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12 ついに出発!世直し旅だ。

<勇者様あ~> <パッパラパラパラ~> <英雄王!>


王都で大勢の市民に見送られながら~勇者パーティー一行は【世直しの旅】に出発した。


お父さんが「世直しの旅と言うのは、コッソリ行くから効果が有るのだろうに・・」と独り言を言うと、勇者のオジサンも「そうですね。私の国では天下の副将軍が家来を引き連れてお忍びで世直しの旅をする話が人気なのですよ。」と返す。


俺は、お父さんの事を気難しい人だとばかり思っていたのだが、勇者夫婦らと普通に会話している姿を見て、少し安心しているのだった。


「ところで土師野どの!貴方の国は戦争とか起こってはおりませんのか?」


「いいえ!いたって平和ですよ。あ?物価が上昇したかな?」


「あなた!買い物は私にまかせっきりじゃあありませんか・・」


等と、和気あいあいとした旅になっており、とっても世直しの旅とは思えなかった。


コースは【ダキア王国】の北側を走る【バルカン山脈】沿いに東進し、マリオネラ公国を素通りする。ハザール王国に入り、やはりバルカン山脈沿いにあるダンジョンに封印された魔物を一旦解放し、その後討伐すると言う危険な任務の様だった。


旅に出て1週間後、ようやく目的地のダンジョンに近づくと・・<ガオー> <バシュ!> という感じで戦闘の騎士団、魔法師団が魔物を討伐してくれる。


先頭で討伐していた騎士が、後方待機していた俺達の所に来て・・「50年前に先代勇者様が【魔物を封印】した洞窟が見えてきました!」と告げると、一気に緊張が高まった。


ダンジョンは普通の風穴の様な穴倉だったが、【ダンジョン・コア】というものが無いらしく、魔物が自然に出て来ることは無いのだそうだ。


「ありました!封印の石棺です!」と騎士が言うので近づくと、紙のお札が沢山張ってある石棺が、ダンジョンの奥にひっそりと安置されてあったのだ。


姉は「なんだか不気味な短冊型の封印ねえ?」と言うと、女性勇者も「これは!日本語で書いてあるわよ。実家のトイレにも張ってある短冊と同じ様なものねえ。」と言うのだった。


男性勇者は「とりあえず、紙をはがそう・・」と言いながら、王城で貰ったナイフを抜いて<ガリガリ>と削っていう行く・・


<ヒイ!>と、魔物をモノともしない魔法師らが恐れていたので、俺も急に怖くなってしまう。


「大丈夫よ!勇者が守るわ。」と、女性勇者が俺の肩を叩くが、俺はなんだか<ムッ>として・・「大丈夫です。何かあったら、私のスキルでみんなを守ります!」と言うのだが・・


<フフフ> とか<お願いしますよ。小英雄>とか・・揶揄われているのか?


<ガタン!>と言う音と共に石棺の蓋が開いた・・<ヒイ!>と思わず後ずさりする騎士達を後目に・・お父さんは石棺に近づくのだった。


「ほおら!俺が言った通りだった!」と言いながら【2本の緑色の短剣】?を取り出した。


魔法師の一人が<鑑定!>と言うと・・「これはアーティファクトですぞ!【マンティスの短剣】レア・・【攻撃力上昇】と見えました!」と驚いていた。



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