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テスト本番

テスト前日、柊人と涼香は最後の追い込みをかけていた。

「だいぶ解けるようになってきたな」

「そうね、、今日なんてもう5時間もやってるわよ、、」

今日は日曜日、追い込みをかけるのにもってこいの休日だ。

「ラストスパードだな、もう少し頑張ろう」

「ねえ」

「ん?なんだ?」

「柊人が見てる感じ私何点取れそうなの?」

「あーそうだな」

正直ここ1ヶ月でテスト範囲をかなりの量を勉強したので、今回のテストはかなりの点数取れる見込みだった。

「全教科平均以上、まあ全部60点以上は取れるんじゃないか?」

「そ、そんなに取れるの!?」

涼香は驚いた表情を見せた。

「まあさすがにこんだけやったからな、高得点も期待できるんじゃないか?」

「人生でそんなに点数取れるの初めてだわ、、」

「逆に今まで何点取ってたんだよ」

「ほぼひとけた?」

「やばいな、、、」

逆によくここまで成長させることが出来たのが不思議な位だった。なんせ最初は中学の分野もわかっていなかったため割と絶望していたのだが、意外と要領がよく、どんどん勉強を進めていくことが出来のだ。

「まあ本番は明日からだから、油断せず頑張ってくれよ」

「任せなさい、この私だもの」

「あ、はい」

自信満々な涼香を横目に柊人は勉強を再開した。


迎えたテスト当日、柊人はなんの変わりようもなくいつも通り席に座っていた。

(まあ今回もちゃちゃっとやっちゃいますか)

柊人的には1位をとる以外ありえないので、緊張などするはずもなかった。

(さて、涼香の様子は、っと)

横目でチラリと涼香の方を見てみると、涼香は問題集とにらめっこしていた。

(お、ギリギリまで復習か、いいじゃないか)

どんな様子か少しだけ心配だったが、これなら問題はなさそうだった。

「おい柊人、東条さんの方見てどうしたんだ?気になるのか?」

涼香に気を取られていると、連から話しかけられた。

「いや、みんな復習してて偉いなーって思って」

「嘘つけほんとは東条さんに見とれてただけだろ」

「うるさいんなわけあるか、そんなことよりお前ちゃんと勉強したのか?」

連はそこまで勉強はできる方では無い。いつもは赤点をギリギリで回避しているような感じだ。

「うーんまあいつも通りって感じだな!」

「ちゃんと勉強しろよ、いつもギリギリなんだから」

「ギリギリでも赤点回避出来ればいいんだよーん」

「こいつめ、、」

そう言い残し連は颯爽と去っていった。

(よし、俺もオール100点取れるように頑張るか)

そう意気込んだ柊人であった。


キーンコーンカーンコーン

テスト終了チャイムが鳴り響いた。

(ふぅー、、今回もまずまずの出来かな)

柊人はいつも通り自己採点は全て満点だった。

(さて、涼香の家に行って成果を聞いてくるか)

そうして柊人は涼香の家へと向かった。


「さて、テストはどうだった?」

涼香の家に着いた柊人は早速涼香にテストのことを聞いた。

「まあ悪くはなかったわ、復習通りって感じよ」

「それなら赤点はないだろうな、良かった良かった」

「ええ、柊人のおかげよ、ありがと」

「まあお礼はテストが返って来てからだな」

「そうね、それと柊人はテストどうだったの?」

「ん、自己採点は全部満点だったな」

「いい意味で気持ち悪いわね、、」

「あんま褒められてる気がしないな」

褒めてるのか罵倒なのかよく分からない褒め言葉に柊人はよく分からない気持ちになった。


テスト返却日、クラスは皆テスト用紙を見て喜ぶもの、悲しむものなど様々な人で賑わっていた。

そして柊人はというと、

(うん、いつも通り全部満点だな)

しっかり全教科満点だった。実は今回普段の勉強の時間を涼香の家庭教師にあてていたこともあり、あまり自信がなかったのだ。

(そしたら、、あとは涼香の点数だな)

今すぐ見に行きたいところだが、クラスメイトのほとんどに涼香の家庭教師をしているなど言っているわけもないので、涼香の家で見ることにした。


「んじゃ、点数を発表してもらおうか」

涼香の家で合流した柊人は早速涼香に点数を聞いた。

「ええ、見せてあげるわ」

そうして涼香は柊人にテストを見せた。

「お!いいじゃないか!」

点数は、国語、社会、理科、英語の4つは60点越えを取っており、数学はなんと70点を越えていた。

「正直自分でもびっくりしているわ、、」

「まああんだけ頑張ったからな、努力の結果だよ」

「ええ、ほんとにありがと、林さんもびっくりしていたわ」

「そりゃよかった」

涼香が満足そうで柊人はほっとした。

「そうだ、せっかくなら頑張ったご褒美になにか欲しいものでもないか?」

「え?そんなの悪いわよ、これまで散々お世話になったのに」

「頑張ったのは涼香だからな、なんでもいいよ」

「うーん、、そういえば私たちって一応学校では話さないようにしてたわよね?」

「ん?ああそうだな」

「じゃあ学校でも話せる権利が欲しいわ」

涼香とは家庭教師のことなどがバレるとあまりいいことはなさそうだったので学校ではあまり関わらないようにしていた。しかしどうやらそれを辞めたいようだった。

「んー、別にそんなのでいいならいいんだけど、それご褒美になってるのか?」

「私友達少ないから話す相手が欲しいのよ、あんたは私の数少ない友達だし」

「ん、俺って涼香の友達、なのか?」

今まで涼香とはただの家庭教師という関係だったのでそういうのは一切考えたことがなかった。

「え、、、私たち友達じゃなかったの、、?」

「あーごめんごめん、友達だよなそうだよな?いいよ学校で話しかけに来ても」

涼香が明らかにしょぼくれそうな感じがしたので、すかさずフォローに回った。

「ほんと、、?やったわ、、!」

(こ、こいつなんでこんな急に素直になるんだよ)

しょぼくれた表情から嬉しさが溢れる表情になっており、そのギャップと可愛さに思わず柊人はドキドキしてしまった。

「じゃあこれからもよろしく、柊人」

「ああ、それにしても涼香もう別に家庭教師いらないんじゃないのか?1人でも勉強出来ると思うし」

「1人ではまだ全然できる気がしないわ、、それに、」

「それに?」

「あんた私の家庭教師やめたら暮らしていけないでしょ?」

「あ、たしかに、、」

「そう、あんたは生活費が手に入るし、私は遊び相手、、じゃなくて勉強を教えて貰えるし、win-winなのよ」

「なんか今遊び相手とか聞こえた気がするが」

「ん、気のせいじゃないかしら?」

「そっかー、気のせいかー」

柊人は涼香の発言に若干呆れ気味に棒読みで言葉を返した。

「じゃあ明日からまたよろしく、柊人」

「俺で良ければ、じゃんじゃん話し相手になってやるよ」

「ふふ、楽しみにしてるわ」

「、、そんなに俺と話すの楽しいか?あんまり言われたことないけど」

「私は性格がきつく見えがちだからあまり話してくれる相手がいないのよ、だから話す相手が増えるのは嬉しいわ」

「んー、、まあそういうことにしとくか」

「それじゃ、今からゲームするわよ」

「今からするのかよ、もう帰ろうかと思ったのに」

「なに、?やりたくないわけ、?」

涼香は若干顔がしょぼくれ始めた。

「ああわかったわかった、やるからいじけないでくれ」

「ふん、最初からそうすればいいのよ」

(くそ、今日は妙に素直だな、、)

まるで子供のような涼香に柊人は完敗してしまった。

(素直になられるとなんて言うか、、可愛いな、、ってなに考えてんだ俺、、)

普段学校ではクールな涼香がいつもは見せない姿に柊人は危なく撃ち抜かれそうになった。

「柊人?生きてる?早くやるわよ」

「ああ、ごめんごめん、やろう」

そうして2人はゲームにのめり込むこととなった。






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