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ロータウンギルド

ちょっとこの後の話の整合性を取るため(ロード)の出現時期を変更しました。話の流れに影響はないハズです。

「ギルドカードによると「人族」だそうだが、お前ら「プレーヤー」だろ?」

 目の前にいるギルドマスターが、私たちに問いかけてきた。「ジェネ・マパッチ」と名乗るこの男、その風貌はいかにも西部劇の悪役然としている。厳つい体、なぜか部屋でも被るテンガロンハットに彫りの深い厳つい顔から放たれる鋭い眼光。「ワイルド〇ンチかよ!」とツッコみたくなる。これは魔族、魔人族共通なのだが、基本的にワル系なのだ。これはこのステージは、魔素もそうなのだが、善ではなく悪、正ではなく負、生ではなく死、節制ではなく享楽といったようなイメージを伴っているのだ。なので、大抵の奴らがこんな感じである。

「このステージに「人族」の冒険者が現れるわけがねぇ。というか俺も今まで会ったこともねえしな。そもそもここでは生きていけねえ。しかし「プレーヤー」か、そういう者がいたという話は残ってはいたが、まさかこのタイミングで現れてくれるとはな」

 私たちの答えを聞くまでもなく、ギルマスが感嘆を伴いそう結論付ける。

「5百年前の大改変以降、「プレーヤー」達は皆1stステージか2ndステージに移動したらしいからね」

 私が返す。まあ、2百年前にはそいつらも皆寿命迎えたらしいけど。...カジ以外は。

「そうか。そりゃ魔人族じゃなければ、こんな処とっととオサラバするだろうしな」

 ギルマスがため息をつく。確かに魔人族がこのステージ以外で生きていくのは無理だからね。「事象改変」でも使わない限り。でも、コイツがそう思うのは今この街がこんな状況だからだろう。コイツも5百年以前に生まれていたのならそんなこと考えなかったに違いない。


 やはり、魔人族の街「ロータウン」が今寂れているこの状況は、「ダンジョン」にあるらしい。まあ、予想通りだ。

「確かに大改変の影響ではあるのだろうな。5百年前のちょうどその時「魔王」が倒されたらしい。本来なら「魔王」は不死魔族だ、時間が経てば復活する。...しかしそうはならなかった」

 ギルマスがしみじみ語りだす。カジがそっと目を伏せる。

「5百年経った今でも復活しない。おかげで2百年いや3百年前からかな、上級魔族どもから「王」が起ち始めやがった。そしてそれは下級魔族にも起こってきやがった」

 それにより「ダンジョン」の難易度が跳ね上がった。

「ここ百年くらい、ほとんど攻略できてねえ。あの「ゴブリン」のダンジョンでさえ攻略に数年かかるんだぞ!」


 ゴブリン(ロード)が起ったのだという。このステージで、難易度が一番低いゴブリンのダンジョンボスと言えば、Fランクのゴブリン戦士長(チーフ)程度だったはずなので、ゴブリンのダンジョンは今、難易度Cランクということになる。これは、かつてのロータウン周りのダンジョンとしては最上級の難易度だ。とても気軽に攻略できるレベルではない。

 そうなると他の下級魔族のオーガ(C)、オーク(C・D)、コボルト(E)(※注カッコ書きは以前の攻略難易度)などは、軒並み難易度Bランクを越えていることになる。さすがにロータウンのハンター(最高位のCランクは大抵ハイタウンへ移動するためほとんどいない)には荷が重いだろう。

 そしてハイタウンの上級魔族から(ロード)が起ち始めたということは、高ランク(Cランク以上)のハンターがロータウンに救援に駆けつけることもままならない状況だろうし。

 ゲームでは、「魔王が復活しない」なんて事態が起きたことはなかった。設定としても想定していなかったはず。「大改変」でも起きない限りは。...まあ起きたのだけど。なので、私たちも何かまずいことが起きているだろうなとは2ndステージクリア時に感じてはいた。

 それが、王の乱立とはね。まあ、魔族らしいと言えばそれまでだろうけれど、その被害を被っている魔人族にしてみればたまったものではないだろう。


「ハイタウンも似た状況だ。故にこちらへの救援を出せる余裕はない。ゆえにダンジョンを攻略する糸口が。...要は手詰まりということだ」「そしてこの状況の中お前ら「プレーヤー」がやってきた」

 ギルマスが話を〆(しめ)た。


 ハイタウンのダンジョンも当然難易度が上がっているのだろう。まあ、最上位のSランクがどれだけ上がってもSランクなのだけど。実情はSSランクとかSSSとか表記すればよいのかもしれないけれど、意味があるとも思えない。どうせみんな強いんだし。そして下級魔族はどんなに強くてもAランク止まりだ。Sランクにはなれない。そこには大きな壁があるのだ。...まあ、ランクのことはどうでも良い。そんなロータウンのハンターにとってじり貧な現状に喘いでいるときに我々「プレーヤー」がのこのこと現れた。ロータウンのギルドに入るなり、直にギルマスの処へ案内されるわけである。


 じっと見つめられ、仕方なくため息とともに、

「まあ、詳しいことは言えないけれど、ハイタウンに用事があるんだ。だから通行許可が欲しいからね、協力するよ」

 いや、そもそも3rdステージもクリアしに来てるしね。

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