シーン23
シーン23 魔境
GM:終焉告げるヴァライグを倒し、護衛の仕事を再開してから一週間後の早朝。君たちはノエラ・ディオードに呼ばれた。
今、君たちは機密度が高い地下部屋に居ます。
ノエラ・ディオード:「いきなりこの部屋に連れてこられてさぞびっくりしたことでしょう」
ノエラ・ディオード:「皆をここに呼んだのは理由が有ります。これより語る事は口外しないようにお願いします」
ミネーズ:「はい。分かりました」
ロゼ:「ヴァライグから情報を得られたのですか?」
ノエラ・ディオード:「それも有ります」
クルクーセ:「というと?」
ノエラ・ディオード:「一言で言えば、魔境です。---貴女達を護衛の仕事を解雇した上で、混沌災害討伐をお願いしたいのです」
アストラ:「え。部外者である私たちに、ですか?」
ノエラ・ディオード:「はい。実はヴァレフール伯爵領が魔境に呑み込まれたと、影から報告が有りました」
ロゼ:「どうして分かったのですか?」
ノエラ・ディオード:「ヴァライグがこう言ったのです。「ヴァレフールはパンドラによって、死竜を召喚する儀式の研究をしている。その儀式の生贄の為に多数のドブ板街の少女達を攫っている。
その生贄の候補に、トイバルの一人娘も入っている」
ミネーズ「!!!」
ロゼ:「誰だ? そいつ」
アストラ:「忘れたんですか? かつてミネーズが魔境から連れ戻した時、ノエラ・ディオード様とヨハンス子爵の傍に居た、あの子ですよ!」
クルクーセ:「それ、本当の情報?」
ノエラ・ディオード「それを確認する為に、影を送り込みました。勿論、お父様・・・ダン・ディオード様の許可を得て」
アストラ:「どうやって?」
ノエラ・ディオード:「テレコミュニケーション。聞いたことは有りませんか? アストラが時空魔法師の極みを目指すならば知っているはず、とローガン・セコイアが言いました」
アストラ:・・・どんな魔法だったけ?
GM:BDAHのP111。(簡単に言うと、テレビ電話を簡易化、魔法によって使えるようにしたもの。但し、最上級の魔法なので、体得は難しい)
アストラ:「ちょ、僕が体得しようと目指している最上級の時空魔法じゃないか! ローガン・セコイアさん、時空魔法の頂に立っていたのか・・・・」(がっくり)
ノエラ・ディオード:「・・・てなわけで、今朝、影からの報告が来ましたが・・・」
ロゼ:「ヴァレフールは既に魔境に呑み込まれていた」
ノエラ・ディオード:「はい。その通りです。恐らく儀式が失敗したのかもしれません・・・・」
ミネーズ:「では、直ぐに行きましょう。トイバルの一人娘が心配です」
ノエラ・ディオード:「お待ち下さい。ダン・ディオード様からの伝言、正式な依頼を預かっています」
ロゼ:「え?」
ノエラ・ディオード:「それが、さっき言った混沌災害討伐です。依頼はヴァレフールの魔境消滅への働き。出来ればトバイルの一人娘を保護すること。条件は目立つことが無く、依頼を完了させること」
皆一同:それを無理な注文だと云うのだよ。
ノエラ・ディオード:「お願いします! 貴女達しか頼れないんです! 衛兵達はこれ以上分けることは厳しいですし、万が一、出来てもーーー」
ロゼ:「ああ。たんだん見えてきた。軍の指導権はダン・ディオードに有るんだな?」
ノエラ・ディオード:「はい。仰る通りです」
ミネーズ:「う・・・うーん。これ、わざわざ私たちに依頼する程ですか?」
ノエラ・ディオード:「魔境は長城線まで広がっており、投影体も確認。敵は簡単に倒せるレベルなのに、強さがおかしくなっています。(改造敵Lv1~3)。しかも、その数は約数十万。今はエレメンタルウォール:ウィンドで凌いでいる状況です。ただ、敵は空陸海にも居ますので、気休め程度です・・・」
(エレメンタルウォール:ウィンド:暴れ狂う竜巻などで敵を消し散らす、地形設置型の超高火力魔法。使い手によって威力が変わる。ルルブ1のP150)
皆一同:「す、すうじゅうまぁあああん!?」
ノエラ・ディオード:「更に、投影体の国から救援要請が届いており、こちらも相当な数が居て、無限に湧いてくると報告が・・・・」
クルクーセ:「うけげ・・・・マジで国の危機だ・・・・・」
アストラ:「もし、メイジのMPが切れたらどうしようもないですよ!?」
ロゼ:「ん? どうして影は報告できたんだ?」
ノエラ・ディオード:「念の為に生命魔法師と護衛部隊を一緒に行かせておりました・・・・」
アストラ:「遠距離テレパシーですね。分かります」
ノエラ・ディオード:「報酬は用意します。その他を望むならば、できる限り応えましょう」
ミネーズ:「いえ、それは要りません。私は・・・・私は・・・・」
ロゼ:「ミネーズ?」
ミネーズ:「私は貴女に仕えたいです。それが私の我儘であり、欲望です」
ノエラ・ディオード:「え・・・・」
ミネーズ:「嫌ですか?」
ノエラ・ディオード:「いえ・・・実力的に頼もしい人の願いを断る理由など、どこに有りましょうか?」
ミネーズ:「ノエラ・ディオード様」
ノエラ・ディオード:「・・・この依頼を完了した後、もう一度来てください。そうすれば、従属の儀式を行いましょう」
ミネーズ:「はい。分かりました。必ず、戻ってきます。ーーー貴女に誓います」
GM:ノエラ・ディオードはミネーズに抱き付き、「生きて戻って下さいね。貴女は私の従騎士ですから」
ロゼ:「はぁーー。やれやれだな。この君主、とんでもない依頼を引き受けたというのにな」
クルクーセ:「いいじゃん。後からお礼をたっぷり頂けば」
アストラ:「敵は数十万。しかも、空陸海全部・・・・・。いけるかな・・・?」
セキュア:「わ、私が支援しますから、大丈夫です!」
クルクーセ:「あ。居たんだ?」
ミネーズ:「皆さん、すいません。こんな事に巻き込んでしまって・・・・」
ロゼ・クルクーセ・アストラ:「「「 あ。大丈夫。逃げる事を諦めたから 」」」
セキュア&ノエラ・ディオード:「「(目が逝っている・・・・)」」
GM:と、とりあえず、ここでシーンを切ります。




