表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/72

クエストクリア(ふたつめ)

 上空にいる黒い竜に近づく。黒い竜、黒竜(ブラックドラゴン)ということにしよう。死属性を加えたドラゴンになっているようだ。元々このステージにいる火竜(レッドドラゴン)は好戦的ではあるが、滅多に人里に現れないし、むやみに襲い掛かることもしない。滑空するしかない弱点を群れで威嚇して補っていた1stステージのドラゴンとは違うのだ。なぜなら飛べるから。精霊属性で風を操ることもお手の物な訳だし。

 それにコイツは、「テレポート」も使えるらしい。いきなり現れるまで気配はなかったからね。

 それにしてもドワーフの国では、「鉱脈の集いし山」に不死魔族の粒が、魔族の影響受けていそうな黒竜は「火の巨釜」を目指している。...大精霊大好きか?・・・まあ、冗談はさておいても何らかの関係性はありそうかな。


 黒竜がブレスを吐いてきた。背後の「火の巨釜」は結界で守られているので気にせずブレスを避ける。私を通り過ぎたブレスが結界に阻まれて弾ける。良かった弾いてくれた。...いや信じていたよ。じゃなきゃ避けないよ。ホントだよ。...うん、真面目にやろう。

 「ワープ」で先頭のドラゴンの脇に行き、魔杖剣で首をはねる。っと、斬られた頭が黒い霧のようになって斬られた首に戻り再生した。

「ふむ、やはり霧化か。とすると死属性の魔術(スキル)をどういうカラクリで行使しているかだな」

 タクヤ・カジワラは人族の体内にある魔素(マナ)魔力(オド)に変換する器官に上手く寄生させる形で眷族化して、合わないはずの1stステージの魔素で死属性魔術を行使させていたけど、精霊獣にはそんな魔力変換器官はないのでどうしているのだろう。でも精霊を使う器官はあるか。そんなことを浮かべている間にもこいつからの攻撃は続く。「ワープ」を繰り返したり「魔力結界」や「物理結界」をシールド代わりにして防御していく、「火の巨釜」方向へのブレスは受け流し、それ以外は周囲の被害を無くすため都度結界を張り防いでいた。

 そんな攻防を、唖然とした様子でリザードマン達が下で眺めていた。まあ彼ら飛べないしね。「空中機動」ができる者もいるかもだけれど、そばでウロチョロされるのもそれはそれで困るから、このまま見ていてほしい。

 さてどうするか、とはいえ大体わかってきた。こいつを散々切り刻んだのだが、全身を霧化することは出来ないようで、どこかしら実体化していたのだ。どうやら実体化している場所に弱点なるものがあるのだ。瞬時にその弱点のものを移動しながら私の斬撃に対処している感じだね。ならば瞬時に移動できないほどのスピードで斬撃を与えてやろう。やはり焦ったようにその場を逃げ出そうとする、流石に分が悪くなったと思ったのか「テレポート」で逃げようとしている。...甘い、逃がすわけがない。バルの足元にも及ばない「テレポート」スキルの構築だ。「空間固結(ソリディファイスペース)」、指定した空間そのものを固結する空間属性のスキルだ、他の空間属性のスキルの妨害もできる。それを発動、慌てた黒竜は全身を霧化した。が、無意味だね。既に閉じ込めているのだから黒い霧がどこにも行けずに固まっている。そして、霧化できず実体化している部分を確認すると。

「なるほど、やはり精霊石の元というか精霊を使うための器官に不死魔獣の粒が入り込んでいるね」


 完全な不死魔獣、変な言い方だな、まあ3rdステージにいるバンパイアやリッチなど不死魔族やヒュドラやフェニックスなどの不死魔獣は全身を霧化できる。そもそも魔石となるものが小さい粒なのでで霧化の中に紛れてしまうのだ。でもこのドラゴンどもはそこまでは至らず、精霊石の元というか精霊を使うための器官だね、精霊獣や妖精族もそうだけど精霊を使い精霊属性のスキルを行使するための器官だ、そこに不死魔獣の粒が入り込んでいるのでどうしてもこの器官は霧化できなかったのだ。そうして、黒竜の謎も判明したので、

「さて、どうするか」


「クロウ、その粒を逃すでないぞ」

 いつの間にか私の横に転移してきたバルが告げる。本当に「テレポート」を息をするように使い熟しやがるな。

「わかっているよ、霧化した本体ごと今は結界で閉じ込めている」

 手のひらに「ワープ」で引き寄せ、器官に結界を施してバルに見せた。その瞬間本体の黒い霧が散って消えてゆく。

「「精霊の恵」に入り込んでおるな。あまりこのままにしておかぬ方が良いな」

「そうなの?」

 う~ん、バルが言うのなら分離した方がよさそうだ。この器官「精霊の恵」というのか。

「じゃ「事象改変」を使うか」

 そして、不死魔獣の粒を分離すると「精霊の恵」は精霊石へと変化した。不死魔獣の粒に再度結界を施したあと、「ストレージ」に送る。精霊石も一緒に。

「不死魔獣の粒ね。これもこのステージにまた紛れ込んだわけだ」


 ドワーフの国の不死魔族に続き、今回は不死魔獣、ヒュドラあたりか。運が良いのかこちらかからすれば悪いのか、火竜の卵に転移したのだろう。5百年前の大改変時に。同じ獣だ、相性も良かったのかもしれない。竜も寿命は長い、5百年などまだ若者の部類だ。

「今まで鳴りを潜めていたのに、何きっかけで活性したのかな?」

 私の疑問に、

「わからぬが、最近であるならば、あの「魔力の奔流」が関係しているやもしれぬ」

 ほう、あの奔流、ルーを召喚?転移?ログイン?させただけではなさそうという訳か。考えてみれば、ドワーフの山の魔石にしても鉱脈に影響が出たのは最近の話だったか。

「そうか、残りの大精霊にも会う必要がでてきたね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ