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ダンビルの森

嵐竜を嵐龍に変更しました。竜と龍の差別化です。

「前に言ったよな二度と私を「テレポート」するんじゃないと!」

 バルバロスを睨みつけるが、奴は涼しい顔で、

「そんなことより前を見るがよい」

「ふん、わかっているよ。やはりそういうことだったんだね」

 前には風竜(グリーンドラゴン)、いやあの「サンダーボルト」の規模からすると嵐龍(グリーンドラゴン)か。こいつがあの指輪のアイテムを使って「テレポート」させたのだろう。脇にあの使者が狼狽えていた。

「なっ、なゼ、こコまでコれる!?あっ、ありエない?!」

 うるさいので、「電撃(エレクトリック)」をくらわす。

「ガッ?」

 使者が崩れ落ちる。静かになった。

「で、こいつがロアノークギルドを吹っ飛ばしたわけか」

 ドラゴンを見つめると、何故か固まていた。バルバロスを見つめている。

『何故、バルバロス様がこちらに。ロースターの森においでのはずでは』

 念話だ。やはりこいつは龍族だった。街吹っ飛ばすの好きだな~嵐龍(グリーンドラゴン)

「事情ができてな。この者と旅をすることにしたのじゃ」

 バルバロスが答えた。知り合いか?まあ知り合いだろうな。

「それよりお主こそ、ここで何をしておるのじゃ」

『「盟約」により、帝国の手助けを少ししているところでございます』

「それが街を「サンダーボルト」で吹っ飛ばすことなわけ?」

 私が口を挟むと、

『なんだ小娘、偉そうに話しかけるな「答えよ」わ、わかりましたバルバロス様。男爵を少し脅すようにそこにノビている帝国の使者に頼まれたのです。しかし、街に死者は出しておりませぬ。転移させました故、けが人は多少出たでしょうが。それにこの森に潜むときもスタンピード起こさぬよう配慮も致しました』

 ドラゴンは、私というよりバルバロスに向かって答えた。ちょっと面白くない。けどロースターの森でスタンピード起こしたバルバロスもバツが悪そうだ。しかしこいつら、人命さえ守れば街を破壊しても構わないと思っていいるんじゃないだろうな?

「口の利き方に気をつけた方がよいぞ。お主が言う小娘とやらは、「クロエ・ビロウ」じゃぞ」

 途端、ドラゴンが動きを止め、そして怒りを込める。

『えっ?ししよ...「黒炎龍姫」?っ何故ですか!バルバロス様!何故、此奴(こやつ)と共にいて平然としておられるのです!此奴、「最強最恐のプレイヤー」ではないですか!』

「そうじゃ、お主はよく知っとるであろう?簡単に消してしまえるぞ?」

 いやいや、しないし簡単じゃないし。なんか変な方向に話が進むな。

「とにかく落ち着いて。バルバロスと共にいることからもわかる通り、私は以前の「クロエ・ビロウ」とは別人だ。だから、「管理者」を襲って回ることもしない。バルバロスも変に煽るな」

「ふん、して「盟約」とはなんじゃ。なぜ帝国の手助けをせねばならぬのじゃ」

 しらっとバルバロスが話を戻す。

『別人?本当なのですか?しかし、バルバロス様が認めておられるのなら...わかりましたお答えします。まず、帝国の手助けですが、端的に申せばこの地の平衡を保つためです』

 何やら勝手に納得をしたコイツが語るところによると、王国と帝国の力の均衡を保つために手助けをしているらしい。それはダンジョンが王国で見つかり魔石を増産し始めたことが発端だ。魔石による豊富なエネルギーの確保、またダンジョンで魔石を得るための討伐という経験値に伴うSLv(スキルレベル)アップによる戦力の確保、どれもが帝国を凌駕するものだ。徐々に帝国の敵愾心は上がることになった。...それで均衡を図るね。

「でもあなたは「管理者」じゃないでしょ?現にバルバロスはダンジョンの件、スルーしていたわけだし」

『それが「盟約」に関わってくるのです』

 どうやらダンジョン発見の原因者はコイツらしい。つまりこのステージに来た時にへまをしたのだ。そのせいで王国にダンジョンの存在が知れた。そしてその事を知る者が帝国の人間だったということだ。コイツはその事を知る者と「盟約」を結ぶ。王国と帝国の均衡が崩れ王国が帝国を一方的に攻めることがないよう手助けすると。「盟約」とは次のステージの妖精族が持つ精霊属性魔法だ。人族というかこのステージでは得られないスキルである。そして魔族では私の知る限り精霊属性のスキルは得られないはず。その帝国の人間とやらは何者?魔族とは別人か?

「まあいけど、というかあなたチョロ過ぎない?その帝国の者とやらに騙されているんじゃないの?」

『騙されているとはどういうことで?』

「だってそいつは魔族に関係しているでしょ?そこにノビているヤツは眷属だし。帝国が、とか王国との均衡を、とか考えるタマじゃないでしょ」

『なに?魔族?そんな馬鹿な』

 いやいや気付けよ。「魅了」使いまくってんじゃん。それともこいつの前では隠してた?

「バルバロス、説明してあげて」

「確かにクロエの言う通り、そこの者は眷族じゃ。「魅了」を使い男爵領の民たちを操っておった。お主が「盟約」を結んだという者は具体的に誰なのじゃ」

 バルバロスの問いに、

「今は帝国の宰相を務めております。元は「プレイヤー」でした。名は「タクヤ・カジワラ」と申しておりました」

 あれ?「プレイヤー」?2百年前には全て寿命を迎えていなくなったはずでは?「プレイヤー」は人族だから。...ああ、そうか。だから魔族なのか。人族から何らかの方法で不死魔族になったと。「盟約」も「プレイヤー」なら得ることができるし。まあ魔族になれた方法とかは本人に会えばわかるか。で、こいつどうするかな。

『騙されていたのですか。そんな、何のために今まで。...帰るに帰れぬと思っておりましたのに』

 おいおい、なんか後悔しだしたぞ。

「私があなたの「盟約」を解除するよ。それで自分の住処に戻るんだね」

『そのようなことができるのですか?』

 まあ、本来なら結んだ者同士の承認により解除するのだが、「盟約」も一種の状態異常だ。聖属性魔法スキル「状態異常解除」のSLv(スキルレベル)カンストしている私なら簡単に解除できる。しかしその帝国のカジワラが人族なのに寿命が長すぎだろとか、「魅了」を見逃すとか迂闊すぎるのは状態異常のせいなのか。...単にバカなだけかもしれないが。サックと「状態異常解除」を行う。

『おおおお。何ということだ!感謝いたします。これで帰れます』

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