と書いてある。やけに明るいなぁ。
「あ~…それはね、なにか使い魔が欲しいなとか思ってた時に、サキュバスならあんなこととかこんなことやりたい放題では⁉と考えた若き自分の遺産だよ…」
知 っ て た。
「まぁ、サキュバスなんて呼び出したところで、なるべく早く絶頂を手に入れたくて、しかも賢者タイムが長い私には持て余しちゃうかなと思ってやめたんだけどね」
賢者…タイム?魔法使いが賢者?ん?
「もしかして、サキュバス気になる?」
「いや、魔法使いが賢者にって…」
「それについてはあまり気にしなくていいわよ」
あ、はい。
「でも、使い魔に興味があるなんてねぇ…しかもサキュバス…」
「サキュバス自体に興味はないです」
「またまた~あ、もしかしてインキュバスの方?ほ~」
「インキュバス?…よくわからないですけど違います!」
「でも、お隣さんはサキュバスよ?」
「だから、興味無いで―え?」
お隣さんが…サキュバス?
お隣さんといえば移月さん家に来た時、たまにあいさつ程度に会話するあのスタイルの良い優しそうな人が?
会うたびに思う、セーター何枚持ってるんだろう。ってくらいセーターばかり着てるあの人が?
「そういえば、日本で使い魔としてじゃなくて普通に単独で過ごしてるのは初めて見たわね。搾精とかどうしてるのかしらね」
「…え、お話しされたことないんですか?」
「あるにはあるわよ?ただ、引っ越して来たっていうので挨拶したくらい。けど、その後は不思議なくらい喋らないのよ、私を避けてるみたいに…」
「…なんかしたんですか?」
「してないわ!…それで、気になって色々やってみたのよ」
「ストーカー…?あんな優しそうな方を…ひどい」
「違うわ!ちょっと部屋の中を透視したりしただけ」
それもアウトなのでは…?
「そしたら、背中から翼が生えてて、髪色もいつもは茶髪なのに見たことない禍々しい紫色になってて、おへその当りには淫紋もあったのよ。極めつけは…」
なんかよくわからないけど、迫力ある話になってきた。ゴクリ…。
「すごい量の牛乳飲んでたのよ!」
ぎゅ、牛乳…。はぁ、そうなんですね…?
「昔、充分に食事がとれないサキュバスは牛乳とかチーズとかヨーグルトを食べても最低限食事になるって聞いて、これはもうサキュバスしかない!って思ったの」
乳製品って、一応牛の分泌物だから生命力が含まれてるとかそういう理屈かな。知らないけど。
「それはそうと、お隣さん知ってるの?あんな優しそうな方って」
「あ、はい。何回かあいさつしたことあります」
「え⁉じゃあ、今ちょっと会いに行ってよ!」
「なんでいきなりそんな…」
「おすそ分けですって言って、牛乳渡してきて」
「迷惑ですよ。それに市販の牛乳おすそ分けって…」
「それもそうだね…」
やっと諦める気になったっぽ…い?いや、諦めてない。何を考えているんだ、今度は。
「ちょっと待ってて」
スッと立ち上がると、パッと消えた。こういう時は大体ワープした時…って、どこにいったの…?
―三十分後―
「ただいま」
と同時にドンと重たいものが置かれる音がした。
これは…ミルクタンク⁉
「ど、どうしたんですかこれ…」
「北海道行って買って、搾ってきた」
行動力の化身⁉
「新鮮な内に届けてきて」
「えぇ…」
行きたくないけど、物があってはしょうがない。無駄にするのもいけないと思うし…。
「ほらぁ、ちょっと行って来いよぉ。後でどんな感じだったか教えろよぉ」
「男子みたいなこと言わないでください」
仕方なく嫌々行くことになった。ミルクタンクは少し…。
「重っ」
いや、めちゃくちゃ重い。
「三十リットル!」
「バカですか?」
運べるわけないでしょうが。
「しょうがないな~」
すると、廊下に台車が現れ、ミルクタンクが載る。
「いってらっしゃい」
「はいはい…」
そして例のお隣さんは本当にすぐのお隣さんで、歩いて五歩くらいで着く。
ピンポーン
「すいませ~ん」
「は~い」
相変わらず優しそうな声だ。
「こんにち…は」
目線がミルクタンクに行った瞬間、若干困惑してるように見えた。
「あの、隣の者です。これ、おすそ分けです」
何を言うか決めておらず、しどろもどろになりながらも話す。
「これは…ミルクですか?」
「はい。えーっと…三十リットル…」
「さ、三十…」
ですよね。そうなりますよね。
突然、隣の者です〜あ、牛乳三十リットルおすそ分けです〜。って言われても意味わかんないし。
「えっと…ありがとうございます」
でも、受け取るんだ。
「いえいえ、こちらこそ助かりました」
主に、受け取られなかった場合の移月さんのダル絡みから。
「ん…ヒィッ⁉」
お隣さんが横に視線をずらした瞬間、化け物でも見たような表情になった。
「どうしました…あ」
移月さんがそぉっと玄関のドアを開けて、覗き見ていた。
「移月さん、なにやってるんですか?」
「え?覗きだ―」
「あ、あ、上がってってください!」
「おぉわぁ!」
お隣さんに引っ張られて家の中に上がる。
そして、何故かお隣さんに抱きしめられていた。
「はぁはぁ…怖かったよぉ…」
むぉお…ぐるじぃ…。
「あ、あの…」
「あ、ごめんなさいね。痛いところとかある?」
目には少し涙が浮かんでいた。
力が緩んで視界がセーターだけだったのが解放されると、お隣さんがミルクタンクを片手で持ってるのを見てしまった。
「あ、それ…重くないんですか?」
「あ!…これは……私鍛えてて、それで…」
その場しのぎな笑顔と無理がある理由だと私も思ったし、お隣さんも思ったのか声が小さくなっていってしまった。
「サキュ…」
お隣さんがピクッと体を動かした。
人間じゃないことは聞かされているから、ありえない話では無いとわかっている。だからこそこちらから話を進めたほうがいいかもと思った。
「ほ、本当にサキュバスさん…なんですか?」
今になって思いだしたが、一応殺しもする悪魔だ。ターゲットが主に男とは言え、殺されないっていう保証は無い。もう少し慎重に行くべきだったかなと若干後悔する。
「うん…知ってたの?」
「はい」
「そっか…う~んと…とりあえず上がってって」
ミルクタンクを軽く片手で持って、リビングの方に向かっていった。
「お邪魔します」
質素だ。家具も最低限の物しか置かれていない。
「座ってください」
椅子がガラッと引かれて、私もそれに座る。
「あなたも魔女なんですか?」
「魔女というか、見習いです」
「そっか。ということはあの方はお師匠さん?」
「師匠というか…まぁ、そうですね」
師匠ということはなんとなく認めにくいというか認めなくないけど、あれは師匠に当たるのだろう。
「もしかしてだけど、私を退治しにきたりとか…」
「それは無いです!まったく!」
「よかったぁ」
ホッとして胸を撫で下ろしている。おぉ、胸が…ビッグだぁ…。
「あの人、何もしてなくてもとても強いみたいなオーラが伝わってくるの。しかも、悪魔界にいた私の師匠よりも強い…あんな人見たことなくて、そんな人が私の身近に現れたからいつか殺されるんじゃ無いかって…」
「そ、そんなに強いんですか?」
「私、主人がいなくても活動できるくらいにはまぁまぁ強いつもりなの。でも、それを超える人間って今まで見たことがなくて」
一体、私の師匠はどういう人なんだ…?
「それで、怖くなって私をそのまま家に上げたんですね」
「はい…すいません…」
「いえいえ、大丈夫ですよ。それに、私の師匠もサキュバスさんを倒そうとか考えてないですよ。そうじゃなきゃ牛乳持ってきませんし」
「そうなんですね…はぁ、よかったぁ」
とりあえず安心してくれた様子。肩も緊張がほどけて上がらなくなった。でも、考えてみれば命の危機が隣にいながら生活してたのか。それはたしかに怖かっただろうな。けど、牛乳は納得できるんだ。
「そうだ。カステラ食べます?せっかくミルクがあることですし、一緒に食べると美味しいですよ」
「では、お言葉に甘えて。お願いします」
少しお茶を挟んでもう少し親密に接しようかな。
長めの箱を持ってきて、そこからカステラを少し多めに取り出して切り分けてくれた。どこか高そうな雰囲気のカステラだ。
そして、ミルクタンクから軽々と牛乳をコップに注いでくれる。なんか、見慣れない景色。
「ありがとうございます」
「さ、召し上がれ」
サキュバスさんも席についてカステラをもっもっと食べてからごくごくと牛乳を飲む。飲んだ後にぷはっと少し声が漏れているのがかわいい。
そして、カステラもほどよく甘い。そこに牛乳が生地に染み渡っていってとても美味しい。もしかして、サキュバスさんはよく食べるのかな。
…そういえば、サキュバスさんの名前知らないな。
「お名前お聞きしていいですか?」
サキュバスって種族の名前だし、ちゃんと名前を知っておきたい。これから話す機会も増えそうだし。
「『サユ』です。人間界だと漢字の方が都合がいいので咲夜にしてます」
サユさん。
「素敵な名前ですね」
「あ、ありがとうございます。えへへ…」
照れてる顔はなんというか子供っぽい。
「私は心って言います」
「心ちゃんかぁ、これからよろしくね」
「よろしくおねがいします!」
初めて会った時と変わらず優しい。いや、話してみてめちゃくちゃ優しかった。
「ん、ミルクおかわり入れる?」
「ありがとうございます」
気遣いもしてくれるし。めちゃくちゃ優しい大人のお姉さんだなぁ。
「よいしょ」
…けど、怪力なんだなぁ。軽く四十キロはあるミルクタンクを片手で担いじゃうんだから。
「その…あまり見ないでくださぃ…」
「あ、ご、ごめんなさい」
牛乳を注ぎ終わり、席に戻ったサユさんの顔は赤くなっていた。
「どうしたんですか?」
「その…いつもは一人きりなので意識してなかったんですけど…私って人間さんから見ても女として見ても、女っぽくないですよね…こんな力持ちで…」
もしかして、コンプレックスだったのかな…。
「それに、意気地なしで小心者ですし…お隣さんに挨拶に行って、魔法使いだと分かった瞬間逃げ隠れしちゃうような体だけの駄目悪魔ですし…」
「そ、そんなことないですよ!」
「え…?」
「私はサユさんは優しくて気遣いできてかわいくて大人の魅力もあって、つよつよな悪魔さんだと思います!」
「ほんとに…?」
「はい!同じファンタジーに生きるものとしてすごい尊敬してます!」
サユさんは少し考えたような顔をしてぽつりと言葉を漏らす。
「つよつよ…?」
「あっ!つよつよっていうのは、悪魔としてとてもすごいとかそう意味で決して怪力とか筋肉とかは意識してないですよ!それに、強いサユさんもとてもかっこかわいいと思います!」
「ぇえ…恥ずかしいよぉ…」
赤く染めた顔が落ち葉が一段と降り積もったみたいに赤くなる。けど、同時に微笑みもあった。
「えへへ…でも、ありがとうね。私、自信がついたよ」
「はい、自信持ってください!」
笑顔になってくれた。よかった~。
「そうだ!じゃあ、お礼させてくれないかな?」
「お礼ですか?大丈夫ですよそんなの」
「でも、やらせて欲しいの。なんだったら、私がやらせてほしくてその許可を心ちゃんが認めるだけって思ってくれるだけで良いから」
…?えーっと…何をされるんだろう。とりあえず許可してみようかな…。
「…えぇ…じゃあ、お願いします」
「ありがとぉ」
すると、サユさんは立ち上がり私の方に近づく。
改めてみると慎重高いなぁ………あれ、なんか…見覚えあるような…あ、そうだ、移月さんがエッチなことする時の表情に似て……あれ?エッチなことといえば…。
『―エッチなことして生命力を吸いまくってその人を殺すの』
「サ、サユさん?」
「ふふっ」
一転して妖艶な微笑みを浮かべて私の目の前に立つサユさんはその時だけ自分よりはるかに強い何かに見えて、これからこの人にとんでもない目に合わされる気がした。
「サ、サ、サユさ―」
「えいっ」
立ち上がった瞬間、自分の背中に手を回されて同時に目の前の凶悪で強大なマシュマロのような胸に押し付けられる。
けど、さっきの、玄関でしたのとは明らかに違った。
「どうですか?いい匂いですか?」
甘くふわふわするような感覚を覚える匂いを目一杯吸い込んでいた。今にも全身が溶けてしまいそう。
「甘くて…いい匂いがして…ほんのちょっぴり刺激的で…とっても気持ちいいですよね」
甘くていい匂いがするのは確かにそう。けれど、ちょっぴりなんてものじゃない。すっごく刺激的だ。加えてサユさんのもっちりむっちりとした体に全身が包み込まれてもう気持ちいいなんて言葉じゃ表せない。多分、この世にあるどんなベッドよりも心地よいと思う。
「ふふっ、いいんですよ~人間さんならちょっとしか力を出さなくてもばぶばぶ赤ちゃんみたいになっちゃいますからね~」
背中に回されていた手がするすると頭に来て、撫でられる。
「よしよ~し、かわいいですね~」
撫でられるごとに刺激的な体験から徐々に温かさと安心が込み上げてきた。
そうかぁ……ここが桃源郷かぁ…。
「はい、おしまいっ」
と悟っていたら、体が解放されて気持ちの高なりも消えていった。
「あ、あれ…私の桃源郷は…」
「あれは私のサキュバスの力です。弱めにフェロモンを出してみたんですがどうでしたか?」
「お、お…恐れ入りました…」
やっぱりサキュバスはサキュバスで人間よりもはるかに強いらしい…改めてそう思うと恐ろしい…。
「では、私はこれで」
「はい、またいらしてくださいね!」
外に出て、笑顔で手を振ってくれるサユさんがふと横をチラッと見た瞬間、みるみる顔色が変わっていった。
「こんにちは~」
さっきまでいなかったはずの移月さんが横に現れてこちらも満面の笑顔で手を振っていた。楽しそう。けど、そうじゃない。
「え、ちょ、いつからそこに…」
「ひぃぃ…」
サユさんが口を押さえて叫びにならない叫びで必死に恐怖していた。
「どうも、心がお世話になっております。改めまして魔女の移月と申します」
移月さんが笑顔で接近してくる。けれど、あの笑顔は純粋な笑顔でもなければ作ったような笑顔でもない、サユさんを見て楽しんでる自然に出た笑顔だ。
自分を見て怯えているサユさんの表情やら反応が本人はとても愉快なのだろう。すっごいゲスい。
というか、早く移月さんをどうにかしないと。
「師しょ—」
「あ、あの!」
振り絞ったような声が聞こえてそっちを見る。
「サ、サユといいます!えっと…サキュバスではありますが、どうか仲良くしてくださるとありがたいです!」
顔を真っ赤にして、ギュッと握っている手は少し震えていて、言い終わった後にオズオズとしてこれからくる反応が怖くなっているようなそんな様子だった。
「…」
移月さんもこれには少し予想を反していたようでびっくりしていた。が…。
「はい!こちらこそよろしくお願いしますね!」
またも笑顔で返す。けど、この笑顔はゲスくも楽しんでもなんともない純粋な笑顔だった。
「よかった…」
内心ほっとしていてその声が小声ながら漏れる。
「心ちゃん」
なんとか事なきを得たみたいな感じに思っていて、精神的な疲れというかここ一時間で来た情報量の多さに少し疲れているとサユさんに話しかけられた。
「ありがとうね!私、自信がついたよ!」
「はい、よかったです」
そうですね、サユさんはやっぱり笑顔が一番ですよ。
どっかの誰かと違って…あれ、移月さんは…。
「ところでサキュバスさんなんですよね!」
「は、はい…」
声がした方を見ると移月さんがサユさんに急接近していた。
すると移月さんがサユさんのおへその前にまで顔を持っていって…。
「それっ」
「ひゃっ‼︎」
セーターの裾を掴んでめくる様に肌を曝け出させる。
「なにやってんですか‼︎」
「いやぁ、淫紋を拝見させていただこうと」
悪びれもなくニッコニコで話してくる。この人正気ですか。
「ん〜すべすべ~」
そして、人の腹を勝手に触るな!
もうサユさんが今にも泣きそうになってる…。
「げへ、げへへへへへへ」
「うわぁん…」
このあとめちゃくちゃ慰めて、怒った。
「そういえば、よく短時間であんなに仲良くなったね」
「まぁ、優しかったですから」
「優しさでどうにかなるのか…」
「え?」
どういうこと…?
「サユさんはサキュバスはサキュバスでもナイトメアサキュバスだよ」
「ないとめあ…さきゅばす…?」
「サキュバスの上位種族で、めちゃくちゃ強い。多分、私でも油断したら魅了魔法にかかるくらい強い。ほら、オーラみたいなの出てなかった?」
オーラ…は出てたのかな?あまり感じはしなかったけど…。
「わからないですけど、それっぽいのは…。確かフェロモンがどうとかって…」
「フェロモン⁉︎」
「はい、フェロモン」
フェロモンに対しての食いつきつよ。
「どうだった⁉︎」
「え、えぇ…なんか抱きつかれたので…」
「抱きつかれた⁉︎」
「はい、抱きつかれて…」
「いいなぁぁぁぁぁ‼︎」
「………………」
…………………………。
「えーっと、それで、怖くなかったの?それともすでに魅了《洗脳》済み?」
「え、えぇ…怖くはなかったですけど…」
怖くなかったし、そんなめちゃくちゃ強いとも思わなかった。強いて言えばやっぱり悪魔でサキュバスなんだなぁくらい。
「特には何も」
「ということは、既に魅了《洗脳》済み⁉︎」
………まさかね…。
「特に何も感じなかったか…無知って言うのもたまにはいいねぇ」
若干ディスられたような気がしたが私の頭にはあの時の、抱き着いた時のサユさんの母性味のある妖艶な微笑みが思い出されずーっと離れずにいた。
「心ちゃん。可愛かったなぁ♡」
お久しぶりです。
なろうに投稿してる作品の続きをあまり書いていなかったあまり、かなり空いてしまいましたね。
今回は新キャラ登場でしたね。げへへへへへへへへh
では、また今度。