或る王の過ちと、失われるもの
ある日、すべてが唐突に失われた。失意に沈む小国の王は、導きと共に新天地を目指す旅に出る。
これは、失われるべき神話である。故にこれは語られることなく、忘却される。始まりなど気にせずともよい。今があれば、それでいいではないか。だがこれは、まごうことなき事実の神話だ。故に我らはこれを記録し、封印するのだ。秘匿の均衡が、どうか永遠であらんことを。
これは、失われるべき神話である。故にこれは語られることなく、忘却される。始まりなど気にせずともよい。今があれば、それでいいではないか。だがこれは、まごうことなき事実の神話だ。故に我らはこれを記録し、封印するのだ。秘匿の均衡が、どうか永遠であらんことを。