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EMOTION  作者: アマノガワ
第一章:shin 始まり編
7/10

六話:面倒ごと

今回は長めですー。

皆さん感想とかレビューお願いしますー!

直した方がいい部分があれば

どうぞ申し付け下さい!


「あ、あの〜……(震え声)」


「ん?どうした保鷹?」


「いや……なんでわざわざビルの屋上を移動してるんですか?(震え声)」



ここから落ちたら死ぬよ!?絶対死ぬよ!?200mはあるよ!?死んじゃうよ!?高所恐怖症じゃない人もこれは流石にこわいよ!?


心の中で何かに文句を言いまくる保鷹とマキ大和一行は早朝、ビルの屋上と屋上の間を飛び越えながら西の方で起きた失踪事件となる場所に向かっていた。



「さっきも言った通り、俺らが向かっている失踪事件の場所にはECOも向かっている。連中に見つかると結構厄介でな。だから屋上を移動している。」


「そのECOっていうのは護国隊とは何か違うんですか?(震え声)」


「まぁ簡単に言うと護国隊は国を取り締まる警備隊。ECOは俺ら喰情者とか"飢異奴"とかの感情具現能力者、"エモーズ"を狩るプロ集団組織みたいな感じだな。」


「なるほど。あとその飢異–––––」



保鷹の質問を遮り、大和が止まれのジェスチャーで後ろのマキと保鷹を止まらせ、ビルの下を指差す。


覗き込むと30台ぐらいの黒色の大型車両がビル群の間の道路を走って行くのが確認できた。



「……ECOだ。思ったよりも早いな。動きづらいのは嫌だから先に向かってるっていうのに、今の方が動きづらいじゃねぇか。それよりも……。」


「ええ。明らかに人数が多いです。ECOにはただの失踪事件としか情報が入っていないはずなのに。これじゃまるで喰情者狩りです……。」



あんな数でもしもかかってこられたらひとたまりもないな……。まあそんなことはないと思うけど。



「ちょいと急ごう。……マキ、保鷹と行けるか?」


「えー!?コイツとですか!?」


「しょうがないだろ。マキでも2人いっぺんは

無理だろうし、保鷹一人置いてくわけいかないし。」


「はあー、分かりましたよ。」



何を話しているかは分からないが、とりあえず自分がマキさんに嫌われていることは分かった。



「じゃ、保鷹、マキに抱きつけ。」



はい!抱きつきます!……じゃなくて!

いや、大和さん?あなた今すんごい発言しましたよ?



「大和さん、何を言って……?」


「いいから早くしろ。時間がない。」


「いや、そんなこと言われても……。」


「先輩が早くしろっつってんだから早くしろ!

また骨を砕かれたいのか?」


「はい!します!します!します!!」



そう言って保鷹がマキに抱きつく。


ああ。人の温もりってこんなに気持ちいいんだ……。


ん?殺気が……。




「抱きつくって……後ろからじゃボケーーー!!!」



マキアッパー炸裂



「ぐふおぉぉあーーー!!!」


「前から抱きついたお前は勇者だ。尊敬する。」





痛かった……。



「お、今回は気絶しなかったな。」


「手加減したんですよ。こんなところでまた気絶されたら面倒臭いですから。」



保鷹が気を取り直して、後ろから抱きつく。


後ろからでも温もりを感じられる……。

変態めっ!バシッ!(自分で自分の顔を叩く音)



「俺もなるべく早く着くようにするからそれまでは勝手な行動はするなよ?特に保鷹。」


「分かりました。けどなんで自分はマキさんにおんぶされなきゃいけないんですか?」


「マキのエートス聞いてなかったか?」


「確か高速移動でしたよね?」


「そうだ。そゆことだからマキGO。」


「保鷹、しっかり掴まってねぇと死ぬぞ。」


「え?いや、どゆことおぉぉぉーーー!!……」




ビユュュューーーーー–––––






         〜10分後〜






「よし。着いたぞ。」



はぁはぁはぁはぁはぁ……やばい……吐きそう……。



失踪事件の現場近くに着いた保鷹とマキ。

そこはビル群から抜けた、低めの建物が多めの

荒地だった。開けた道を歩いているがどの建物も

崩れかけ、安心して人が住めるような場所は

前の場所よりもない。



「ていうか、動きづらいのが嫌ならそのECOっていうのが帰るまで待っていればいいんじゃ……。」


「原因が消えるまでECOは居続ける。だからさっさとその原因を消してさっさと帰らせる。ECOに見つかる可能性があるがその方が早いだろ。」


「ECOに見つかるとどうなるんですか?大和さんは喰情者を狩るプロ集団組織って言ってましたけど、プロって言うほどプロなんですか?」


「ああ、あいつらは喰情者についてあたしら以上に知り尽くしている。例えば、今あたしらがいる開けた場所はあいつらにとって絶好の()()()だ。」


「怖いこと言わないで下さ–––––」


「まあ〜!よく分かってるじゃないですか〜。

肆等級No.311(311番)さん〜。と、未確認の方〜。」



崩れかけの建物の裏の方からスーツ姿の女が出てくる。それと同時に同じくスーツ姿の人達がゾロゾロと

出てきて、保鷹とマキの周りを囲むように並ぶ。


これっていわゆる絶体絶命ってやつ!?めっちゃ

やばくない!?100人はいるよ!?



「少し前にここの近くの病院で護国隊が喰情者(ネズミ)

遭遇したとの情報がありましてね〜。その時の

監視カメラに映っていた喰情者(ネズミ)がかなり危険と

上が判断し、こうして()()()である私、

縄支路飛鞠(なわしろひまり)が来たのです〜。その時顔が丁度

見えない位置にありましてね〜。なかなか難航して

いるんですよ〜。もしかして本人さんですか〜?」



すみません。meがやりました。



「残念ながら本人さんじゃないですね。

他をあたってくださいな。」


「強盗犯を捜していたら目の前に殺人犯がいます〜。

これを見逃すわけにもいかないのですよ〜。」


「その間に強盗犯の方が遠くに逃げちゃうかも

しれませんよ?」


「ご心配無く〜。すぐ殺してあげますので〜。

ファーストモデル展開。」



飛鞠が手に持っていた手の平サイズの四角いケースの

ボタンを押すとそれから色々な色の煙のようなものが

出てきて剣のような形になり、その他の人達も同じく

剣のようなものを展開する。



保鷹がマキに目配せをする。



「マキさんの能力なら高速移動でこの場から

抜け出せるんじゃないですか?(小声)」


「無理だ!エートスの使用には限界がある。今日の分は

移動でほとんど使ったからもう残っていない。

先輩が来るまで待つしかない。(小声)」


「このままじゃ2人とも死んじゃいますよ!」



やばい。どうする?この状況を打開する策は……。



「何をコソコソ話してるんですか〜?逃げようなんて

思ってませんよね〜。戦うとしてもこの数を相手

にできますか〜?名無しの方が〜。」


「あっ、あのっ!ちょっと話をしませんか?」



何言っとるん我ーーー?



「あははっ。面白いですねあなた〜。時間を稼ごうと

しているのがバレバレですよ〜。何を待っているか

知りませんがもう殺しちゃうので〜。

まず面白いあなたから先にさようなら〜。」



飛鞠が剣を振りかぶり保鷹目掛けておろされる。



「保鷹!!」



やばい!斬られる!死ぬ!




電槍(でんそう)ッ……!




キィィーーーーーン!!!




「大和ざん……!じぬがどおもっだ……!」


「面倒ごと起こすなって言っただろ。」






Continue to 7話:「大和vs飛鞠」.

<説明コーナー>

ECO…正式名称:エモーズ対策機関

    喰情者などの感情具現能力者またの名を

    エモーズを狩るスペシャリストプロ

    集団組織。その中でも最高実力者である

    5人を五特星と呼ばれている。ちなみに

    ECOと護国隊は犬猿の仲である。

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