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火の山エルダーアレン

「わお、結構いるね火竜(レッドドラゴン)

 火山に伴う上昇気流を上手く利用しているのだろう、山より高くドラゴンがかなりの数、空を舞っている。山に目を転じると山頂付近、モクモクと噴煙を吐いている火口の周りに屯している奴らの数も多い。話には聞いていたがかなりの群れだ。百...2百...こりゃ特産品が採れないわけだ。そしてこいつらを始末すれば、コーヒーにチョコレート、カレーが復活するわけだ。そりゃ獣神国や帝国が必死になって依頼してくるはずである。

 そもそも火竜(レッドドラゴン)はこのステージに生息していない魔獣であった。5百年前の大改変の影響なのか、その時このステージに現れ、火の山エルダーアレンに棲み着いたというわけだ。そして一体だけならともかく、こいつらは群れを成している。最早このステージの冒険者では太刀打ちできない状況だ。

「大改変の影響なんでしょう?これ、管理者のお仕事なんじゃない?」

 バルバロスにツッコミを入れる。

「愚か者、火竜(レッドドラゴン)がこのステージに現れたというだけであろう。これが獣神国に襲い掛かり、獣人族を滅ぼしかねないという事態ならともかく、火の山を縄張りにされて困っている程度ではどうということはないではないか」

 なるほど、管理者レベルでは現段階ではまだそういう判断になるのか。でも、天敵というか討伐可能なプレイヤーや冒険者がいなくなり、火竜(こいつら)ここまで増えてしまった。いずれこのまま増え続ければ、獣神国乗っ取られることになるだろうし、結局管理者として重い腰を上げることになるに違いない。要は早いか遅いかの違いだ。

 そしてバルバロス本人としては、コーヒーやチョコレート、カレー食いたいだろうから早めに何とかしたいと思っているはずだ。だからこそこうして付き合ってくれているわけだし。

 つまり、このステージにいるべきでない火竜(レッドドラゴン)を一掃し、大改変前の状態に戻すことは、あくまで冒険者としての討伐依頼として対処、という形にするわけだ。...なんかうまくごまかされているような気も。まあ、いいや。


「よし、それでは討伐と行きましょうか」

 取り敢えず空にいるドラゴンどもを落とそう。下にいるやつ狩っている最中に上から火を吹かれるのも厄介だしね。落とすにしても山の中腹より広がる森に落とすのは無しだ。山火事になってしまう。大事な特産品だ。大切に扱わねば。ということで、

「バルバロス、森の守りは任すよ」

 と声をかけて、上空のドラゴンの1体の背後に「ワープ」して魔杖剣を振るい首を落とす。「魔力結界」「物理結界」を備えた鱗を纏うドラゴンも私の「武器強化(斬れ味強化)」スキルには敵わない。

 ドラゴンたちの注目が私に集まっているうちに、下ではバルバロスが。風属性魔法のスキル「風壁(ウインドウォール)」を森を守るように幅広く展開する。これで下のドラゴンが火を吹いても風を下から上に流すことで炎をすべて上空に逃がすことができるだろう。森を気にする必要もなくなったことだし、思いっきり暴れるとしよう。


 とはいえあまり強力なやつをぶっ放して火山刺激するのはまずい。取り敢えず地道に上空のドラゴンの首を「ワープ」を繰り返しながら落としていく。ドラゴンどもも必死にこちらに向かって一斉に火属性魔法のスキル「火砲弾(ファイアキャノン)」や「火投槍(ファイアジャベリン)」を放ってくるが、「ワープ」を使う私には当たらない。山頂にいた火竜の群れたちも一斉に上空に上がってこようとするが、風属性魔法のスキル「風圧(エアプレス)」を放ち、下に落としていく。

 あれ?考えてみれば下に落とすんでなく上空に纏めてしまった方が火山を気にしなくて良くない?

 落とされた火竜たちが「火砲弾(ファイアキャノン)」や「火投槍(ファイアジャベリン)」を放ってきた。こちらは、「嵐壁(ストームウォール)」を幅広く展開し炎をすべて上空に逃がす。そして、展開した壁を群れを囲うように広げていく。

 気付いた火竜たちが逃げようとするが、もう遅い。完全に取り囲んで上空へ。魔力量が桁違いだからできる荒業だ。SLv(スキルレベル)もカンストだしね。

「さて、火竜たちはこれで全部かな?じゃあ魔石に変えるか」

「...ドラゴンもお主にかかると、(ただ)の魔物扱いじゃな」

 バルバロスがこぼす。

 まあ、相性の問題もあるよね。火竜は元々このステージが生息地ではないので本来の属性魔法は使えず、ここでは所詮、火属性魔法を使う高ランクの魔獣に過ぎない。そして火は空気が必要だ。空気、つまり風だね。まあ高レベルじゃないとドラゴン相手は確かに厳しいけれど、風属性魔法のスキルをカンストしている私は「クロエ・ビロウ」だ、問題ない。

「じゃあ、「トルネード」!」

 「嵐壁(ストームウォール)」の檻に入っている火竜たちに放つ。

―ドウォーン!!―

 でかい音と共に火竜たちの姿が消える。あとにはボーリング大の赤い魔石の山が残されていた。

「さて、いよいよダンジョンだね」

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