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7 勇者が現れたよ。中年で夫婦だけど・・

「私は力しか能が無かった。だから剣技を学んだお二人が羨ましかったのだ。」


「いかがなされた?エイプリル殿・・」とアンドレ団長は拍子抜けした顔をする。


「子爵も辞する考えでしてね。そうだ!ダレイモス団長。ルビイの嫁に来ませんか?跡取りはルビイにするつもりなので。」と言うお父さんを2人は<<ポカ~ン>>とした顔で見ていたのだった・・そんな時・・


<グラグラ~> と城が揺れた・・<どうした!> <敵兵か?> <勇者だ!>


城の大広間から衛兵が飛び出して来て叫んだ・・


<50年ぶりに勇者が召喚された!>と。


城の大広間は25メートル四方の大理石張りの場所だった。


俺が姉さんと共に中に入ると・・<どうした?> <勇者は何処だ?> グイグイと押され・・


勇者?の近くまで来てしまったのだった。


「ご夫婦なのか?勇者は2人?」俺が独り言を言うと・・勇者の妻?の方が俺を見て立ち上がり近づくのだった。


「省ちゃん!花蓮ちゃん!」30歳位の女性は、知らない名前を叫ぶと・・俺と姉に抱き着いてきたのだった。


「花蓮なのか?省ちゃん?」30歳位の男性も同じ様に俺と姉に抱き着く・・


「「あのう・・チョット・・」」何が起こったか分からない俺達だったが・・衛兵が男女を引き離そうとした。


「何をするの!やっと子供達と逢えたのに!」「乱暴はよしてくれ!」男性と女性が興奮して衛兵と争っていると・・<キシャア!> <ブリュリュ!>2体の甲虫?の姿をしたサーバントが男女に鎧の様に覆いかぶさって・・


<キシャア!> <ブリュリュ!>2体の巨大な【サソリ】と【カブトムシ】が衛兵を吹っ飛ばしたのだ。


俺が茫然としていると・・「カエデ!スキルで抑え込め。」と言うお父さんの声が聞こえた。


俺が<え?>と言う顔をしていると・・更に「スキル名を叫べ!【プリズン】と。」と言うので俺が「プリズン!」と叫ぶも・・


<キシャア!> <ブリュリュ!>2体の巨大な【サソリ】と【カブトムシ】が、相変わらず衛兵を吹っ飛ばしていた・・


「お父さん!スキルが出ません!」慌てる俺にお父さんは更に指示を出す・・


「2人に【触れて】スキル名を叫ぶのだ!」と言うのだが・・怖い!巨大化した2体の魔物?に手を触れるなんて・・<カラン>と言う音と共に、目の前に衛兵の持っていた槍が転がって来た。


おれは恐る恐る~<コツン>「プリズン」・・と言うと【サソリ】と【カブトムシ】の姿は消えていたのだった。


<何処へ行った?> <勇者では無かったのか?> <衛兵のミスリル槍が通じないなんて、Sランク魔物だろう!> 


成功して気が抜けた俺は、床に座り込んだ。


お父さんが近寄って来て「よくやった!流石俺の子だ!」と言って肩を抱いてくれた後の事は覚えていなかった・・


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