神バトル開始 09
今日も月曜日が来て、去ろうとしている。
彼はなにも言わず、私たちに背を向けて去っていく。
去りゆく男に、言葉はいらぬ。
私は月曜日見ながら、そっと中指を空に向かって突き立てた。
うーん。
やばい。
考えれば考えるほど、遠ざかっている気がする。
泥沼だ。
ドツボともいう。
「俺が思うに、答えはきっと簡単なところにある……」
なんだかミステリー主人公風な事を言いながら、うなる。
頭上には時計。
残り時間は2分弱といったところか。
こういう時は、敵が答えを言って「あ」ってなるのが定石だと思うんだが……。
いや、もうそれはやったな。
ドールがそうだった。
…………それとはちょっと違うか?
「時間がもうすぐ尽きますね。もう、こんなにも時間をかけて……しょうがない人ですね。最初から負けを認めれば良いのに。……参りましたでしょう?」
ああ。もう参った参った。
なんにも答えが浮かんでこないよ。
「難しいなぞなぞだ」
チラリとなのんとレオルを見るが、2人とも苦悶の表情を浮かべている。
どうやら俺同様、分かっていないらしい。
まあ無理もないな。
これで正解されても、俺のプライドがズタボロだ。
「残り1分!」
ミレイヤが優しくもカウントダウンを始める。
本当にもう心温まるよコンチクショウ!
「ふふふ。時間が刻一刻と迫ってきますね? あーもう早く1分経たないかなあ!」
「ん?」
あ。
ああ。
ああああ!
「本当に心優しい女性だ! さっきから俺が答えられるようにヒントをくれてたんだな? ありがとう! 本当にありがとう!」
「え?」
「答えは時間! そうだろう?」
『こんなにも時間をかけて』
『早く1分経たないかな』
ミレイヤが言った言葉に共通しているのは「時間」!
しかも、時間を『かける』、時間が『たつ』、時間を『つぶす』。ほら! ピッタリだ!
いやあ。
それにしても、どうしてミレイヤは俺にヒントをくれたんだろう?
頭の良さそうな彼女が、ドールと同じミスをするとは思えない。
あ、あれかな?
俺に惚れたのかな?




