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トネリコの暗雲

お待たせしました。


また少しづつ更新していきます。

m(__)m


前回、密輸の件で保護した子供達は城でしばらく預かることになった。あれからすぐにトネリコに連絡をやったが離れているためまだ返事が来るのに時間が掛かるだろう。


レオンとシオンに年齢が近い事もあり、保護した子供達とすぐに仲良くなった。そして1番仲良くなった子供はー


「うわぁぁぁ!!!すごいよ!シオン!!!」



エルフの少女で、【シルク】という名前だった。シオンと同い年の子供だった。しかも、トネリコのエルフ族長の娘だそうだ。有力な発言力を持つエルフの子供を拐うとは、知ってか知らずかバカな事をしたもんだよ。下手をすれば戦争になってたかも知れないしね。エルフは精霊信仰が盛んだから精霊の契約者であるシオンとレインになついた訳だ。実際に、精霊は100年前から減ってしまい、滅多に姿を見ることは無いのでキラキラした目でみているよ。


「綺麗なのーーー!!!」



子供達は大はしゃぎだった。目の前には精霊の卵とも呼ばれる光の球体がプカプカと浮かんでいた。



「子供は元気が1番だ。早く両親の元へ帰さなければな」


元気に遊び廻る子供達を眺めながらそう呟くアルフォードだった。




その夜




「アル!伝書鳩が来たわよ!」



どうやらトネリコから連絡があったようだ。しかし、この世界に伝書鳩があったとは驚きだなー



「この度は私の娘を助けて頂き、誠にありがとうございます!私はシルクの母でシルフィーと申します。」



目の前にはしゃべるカラスがいた。


あれ?伝書鳩って聞いたような・・・あれ?伝書鳩ってしゃべるのだっけ?あれれ?こっちの事、見えてる?


「アル、これは使い魔よ。魔物の一種ね!」


流石は異世界、甘く見てました。


「これはご丁寧に。娘さんの他に拐われた子供達は全員、保護してお城で匿っています。すぐに帰らせますのでご心配なさらずに」


「重ねがさねありがとうございます。娘は元気にしていますか?」


「ええ、私の娘と一緒に精霊と元気に遊んでいますよ」



!?



「せ、精霊ですか・・・?」




「ええ、うちの息子と娘は精霊に好かれているらしく、丸い球体の精霊や人形になれる精霊など、うち(城)の庭に来ていますよ?」



なんだろう?相手の様子がおかしいような・・・?



「ありがとうございました。早急に迎えをやりますので、子供達の事をよろしくお願い致します」



「ええ、お迎えまではしっかり面倒を見ますのでご安心を」



その後、カラスはまた飛んで行った。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

トネリコにて



「誰かー!誰かおるか!!!」



使い魔との会話のため自室で人払いをしていたシルフィーは大声で人を呼ぶ!



「はっ!シルフィー様!どうなされましたか!?」


侍女や護衛の者達が駆け込んできた。


「拐われた子供達は、先触れの言う通り無事のようです」



「シルク様は無事なのですね!良かった!」



シルフィーの言葉に安堵する側近達。しかしー



「ただ、別の問題が発生致しました。新しく建国したミスレイン公国に精霊がいるみたいです」



!?



「この100年、めっきり姿を消した精霊様がですか!?」



「向こうの言葉だけで本当かどうかの確認は出来ていません。ただ向こうが嘘を付くメリットもありません。故に、精霊様の確認のためわたくしもミスレイン公国へ向かおうと思います」



「シルフィー様自らなんて危険です!貴女様はエルフの代表なのですよ!?」


「自分の娘も守れない代表ですよ・・」


自虐的に微笑む姿は痛々しかった。側近達もそれ以上は何も言えなくなり、迎えの準備を急ぐ事になるのだった。


実はトネリコにも昨今、問題が発生していた。それは世界樹と呼ばれる千年樹が枯れてきたのだ。世界樹を中心に栄えてきた亜人連合は大いに慌てた。世界樹の麓には貴重な薬草が栽培されており、少し離れた場所でも世界樹が長年溜めた魔力の恩恵で田畑は豊作で新しい植物が成長し、それを動植物が食べてと・・

食物連鎖が成っていたのだ。世界樹が枯れると言う事は、他の植物も枯れて、動植物が存在出来なくなる事を意味している。



故に、精霊様に世界樹を見て頂こうと色々と手を尽くしていたのだ。世界樹にも精霊が宿り、眠っていると伝えられていたのだからー




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