学校での関わり
東条涼香、彼女はクラスでは一目置かれている存在である。東条家の社長令嬢であり、容姿もかなり整っており、更にはとてもクールな性格でクラスの人からの評価はかなり高い。
(まあ強気な性格は少し困っちゃうけど)
家庭教師をやる上で話を素直に聞いてくれないのはかなり致命的である。
(まあまだギリ言うこと聞いてくれるから大丈夫だけどな)
そんなことを考えていると
「おーい柊人生きてるかー?」
「え、ああごめんぼーっとしてた」
この男は「高橋連」だ。俺の幼なじみであり親友である。
「最近なんか疲れてそうだよな、なんかしてんのか?」
「ああ、最近バイト始めたからな」
「そっか、一人暮らし始めたんだっけか」
連には東条さんのところで家庭教師をしていることは言っていない。
(まああんまり言いふらすのも東条さんが嫌そうだしな)
もし仮に学校でも有名な東条さんの家庭教師をしているというのを誰かに聞かれてしまったら少しばかりめんどくさい事になるだろう。
「ところでどこでバイトしてるんだ?」
「うーん、、学習塾、、?」
柊人はいい嘘が思いつかなくてよく分からない回答をしてしまった。
「なんだそれ、まあお前頭いいし割と合ってるのかもな」
「まあ自分のスキルを活かせるのはいいっちゃいいな」
割と教えるのも得意な方ではあるので家庭教師自体はやりやすくて助かってはいるのだが、教え子が教え子なせいでどうもやりずらくはある。
「れんーーーー!!」
そんなことを話していると教室の外から声が聞こえてきた。
「おお早紀!おはよう!!」
そこから聞こえてきたのは、連の彼女である「田中早紀」だった。
「連くんは今日もかっこいいね!大好き!」
「早紀こそとっても可愛いよ」
「ありがと!」
早紀と連は最近付き合い始めたばかりだ。そのせいで愛がとても強くイチャイチャしてばっかだ。
(うん、いたたまれないから教室に篭ろう)
そう思い教室に戻ろうとすると、
「あ!紹介するね!これが俺の彼女の早紀だ!可愛いだろ?」
「あーはいはいそうっすねー」
柊人は呆れ気味に言った。
「早紀にも紹介するね!こいつは俺の幼なじみの柊人だ!仲良くしてやってね」
「連くんの幼なじみか!よろしくね!柊人くん!」
「あ、はいよろしくお願いします」
「それじゃそろそろホームルーム始まるし戻るね!ばいばい連くん!」
「おう!じゃあな!」
そうして早紀はそそくさと自分のクラスへと帰っていった。
「どうだ?俺の彼女可愛いだろ?」
「そうなんどうでもいいけどさ」
「なんだどうでもいいとはなんだ」
「あんま俺の前でイチャイチャ見せつけて来るな凄いいたたまれないんだよ」
「えー?別にいいじゃん減るもんじゃないし」
「そういう問題じゃないだろなんか恥ずかしいんだよ見てて」
「これだから非リアは」
「黙れよ」
柊人は連にデコピンした。
「あ、痛い!酷い!嫉妬したからって!」
「嫉妬してねえわただ単にウザイだけ」
「またまた嘘ついちゃってーほんとは彼女たくさん欲しいんでしょ?」
「たくさんはいらん」
「じゃあ1人は欲しいんだ」
「だまれ」
柊人は連に2回デコピンした。
「痛い痛いごめんて!柊人にもいずれ可愛い彼女ができるって!」
「やっぱ反省する気ないだろ」
柊人は呆れた表情を見せた。
「柊人だって顔は悪くないし頭いいしスポーツできるしなんでも出来る天才なのになんで彼女できないんだろうな?陰キャだから?」
「最後の一言絶対余計だろ」
確かに人と関わるのは得意では無いし、陰キャなのは自覚しているが言われると普通に心にダメージがくる。
「気になってる子とかいないの?この子可愛いなーとか」
「そんなんない、まず俺女子と話さないし」
「あっ、そっか」
「だまれよお前マジで」
なんか更にダメージを負った気がした。
「東条さんとかどうだ?あんな美少女と付き合えたらお前もデレデレなんじゃないか?」
「付き合えるわけないし別に興味もない」
家庭教師をしていて東条さんと気が合う感じは一切しないしまず東条さんは人に懐かなそうなので現実味が一切としてなかった。
「うーんそうかー、お前にも春が来ればいいんだけどなあ」
「余計なお世話だ」
そう言いながらホームルームのため席に着いた柊人であった。
柊人たちは科学の授業の実験で、実験室に来ていた。
「実験ならめっちゃ楽だな!」
「まあそうだな」
普通の授業よりかは楽しいので少し気分がウキウキしていた。
「男女2人ずつの4人でグループを作ってください」
「「「はーい」」」
先生の合図とともに皆がいっせいに動き出した。
「うーん男女2人ずつか、、どうしようか」
「俺らクラスに仲良い女子いないしな」
柊人達がどうするか悩んでいると、柊人は横から話しかけられた。
「良ければ一緒にやりませんか?」
「え??」
話しかけて来たのは東条さんと、東条さんと仲良い「星子真凜」という女子だった。
「え、?いや別にいいけど、東条さん達は僕らで大丈夫なの?」
東条さんはクラスの男子から人気なため、周りからは「なんであいつらなんだ?」などの羨ましがる声が聞こえてくる。
「あなた達がいいなら別に構わないわ」
「じゃあやろうよ!柊人もいいだろ?」
「ああ、、まあ別にいいけど、、」
「じゃあ決まりだな!」
そうしてこの4人で実験をすることになった。
「一応自己紹介するわね、私は東条涼香、そしてこっちは星子真凜よ」
「こんちは〜真凜っていいま〜すよろしくね〜」
(ギャルだ、、東条さんにギャルの友達なんていたんだ)
何となくそういうキャピキャピ系とは仲良くしないのかと思っていたのだが、どうやらそうでも無いらしい。
「俺は連っていいます!こっちに座ってるのは小野柊人で俺の幼なじみ!よろしくね!」
「柊人です、よろしくお願いします」
「よろしくね〜」
「よろしく」
そうして挨拶が終わり、実験を始めた。
「なあ柊人、これ砂糖と塩どっちだ?」
「こっちが砂糖でこっちが塩だ、そんくらいはわかるだろ」
「そうなのか、全然わからん」
実は連は頭はそこまで良くない。この高校にもギリギリで受かっている。
「柊人っちって頭いいの?」
「柊人っち、、?」
「ああそっちの方が呼びやすいなって!嫌だった?」
「いや別になんでもいいんだけど、、」
「柊人はめちゃくちゃ頭いいんだぞ!中学の頃ずっと学年1位だし」
「へぇ〜そうなんだ!涼香っちも柊人っちに勉強教えて貰ったら?」
「余計なお世話よ」
「え〜?でも次のテスト赤点とったらゲームとか没収なんでしょ?やばいじゃん」
「そうだけど、、別に何とかするし心配ないわ」
「え〜?心配だよね柊人っち!」
「あ、まあそうですね、、?」
(まあもう既に教えてはいるんだけど)
やはり友達にも家庭教師がいることを話してはいないらしい。まあわざわざ話すとも思わないとは思っていたので特になんとも思わなかった。
「じゃあ皆さんここにあるビーカーなどの用具をグループ1個ずつ持ってってください」
その合図と共に皆がいっせいに動き出した。
「じゃあ私持ってくるわね」
東条さんが席を立った。
「1人じゃ持ちずらいだろうから俺も着いてくよ」
それと同時に柊人も席を立った。細かい道具が多いので女子1人にまかせる訳にはいかない。
「いや別にいいんだけど」
「万一落としたりしたら危ないだろ」
「あっそ」
そうして2人で道具を取りに行こうとしたその時
「!?!?!?」
「うお!?!?」
床が水で濡れていたため東条さんが転んでしまった。幸いにも柊人が後ろにいたため支えることができたが、突然すぎたため反射的にギュッと抱きしめる形となってしまった。
「大丈夫か、、?」
「おお〜柊人っちナイスキャッチ!」
「よく助けた!それでこそ男だ柊人!」
なんか横からヤジが飛んでくる+不慮の事故でも東条さんを抱きしめてしまったことに嫉妬している男子の目線で少しだけいたたまれなかった。
「大丈夫だからもう離して」
「あ、ごめん、、」
(びっくりした、、)
そうしてまた道具を取りに行く2人だったが、なんだか少し気まずい2人であった。




