表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

元最凶令嬢の更生物語…をひっそりと見守るおれ!!~今日も姫様が尊くて辛い~

脳死で書いちゃいました。

「このままでは私…実家を追放されて処刑されちゃう…」


 三日三晩の熱にうなされて意識がなかったリリシャル様は、目を覚ましたと同時に妙なことを言い出した。


 リリシャル様に不思議ちゃん属性はなかったはずだが?


 でも、そんなリリシャル様も悪くない。


 ちなみにリリシャル様は伯爵令嬢の次女であり、おれが仕える主でもある。

 さらに付け加えると、おれの推しでもある。


「推し」とはおれが作った言葉で、好意を意味する言葉として使っている。


 執事として最上級の仕事をすることと、お嬢様の成長をひっそりと見守ることがおれ流の『推し活』だ。


 お嬢様が次女という事もあり、人手を割くことは避けたいのであろう。


 そのため、6歳の時からおれ1人だけでお世話させてもらっている。


「18歳で死なないためにまずは、王都の学校の入学試験に合格して…ブツブツ」


 お嬢様は眉毛を、逆のハの字にしながら考え事をしている。


 少しきつめの顔立ちをしているお嬢様が、困ったような表情がたまらない。


 その可愛すぎるギャップだけでパン一斤は食べられる。


「よし決めた!誠実に生きて真っ当な人生を歩んでやるわ!」


 お嬢様は急に立ち上がり、拳を突き上げた。


 うん、よくわからないがやっぱり元気いっぱいな姿が一番尊い。


「ねぇセント、これからは私のこと甘やかしたらだめよ?」


 それはもちろん、主と執事の垣根を超えるようなことをするのは、ファンであるおれの矜持に反する。




 ~8歳~


「さすがお嬢様、どの学問であろうと飲み込みが早くて素晴らしいです」


「ねぇセント、どうして私と同じ年のあなたが勉強を教えることができるの?」


「執事だから当然です。望まれるのであれば、宮廷魔導士を目指すためのカリキュラムも実施させて頂きますが?」


「……」


「それよりお嬢様、今日はお嬢様が大好きなシフォンケーキを焼こうと思うのですが、生クリームはどうされますか?」


「…たっぷりで」


「かしこまりました」




 ~12歳~


「さすがお嬢様、学院の試験に主席での合格、おめでとうございます」


「ねぇセント、試験前にあなたが作った予想問題が一言一句同じだったのだけれども?」


「ここ50年分の過去問の分析と、教師1人1人の性格を考慮すれば容易で作成が可能です。」


「……」


「ところでお嬢様、本日はご家族そろってのお祝いがございます。髪をセットいたしますのでこちらへお座りください」




 ~14歳~


「さすがお嬢様、すでに中堅冒険者でも困難とされているミノタウロスを討伐するなんてすばらしいです」


「ねぇセント、今あなたの隣にいるのって…」


「あぁ、うるさかったので、お嬢様の狩りの邪魔にならないよう躾けておきました」


「それ、この辺で災厄のドラゴンと呼ばれている超危険モンスターよ…」


「えっ、そうなんですか?リザードマンかと思いました」


「……」


「ところでお嬢様、今回の狩りのお姿を1000ページにまとめて書店で出版したいと考えているのですがいかがでしょうか?」


「絶対やめて!!」




 ~18歳~


「お嬢様、今回の戦もご活躍、をお祈りいたします」


「ねぇセント、あなたの隣にいるのって…」


「あぁ、近くに盗賊がいたようなので捕まえて縛っておきました」


「それ、敵国の大将よ…」


「えっ…、元にいた場所に戻しておきますね」


「そんなことしなくていい!!」


「えぇー、お嬢様が活躍しているところ見たいんですけど」




 ~19歳~


「気付けば前の私の寿命を超えていたわ、これも全てセントのおかげね」


「あのお嬢様、どうしておれは膝枕をされてるのでしょうか?」


「名前で呼んで」


「リリシャル様…」


「愛称で」


「リリィ様」


「様いらない」


「……リリィ」


「よろしい♪いままで散々甘やかされたのだから、これからは私が甘やかす番よ」


「甘やかした記憶はないのですが…ところで他国の王子から求婚の手紙が多数きていると思うのですが」


「あんなもの無視よ無視」


「Oh…それはチキン冷めちゃったというやつですね」




 ~21歳~


「ねぇセント、私がこうして戦の場に立つことを決めた理由って、功績をあげて思い人と結ばれるようにするためなの」


「くぁ~!わかっていた事だけれどもなかなか心にきますね…でも、幸せならOKです」


「なに言っているの、あなたのことよ」


「えっ…?」




 ~28歳~


「ねぇパパ、約束していたピクニックっていけないの?」


「仕方がないでしょ、

今魔王軍と勇者パーティーが近くで戦っている最中なのだから。さすがのママもどうすることができないわ」


「…ねぇパパ、パパの隣にいる2人って」


「あぁ、勇者と魔王だよ。軽く拉致って他の場所で争ってもらえるように頼んでるんだよ」


「ヒィ!!わかりました!!他の場所に移ります!!」


「だから命だけは!!」


「よし!じゃあ2人ともピクニックに行くぞ!」


「「……」」


「ん?どうした?」


「いえ…」「パパって…」


「どうした?よくわかんねぇけど、今日もおれの推し達は尊くて辛いぜ」


評価を頂ければ連載版を作成していこうかなと思っています。


↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】へお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ