(登場人物)
「私」:20歳。大学生。祖母の赤い首飾りとともに、現代日本から、違う世界にやってきた『流境』の女性。
遠弥に面倒を見てもらっており、現在は彼と同居している。
この世界では流境の名前は聞かないのが通例らしく、遠弥からは「あんた」とだけ呼ばれている。
家族仲良し。大切に愛されて育てられた。
人懐こく、愛想が良い善人。他人の悪意に疎いところがある。
遠弥:19歳。本名は颯だが、偽名として遠弥と名乗っている。貴族の男。
人間不信のひねくれ者。基本的に素っ気なく、事務的な態度を取りがち。
人里離れた辺鄙なところで一人暮らしをしていた。
王様の命令で「流境」の女を受け入れつつも、偽名を名乗る等それなりに距離を取って暮らそうとしていた……が、相手が妙に人懐こくて困惑している。
母親からの手紙に喜ぶなど、家族仲はいいらしい。
要:貴族の男。遠弥(颯)の同僚。
誰にでも気さくな態度で接する、心優しく温厚な青年。
周りによく気を配り、付き合いもよく、身分問わず評判の良い、筆まめな男。
仕事熱心でもある。
とても美しい顔立ちをしている。
一修:貴族の男。遠弥(颯)の同僚だが、彼より後輩。
そういう事を気にせず偉ぶらない彼のことを気に入ってはいるが、偽名まで名乗る人間不信ぶりには少し引いている。
おおらか、大雑把で人がいい。
事務仕事はあまり得意ではない。
王様:女。遠弥(颯)にとっては上司にあたる。
話が早く即断即決。
人の心がない。