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NPC

今回は人物紹介みたいな回です。

「いきなりだけど、みんなは俺が召喚したダンジョンモンスターってことになってるから。とりあえずこれからもよろしく頼むよ」


  優斗はダンジョンコアから出てきたNPCたちに向かって挨拶する。NPCたちはしばらくポカンとしていたが、とりあえず現状把握するために優斗を問い詰めた。


「ちょっと!いきなりわけわかんないこと言うんじゃないわよ。ここはどこ?それにダンジョンモンスターとして召喚っていったいどういうことよ!」


  まず初めに口を開いたのは、ハイエルフの美女であるフレイヤだ。胸は残念だが、それ以外は完璧ともいえる長い耳と長い金色の髪を携えた美女だ。

  フレイヤは弓の使い手であり、パーティーの遠距離攻撃担当だ。レベルは357であり、職業を種族限界数までとっていて、それらの職業もすべてレベルマックスまでもっていっている。

  ちなみに、フレイヤ以外の九人もレベルに違いこそあれ、みんな職業を種族限界数まで取り、それら職業レベルもマックスまで上げている。


「まあまあ落ち着いて。これから俺たちにもちゃんと説明があるだろうからさ」


  俺という口調だが、立派な銀髪の美少女でもある彼女は人族のアシュリーだ。

  アシュリーはレベル350の魔法剣士であり、近接戦闘も遠距離戦もある程度できる万能型である。よく言えば万能、悪く言えば器用貧乏であるアシュリーはその性格も常識人という設定であり、またこのパーティーの副リーダーという設定であった。


「うむ。まあ、私としてはそこの幼女の存在も存分に気になるのだがな」


  彼女はパーティーでタンクの役割を果たす鬼人族のクルセイダーのクレアだ。

  レベル345であり、能力を防御に特化させたためにスピードや攻撃力は低いが、防御力だけならほかのキャラと比べても群を抜いている。身長が二メートルある美女であり、身長以外もいろいろと大きい体をしている。


「まあうちとしては、楽しくてお宝が手に入るならどこにいてもいいんやけどな」


  この小柄な猫耳少女は、盗賊職についている猫人族のユズだ。

  レベル340であり、罠感知や鍵開けなど、戦闘以外の能力に特化しているため、戦闘力は同レベル帯の中でも格段に低いが、その反面ダンジョン探索などでは非常に役に立つ能力の持ち主だ。お金やお宝が大好きであり、守銭奴的な面も持つ盗賊だ。


「……私は強敵と戦えればそれで満足」


  彼女は人族のヴァルキリーであるヒルダだ。

  レベル387であり、ユズとは真逆で完全な戦闘特化型だ。性格も戦闘狂という設定のキャラである。それでも完全に戦闘のことしか頭にないというわけではなく彼女にある程度の分別はあるのだが、それでもできる限り強敵とたくさん戦いたがるという性格の持ち主だ。


「拙者としては優斗がいればそれでいいでござる」


  黒髪で和服を着ていて、おまけに腰に剣を差している彼女は、竜人族の女武者である千代だ。

  NPC最高レベルの424Lvであり、完全な近接特化型だ。女武者という名前からもわかるように、千代の得意武器は刀だ。彼女は人一倍優斗が大好きという性格である。また、千代のレベルからもわかるように彼女はパーティーの中では優斗に次ぐ強さの持ち主である。後衛のエースがパーティー最高レベルで魔法職の優斗ならば、女武者の千代はまさに前衛のエースともいえる存在である。


「でもここのことは気になりませんか?」


  頭の上には輪っかがあり、背中には白い翼の生えている彼女は、天人族のアークプリーストであるイリアだ。天人族は天使と人のハーフと言う設定の種族で、インフィニティの中でも珍しい種族の一つであった。

  イリアはレベル330のヒーラーである。回復魔法と支援魔法、そしてアンデッドや悪魔などの悪に強い効果を持つ魔法を使える。また、魔法を使う際に使用するイリアの魔力以外の代償なしに死んだキャラクターを復活させることができる、高位の復活魔法を使える凄腕のヒーラーである。

  優斗たちの中で、低位のものも高位のものも含めて復活魔法が使えるのはイリアだけであるため、彼女は優斗たちのパーティーの中では非常に重要人物でもあった。


「相変わらず適当ですね。もっとちゃんと説明してください」


  きつめの顔をしている美人で、さっきから優斗をジト目で睨み続けている彼女は、真祖ヴァンパイアのメイドであるシルヴィアだ。

  メイドと言いながらもレベル350の強者であり、アサシン系の職業についている。その能力はメイドと言うよりも完全に暗殺者であり、戦闘力はかなり高い。

  そもそも真祖ヴァンパイアはゲーム中で強いといわれる種族の一つである。レベルが上がりにくい代わりにこのレベルまで育てた真祖ヴァンパイアは、職業の選択がよっぽど無駄ばかりとかでなければ例外なくかなりの強さを誇る。


「ミアは怖いです。ここは本当にどこなのです?」


  ただでさえ小柄なユズ、そのユズよりもさらに小柄なこの少女は、ドワーフの鍛冶師であるミアだ。

  レベル270であり、生産職特化と言うことで戦闘力はレベルからすると非常に低い。本当に鍛冶専門であり、戦闘でまともに役に立つ能力はほとんどなく、ミアのステータスは鍛冶仕事で必要になる筋力以外の数値が軒並み低い。戦闘で使えそうな魔法がないうえに、戦闘で使用可能なスキルなども弱いうえに数が少ない。そのため戦闘で活躍できるメンバーよりもレベルが一段階低いが、鍛冶のための職業やスキルは全部取ってあるので特に問題はないのである。


「そんなのいいから、僕はもっといろいろ研究したいよ!」


  眼鏡に白衣、そして背中には黒い翼が生えている彼女は、悪魔族の錬金術師であるエリアスだ。

  レベルはミアと同じレベル270であり、彼女もミアと同様に生産特化の職業構成である。一応錬金術師は魔法も使えるが、正直優斗たちが戦う相手への攻撃という面では威力が低いと言わざるを得ないほどのでしかない。

  常に好奇心旺盛なマッドサイエンティストと言う設定であり、とにかくいろいろな知識を知りたい、実験してみたいといった思いがあり、知識欲のためならどんなことでもしてやるという少々危険な性格の持ち主である。


「俺もあまり理解できていないんだが、つまりは……」


  優斗は自分の身に起こったこと、そして目の前の幼女から聞いたことを十人に説明した。それを聞いた十人の反応は文字通り十人十色であったが、ダンジョンモンスターとして召喚された影響だろうか、最終的には全員が納得して今の状況を理解していたのだった。




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