学校案内 音羽目線
あぁ、緊張するーー。
私、藤原君に話しかけるなんて、できるのかな。あ、話すんじゃなくて、見せるのか。さっき考えたけど、藤原君どう思うかな。変な人に思われないよね。
そんなことを考えながら、藤原君の肩をたたいた。
藤原君は、きょろきょろと周りを見渡して、後ろにいる私に気づいた。
私はすかさず、ノートに書いた文を藤原君を見せた。
「読み終わったかな?」
そしてノートをめくり、2枚目に書いた文を見せる。
「ああ、こちらこそよろしくお願いします。」
と、藤原君は返してくれた。うれしい。
「そんなにかしこまった書き方じゃなくてもいいよ。」
なおさらにうれしさが増し、この気持ちがばれないようにばれないようにと、必死にノートで顔を隠しながら
「わかりました
何か困ることないですか」
と書きこんだ。読めるかな。
「今のところ、あんまりないかな。」
藤原君は笑顔でそう言った。ないんだったら、、、何しよう。何も考えてなかった。あ、そうだ。これはやるべきだな。
「じゃあ、校舎を案内しましょうか」
「いいねえ。じゃあ、お願いしようかな。」
もう幸せだーー!私、このまま死んじゃうんじゃないかな、と思えてくるほど、心臓が脈を打っている。
案内するために教室を出て、後ろを振り向くと、藤原君は何か考えていた。なんだろうと思うと、小走りで私に向かってきて、私の横に立った。
「どうしたの?いこ!」
と私に1000点の笑顔を向けられて、私はそのあとのことを記憶していない。
「はぁ、緊張したーーーー。」
という意味を込めて、家に帰るなり私は大きく息をついた。
それにしても、藤原君、かっこよかったなー。
「あ、沙耶に自慢しよー。携帯、携帯っと。」
「あのあと、藤原君に学校を案内したよー。ほんとに、藤原君かっこよかった!」
そういえば、あの時、沙耶のこと誘った時、塾行くことになったとか言ってたなー。私も行くべきなのかなー、塾。今度親に相談してみよ!とりあえず送信っと。
同じ話を2度も考えるなんて、つらいつらい!
でも、それは無駄な努力じゃないと信じます!またいずれ、夜声目線でも書くので、期待しないでください
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