25.5 紗貴2
次回も紗貴パートです
午後5時
「なぁ紗貴」
春翔が私に何気なく聞いてくる
「ん?何」
私も努めて何気なく返す
「これは聞かない方が良いと思うが「ごめんね」
私は春翔の言葉を遮る
「・・・言えない」
言いたくない
「わかった・・・」
春翔は察したのだろう。それ以上聞いてこなかった。
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「ねぇ紗貴?」
春翔がコンビニに行った後、私達はそれぞれ行きたい場所について話合っていた
「ここ、いいと思わない?」
友里香がスマホの画面を見せてくる
そこには、<<夏こそ温泉!!冬という概念をぶち壊せ!!!>>というキャッチフレーズと共に温泉の魅力について語られていた
「つまり?」
「温泉に行こう!!!」
友里香は立ち上がる
「え~夏なのに~?」
「海に行って焼けたり、山で虫に刺されるよりはいいでしょ~」
確かに友里香の言うことは一理ある
私と春翔はインドア派なので外にはあまり行かない。
焼けるのは嫌だし、虫に刺されるよりはいいかもしれない
「ん~。春翔に相談してから決めよ?」
私達はひとまず保留することにした
このあと、私達はたわいもない話を始めた
「潤がさぁ、ID交換してぇ~~って懇願してきてさ」
潤くんは、友里香とどんな関係になりたいのかな?
「まぁ私も、またボウリング対決したかったし、okしたんだけどさぁ」
「まっ~~~~たくメッセージ送ってこないんだよね」
そして、話の内容は私達、兄妹に関系する話へ
「紗貴は春翔と、どうなりたいの?」
マジメな顔になり、真剣に聞いてくる。
私はそんな友里香に気押されながらも
「このままで、いい・・・かな」と、返した
「ふーん」
友里香は素っ気ない反応を示す
・・・・・・・・・・・・・。
この会話を期に私達の間に微妙な空気が流れる
「あの・・・紗貴?」
友里香が恐る恐る私に話しかける
「な、なに?」
「紗貴に迷惑をかけるかもしれない・・・でも、言わないと一生後悔するかもしれないから・・・言うよ」
友里香は決心がついたように表情を引き締め、私に向く
「好きです・・・付き合ってください」
このオチ・・・どこかで見たような・・・。




