神バトル開始 06
うわああああ! 悔しい!
1日あうと!
気を取り直して、なぞなぞバトルに意識を戻す。
もはや謎ではない謎かけを出されて放心してしまいそうだったが、ぐっと踏みとどまる。
現状は0:1。
俺たちの1点リードだ。
始まるのは、2回目の後半戦だ。
質問をだすのは、俺かなのんのどっちかだ。
「神さまは、トリをお願いします」
悩んでいると、なのんがそう切り出した。
じっと相手の方向を見て、チョコンと立っている。
アドバンテージはあるが、ここでダメ押ししておきたい。
できれば難しい問題をお願いしたいが……。
「……任せたぞ?」
「はいでれす!」
「問題、いきます! 朝は4本足、昼は2本足、夕は3本足。その生き物はなーんだ?」
おお。
スフィンクスの謎かけか。
地球じゃ有名だったが、ここではどうなんだ?
なのんが知っているってことは、わりと有名どころなのだろうか。
「…………」
俺が固唾を飲んで見ていると、どうやら敵チームは、この問題を知らないらしい。
頭をひねりながら悩ましげな顔をしている。
「でかした、なのん!」
「頑張れりました!!」
ちなみに、知っている人も多いだろうが答えは『人間だ』。
たいていの小学生は『バケモノ』、考えることを諦めたヤツは『そんなモノいない』と答えるが、謎かけってのは大体、文脈にある言葉や環境、言っている本人の視点になれば分かるようになっている。
だが、それに気づくだけの価値観と考え方、思考の柔軟性が必要となる。コイツらにはそれがない。
ダブリは論外だし、ラミアのミレイヤも、頭は良いが柔軟性があるのは体だけだろう。
「主様……申し訳ありません。私には分かりかねます」
「良い。俺にはわかっている。閃いた」
言ったのはダブリ。
ダブリは、己のヒザ丈ほどのなのんを見下ろし、言った。
「答えは、モンスターだ」
勝った!
残念だったな!
答えは人間だよヒャッホーイ!
「うーん。正解なのでれす……」
「ん?」
俺の心はバンザイのまま、なのんが言った言葉に体が硬直する。
いまなんて言った?
「ごめんなさい、神さま。正解されました」
「いやいやいや。答えは人間だろう? モンスターじゃない」
「? 人間は、朝昼晩で形が変わるのでれすか?」
「まって。ん? あれ?」
もしかして……。
「なのん、スフィンクスの謎かけって、知ってるか?」
「ごめんなさい。知らないでれす」
えっ。
まじかよ?
「今の謎かけ、自作……?」
「そうでれすけど……」
ああ……。
ああ………。
謎かけは、言った人物の視点になれば、自ずと答えが出る。
なのんは地球生まれじゃないし、知らないのは当然なのか?
いや、でも、それにしても。
ええええええー……。




