プロローグ (2020年地図を新しく作り直しました)
続き物を書きたくて投稿しました。プロローグとエピローグを間違えていました。修正完了・・・orz
さて、皆様初めまして。
私はミスレイン公爵家の長女、シオン・ミスレインです。兄妹に1つ上のお兄様がいます。私はごく平凡な貴族の御令嬢で、少し魔法が使える程度の者ですが、私のお父様とお母様がとても素晴らしい方で私の自慢の両親なのです。
私の現在の状況をお伝えする前に私の両親のこれまでの英雄譚のお話しを致しましょう。ええ、取り敢えず100話ほどお付き合い下さい
《愚者の声・・すみません!嘘です!冗談です!私にそこまでの才能などありません。割愛でお願いします!!!》
おっと、我が愚者の声が聞こえましたね・・はぁ~仕方ありません。皆様が退屈しないようにどれだけ私のお父様とお母様が素晴らしいお方なのか少しお話し致しましょう。
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私が産まれる前のお話しです。
30年ほど前の事になります。
ほら!愚者の声!ただの公爵令嬢に話させる気!早くナレーションしなさい!
ゴソゴソッ、何処から鞭を取り出す。ビシーンッ!
《すみません!すみません!すぐに入りま、ぎゃっ・・ぁ、チョットキモチイイ・・》
・・何事も無いデスよ?
・・・30年ほど前、次期ミスレイン伯爵当主アルフォード・ミスレイン(30年前はまだ伯爵の位)が領地を巡り、作物の実り具合を調べていた。アルフォードは幼少の頃から皆の知らない知識があり、現当主の許可を得て(ただの親バカ)様々な領地改革に乗り出していた。
まず、この国エルネシア王国は全体的に温暖気候で肥沃な大地の為に麦などの作物を育てる農業が主流の国である。
大陸の北には雪国の国シルバリオンがあり作物の育ち難い環境なのでエルネシアから麦の輸入に頼っている。向こうからは豊富な鉱山があり希少な鉱石の輸出が主で、もし此方から麦の輸出を止めれば、鉱石が入らなくなり、剣や鎧などが作れ無くなり国防力が落ちる。その為winwinな関係である。そのため国同士の関係は良好である。
西側にはワルサー帝国があり、国境での小競り合いは絶えない。山脈に囲まれ農地が少なく、そのため肥沃な大地を狙って度々戦争を仕掛けてくる困った国だ。
東には亜人連合国トネリコがある。
未開の大樹海が広がり、世界樹と崇める大きな千年樹がある。エルフやドワーフ、獣人と言った亜人の国である。国と言っても、各部族の長が重要な決定をする議会制を取っており王様はいない。貴重な薬草類の取引やドワーフの希少性能の武具類の取引が多い。昔は人拐いなどエルフや獣人が狙われたため、大規模な付き合いは無く、入国が厳しい国となっている。(今も少なからずあるため)
さて大陸の情勢の説明が終わった所で、ミスレイン領は国の1番南に位置し、海に面している。海の向こう側にも幾つか国があるが今回は割愛して頂く。そのおかげで、貿易で利益を上げていた為に農地があるにも係わらず、現状以上開墾していなかった。もし飢饉になっても他領地から購入すれば良いと言うのが今までの考えだった。
それに目を付けたアルフォードは荒れ地を開墾し、麦畑を拡げるとともに、貿易で他国から輸入した作物でこの国でも育てられるものを探し、一緒に栽培した。これには今まで輸入に頼って高かった作物も自国で作れれば利益になると言う思惑もあった。
開墾をするに当たって、この国に肥料という概念が無かったので肥溜めを作り枯れ葉などを使ってお手製の肥料を作った。その過程で魔物の骨を細かく砕き、粉にして1割ほど混ぜると更に効果が高い事が判明した。但し入れすぎたり特定の魔物の骨を入れると逆に作物が育たなくなる事もわかったので粉の事は秘密にして取り扱いは伯爵家でし、厳重に保管して必要に応じて配下の者に混ぜる役を与えた。農民には私にしか作れない栄養の粉としてある(嘘ではないし、悪意のあるものが使えない様にした)
さて、この物語の主人公であるアルフォードだ。ここからは私が説明させてもらう。皆からは親しみを込めてアルと呼ばれてる。
「アルフォード様!」
「領主代行様!」
「主様!」
「伯爵様!」
「神童様!」
「旦那!」
「神の使徒様!」
「坊っちゃん!」
「お兄ちゃん!」
領地視察に行けば、次々と呼び掛けられる。
・・・・神の使徒って何だ?そんなステータス持って無いし!前世の記憶あるだけでチート何て無いんだよ!ってか誰もアルって呼んでくれない。シクシクorz
《愚者の声》貴方を主人公のつもりで書いてn(ヘブシッ!・・何でもナイデス。デスデス~(ドナドナメロディー流れてますよ~orz
「新しい農地は順調だな!」
主人公として爽やかな笑顔で言うと、働いているみんなが答える
「みんなアル様のおかげです!」
やっと呼んで貰えた!ジーン・・良い子や!
「そのまま作業してて良いから」
辺りを見渡すとほとんどが10歳前後の子供だった。私が農地拡大にスラムにいた子供達に声を掛けたのだ。新しい土地を開墾し、その土地を子供達に与える。暫くは此方から援助していたが収穫後からは子供達だけで自活出来るようになっていた。こうしてスラムの縮小と新しい農地拡大をやってのけたのだ。子供達ばかりだと盗賊など心配なので伯爵家から騎士団所を作り定期的に警備に当たらせた。
それに合わせて、学校を作たよ!
最初はスラムの子供達に畑の仕事後の夜に文字を教え、作物を売る時に騙されないよう数学(算数かな?)を教えたのが始まりだったのだけど。流石に途中から専門の教師を雇い教えた所、街で無料で勉強が受けられると話題になってしまい、街の住民も押し掛けてくる事になってしまった。このままだとまずいと思って本格的な学校を作りました。まぁ、最初は予備校っぽい感じで考えていたら私が監修をして数学(簿記会計勉強も含む)や農地の収穫を効率的に増やす方法と栽培方法、一部魔法を簡単に覚えるやり方など、レポートにまとめて学校で雇った教師達に見せると、教えた学問がこの世界では最高峰のレベルだったらしく、自分でマジでっ!?とびっくりしてしまった。教師達自身も学ばせて欲しいと言われて勉強料と言う事で給料も減らして良いと言われた。
・・・その為に、当初予備校的な建物を考えていた自分だったが本格的な学校を創らざる追えなくなった。ならばと思い、経済的に厳しい子供達は無料でお金のある商人達の子供からそこそこの入学金を貰い学校を作ったのだった。余談だが、経済的に厳しい子供達は授業料は無料だが学校が終わった後は農地開墾に準じ無ければならない。少しだけど給料も出すし収穫後は賄いで野菜とかも自分で食べても良いことにした。そうしないと不公平になるからね!遠くから来る子供の為に学生寮も作り、そこで生活させて週末の2日はお休みで自宅に帰っても良い事にした。
ここで重要な事だが、この学校は平民の学校であり、文字を覚える、簡単な数学を覚える。商人が簿記を覚える。魔法以外の勉強については3ヶ月もあれば覚えれる物なので1年で卒後と言う事になっている。(残りは座学やまとめの授業で1年とした)
但し、魔法と剣術、社交界のマナー、ダンスの勉強は最大3年まで可にした。勿論、授業料は頂く。商人でも中型くらいから貴族のパーティーに呼ばれる事もあるので最低限のマナーは必要だ。(うちの授業を受けると商人でもそこらの貴族以上に貴族振る舞いが出来るようになると話題にw)
剣術くらいは自分達でやって欲しいと思うが希望があり、現役で伯爵領を守る騎士団直々に手解きして貰えるからと人気である。因みに、伯爵領は貿易のため商人が多いので盗賊も多く出没する。他の領地より実戦で鍛えているので強いよ。
年齢は問わない。ずっとここに居たいと言う者が後を絶たないのが困りものだが仕方ない。
この国の貴族では15歳から王都にある学院に3年間入学する義務がありそこで社交界デビューを果たす。まぁ、よくある乙女ゲームのような学校だね。
だからそこと被らないように設定した。
予想外に、男爵位持ちや騎士爵持ちの貴族の子供まで通うようになった事だ。(大体10歳ぐらいの子供が多い)
王都の学院入学前に本格的な勉強を教えておきたいのと、金銭的な問題もある見たいだ。基本的に男爵や騎士爵は平民に近く、お金がそこまで無い。子供に家庭教師を付けると結構なお金が掛かる。それなら短期でそこそこの金額を払い学ばせた方が得になるのだ。質も此方の方が良いとなれば尚更だ。
ここで我が学校の絶対厳守のルールがある。
位の高い貴族でも、大金持ちの商人でも、学校で学んでいる間は平等である!平等である!権力を笠に、乱暴を働く者は即退学である!
これ大事!
いくら大金持ちの商人でも民衆から圧倒的な支持を得ているミスレイン伯爵家を敵に廻せば、私の領地で商いが出来なくなる。すると貿易が出来なくなるので破産してしまう。因みに、それは皆わかっているので大きな問題が出た事は無い。定期的にテストを行い、結果を張り出す事にした。理由としては、平民でも優秀だと分かれば貴族や大商人からヘッドハンティングがあるからだ。何処でも優秀な人材は欲しい物だ。貴族でも男爵や騎士爵は実戦で武功を上げて貴族になっているのがほとんどで領地運営は下手なのだ。だから計算などきっちり出来るような人材は喉から手が出るほど欲しいのだ。
貿易で大量の荷物を扱う商人には現代の簿記(複式簿記)は驚きの物だったらしく(私も簡単な物しか知らんよ?)大商人の大旦那や次期跡取りなどこぞって学校にきた。
貧しい村から来ている子供達も文字を覚え、数学を覚える事で商人やその他で働ける技術を学んで、貧しさから抜け出せるようになった。農学でも作物の育て方や肥料のやり方、農地を休ませる時でも育てられる作物など、貧しい村に帰っても作物の収穫量を増やせる事が出来るようになり、村全体が活気づく事に繋がった。
このおかげで伯爵領は大いに栄える事になり伯爵から侯爵へ陞爵する事になった。
ここまでの実績が私の5歳~14歳までの期間での話しである。
上記でも述べたが、私に能力のチートは無かった。産まれてからすぐに前世の記憶があると気付き、貴族の嗜みである程度の剣術と魔法が少し上手く使える程度である。あくまでも前世の知識を生かしNAISEIに力を入れた結果である。
時間があればなるべく早く続きを投稿します。ただ、不定期投稿をご了承下さい。
m(__)m