第2話 ヤラーナオの残酷な運命
どうも89です。
今回は第2話を投稿しました。
まだまだこれから続いて行きます、
彼女を救うのは間違いか?
どうぞお楽しみください。
ヤラーナオにネトーが付いていく。
そしてヤラーナオが進んだ先には___。
「えっ、ここは廃墟...?」
敷地はとても広く、豪邸だった事は伺える。
しかし外見は、とてもボロボロで
何十年も誰も手入れして
いないことがわかる。
「俺の家だ。とはいっても
俺以外に住んでる人間も
生きてる奴もいないがな」
ヤラーナオは、とても
切なそうでまた身体も
震えていた。
「ヤラーナオ、君には
いったい何が...」
僕はヤラーナオに問いかけるが、
「まぁ、まずはもう少し落ち着ける
場所にいこうか。そこで俺の
過去を、そして俺の秘密を
語ろうと思う。」
と話を後にされてしまった。
ボロボロの豪邸の中にはいると
中も埃とクモの巣が
見渡す限り存在した。
「こんなところじゃ落ち着け
ないと思うけど...」
そんな僕の言葉に、
「もうすぐ俺の部屋だ。
そこはこんなじゃないから
安心しろ」
そしてヤラーナオの顔は
虚ろな表情から少し覚悟を決めた
様な意志を感じる。
ヤラーナオはついに
扉の前に立ち止まる。
そして扉を開けると
唯一この館で埃と
クモの巣がない場所で
奥にはベッドと
中央に2つの椅子と
大きくはない机があり、
そこには子供の落書きが
沢山あった。
「さあ、そっちに掛けてくれ」
ヤラーナオがもう一方の椅子に座り
座るように促す。
「ああ、どうもヤラーナオ」
僕は椅子に掛けつつ口を開く。
「じゃあそろそろ聞こうか。
ヤラーナオが抱えてる事情に
ついて全部話してくれる?」
そしてヤラーナオは
初めて笑顔で僕にこう答える。
「ああ、じゃあ話をしよう」
そしてヤラーナオは
突如僕の首に、手刀した。
「ど、どうして...?」
意識が途切れる僕が尋ねると
申し訳なさそうなヤラーナオが、
「万が一の事もある。
ちょっと俺と会話しやすい
場所にいかせてくれ」
そして僕は気を失った。
そして僕は目を覚ました。
するとそこには、暗い空間で
周りには光が当たる場所以外は
何も見えない。
そして光が当たる場所には
少年が立っていた。
そして僕にはその少年に
ヤラーナオの面影を強く感じた。
「あっ、ネトー!気がついたんだね!
良かった~!ここに来れるか正直
分からなかったけど来れたね!」
「君はヤラーナオ...?どうして
そんな幼い姿に?」
僕が質問すると、彼は
ニコリとしてこう答える。
「そう。君の言う通り、僕は
ヤラーナオ・ミーソクデ。
ここは僕の夢の中であり
精神世界。そしてこの夢の中で
何度も幼馴染みを救おうと
しているんだ。そうすれば
現実も恐らく改変されて
彼女がいた世界に
なるはずなんだ。そして
僕はあのヤラーナオの幸せな
記憶だけを持っている
精神を分かち合った存在なんだ。
そしてあのボロボロの
ヤラーナオは苦しみ、絶望
悲しみ、怒りの負の感情を
全て背負った哀れで
とても悲しい人だよ」
その言い方に僕はとても
イラッとしてしまった。
「ふーん、ずいぶんな
言い方だよね。幸せな記憶を
持たなかった彼には
まるで罪人の様な
扱いをするんだね。
元々同じ存在でいた癖に」
すると彼も、少し申し訳なさそうに。
「ああ、ごめん。僕はあのヤラーナオと
しか話したことがないんだ。
だからヤラーナオを救えなかった
時は悪く言うのは僕の役目だから
そういう風に言ってしまったんだ。
彼が幼馴染みを救えるなら
勿論そんなことを言わないさ」
そんな風に自分を罰してるんだ
ヤラーナオはと思いながら
疑問について聞いてみる。
「どうして夢の中で救うことが出来れば
幼馴染みを救うことが出来るの?」
ヤラーナオはニコニコ
しながら答える。
「ヤラーナオは最初に彼女を救えない時に
絶望して最初に彼女を生き返らせる
方法を研究してたけどもちろん
そんな方法は無かった。
そして彼がしばらくして酒場で毎日
酒を多量に飲むようになって
酔って近くの裏路地に入った時
とある深くフードを被る女に出会った」
「フードの女?」
「その女は、ヤラーナオに対して
ある意味希望をある意味絶望を
囁いた。貴方の求める人を救える
のと同時にそれまで死なない
呪いがありますけど
興味がありますか?って
言われたんだ。」
そういう事だったんだと思いつつ
でも少々胡散臭いな~と
考えながら、話す。
「その人の話を...受けるんだよね?」
「もちろんヤラーナオは即OKを
出した。そしてヤラーナオは
彼女を救える方法を
教えられたそれがさっきも言った通り
夢で彼女を救えば彼女は生きてた事に
なる。そして証拠にヤラーナオが
見る夢は毎回彼女が生きてた頃の
夢を見るし、証拠に幼馴染みの
姉に大事な物を預かってと
綺麗な石を拾って渡してたら
彼女を救えなかった物の
起きた時に、その綺麗な石が
自分の机に幼馴染みの姉の手紙と
共においてあったんだ」
「って事は効果は本当にあるんだね!」
少なくとも呪いが偽物で無いことを
聞いて安心した。
でもその後、ヤラーナオの
顔が少し曇る。
「でもね、幼馴染みを救うことは今まで
一度たりとも救えたことはないんだよ。
394321回試したけれど彼女は...」
「い、1度も!?君の幼馴染みが
死んでしまうのは!?」
ネトーがあまりにも、信じられず
咄嗟に聞いてしまう。
「彼女は6歳で必ず、この街のお祭りで
馬車に連れ去られて翌日には
死んでしまう、絶対にね」
ヤラーナオのその顔は
自分の無力さにうち震えているような
どうすれば良いのか悩んでる
様なそんな顔をしていた。
「それでさ、聞きたいんだけど
僕のように今まで誰かを君の
精神世界に入れた事はあるの?」
試したことが無さそうだから
恐らくないと思いつつ聞いてみる。
「ああ、もちろんないよ。
だってこんな事に他人は巻き込めない」
多分、これが一番聞きたい事かな。
「じゃあ、どうして僕を
今回ヤラーナオの精神世界に
入れようと思ったの?」
それに対しては、悩んでるような顔で
「なんだろうな...上手く説明できないんだけど
なんか幼馴染みの、フランに似てる
様な気がしたんだ、ネトーがね。
そして君ならきっとヤラーナオを
見捨てないようなそんな気がしたんだ」
僕らは今日出会ってまだお互いの何も
知らないはずなのにどうしてこんなに
信頼しあってるのかはよく分からないけど、
「何かさ、フランさんの事を知らないけど
何か君の言葉は最初から暖かくて優しい
音色がすると思ったしそんな人が
こんなにボロボロなのは可哀想だな
と思ってついてきたんだけどそんな
僕はちょっと変な奴だよね?」
そう笑顔で言うと、ヤラーナオは
涙を大粒に流していたんだ。
「だ、大丈夫!?どうしたの?」
ヤラーナオは、泣きながら答える。
「ネトーが...励ましで言うこと...今まで
全部フランが言ってくれてたことなんだ...!
ヤラーナオに何時も元気をくれた
フランが言ってくれた事ばかり...!
ネトーはもしかして...!」
「さあね~?分からないけど、とりあえずは
君の幼馴染みのフランさんを救わないといけない
んでしょ!だからこんなところで泣いてても
しょうがないよ~!」
僕はは少し嬉しそうにヤラーナオを
励ました。
「...ッ!分かった...じゃあ
とりあえず僕が君を夢の中へ
幽霊の状態として送るよ」
なる程ね...やっぱり直接干渉は
無理なんだ。
「分かったよ。じゃあ僕は
基本的には見てるだけなんだね」
「まあ、そういうことだよ。
それじゃあ夢へ行こうか!」
ヤラーナオは目を瞑ると、
突如周りの景色が瞬時に変わり
辺りはハール街に変わっていた。
そして身体も半透明になっていた。
少年のヤラーナオも近くにいる。
「それじゃあ君にはまだ
僕のボロボロな家しか見せて
無かったけど今度は
ちゃんと豪邸の家を
案内してあげるよ。
ついてきてねー!」
ヤラーナオは元気に町を走り抜ける。
「ちょ、ちょっと待ってよヤラーナオ!」
僕も走ることになっていた。
そしてこれからヤラーナオの
甘く優しい過去、そして
絶望の過去がまた動き出す。
ご閲覧ありがとうございました!
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