龍人
リーンドラゴンの肝を手に入れた俺は街に帰り、ギルドを寄る前に服屋に寄った。
このあいだ、アスラが服を買ってくれたところだ
俺の服は変なドラゴンと戦った衝撃でボロボロになってしまったので、着替えを買わなくちゃいけない
服は前と一緒でローブと下着を買おう。
俺は店に入り、すばやく服を選び店員のところに持っていく。
「これがほしいのですが、・・・・あと浄化?ってやつもしてもらえますか?」
「わかりました。浄化魔法とローブ代合わせて金貨1枚となります。」
浄化魔法って高いんだな…
金貨一枚を道具袋から取り出し店員に渡す。
「えっと…ここで着替えますか?」
「あ、はい。ちょっと待ってください。」
俺はボロボロに破けた服を脱ぎ、先ほど買った下着とローブを着る。
乾いているとはいえ、ドラゴンの血で真っ黒に染まった俺の体を見て、店員は心配そうにしていた
「じゃぁ、お願いします。」
「わかりました。」
店員の手が光り、その光りが俺に当たると真っ黒に染まった俺の体が何もなかったように綺麗になる。
……うん。
やっぱり魔法はすごいな
綺麗になった俺の体にはスリ傷一つなかった。
「これで大丈夫です。ありがとうございました」
店員に礼を言われ、俺も頭を下げ、店を出ていく。
さて、先にギルドに行って肝を渡しに行くか。
俺はギルドに向かう。
ギルドに向かう途中、今朝見かけた黒っぽい髪の女性を見つけた。
まぁ関わる用事もなにもないので無視をする
勇者の情報はほしいがあれはめんどくさそうだ。
ギルドに着き、ギルドのお姉さんに依頼を達成したことを知らせるために、ギルドのお姉さんを探す
今朝の天使……お姉さんはいないようで、ユリアさんに話しかける
ユリアさんにリーンドラゴンの肝を手に入れたので届けに来たというとユリアさんは驚いていた。
なんでもリーンドラゴンは飛行能力はなくともその力は竜としては結構なレベルで一人で、しかも数時間で倒してこれる魔物じゃないらしい。
話と違うんだが…
俺は、朝会ったお姉さんにリーンドラゴンは弱いって聞いてたんだがと伝えると
お姉さんは、そんな人うちで働いてないですよ。と言う。
どうゆうこと?
朝いたのは自分だけで、私以外はいなかったはずです
というユリアさん
依頼書がカウンターの上に置いてあり、あなたの名前が書いてあったので受注しといたのですが。
・・・・・・・・なにこれ?
意味わかんない
なんだったのあの人は?,まさかほんとに天使?!
あ・・・・そういえばこの世界の天使って魔物だっけ?
まぁいいや
俺はリーンドラゴンの肝を渡す。
肝は一個でよかったらしくあまった肝はギルドで買い取ってくれるらしい。
肝は一個5金貨で二つあるから報酬と合して18金貨になった
これでなにか武器を買おう
そうだあのドラゴンのことを聞こうか
「あの・・・」
「そういえば聞きました?
この近くにボルケーノが現れたそうですよ」
話しかけようとしたら遮られた
ボルケーノ?
なにそれ?
「ボルケーノって?」
「ボルケーノを知らないんですか?
この世界に存在する竜の中で第6位に君臨する竜で、火竜のボルケーノと呼ばれています。
その力は一匹で国を落とすと言われているんですよ!
さっきまでこの街にも避難勧告が出ていたのですが、ちょっと前に・・・そうですね。
あなたがこのギルドを来る前ぐらいに解除さえたんですよ。
どこかにいったんですかね?」
「へ、へぇ・・・そうなんですかー、それは怖かったですね。」
あれがボルケーノだったのかぁぁぁー
どうりで強かったはずだ
まずいな、国を崩すドラゴンを倒したってばれたら何言われるかわかんねー
黙っておくか・・・
「そういえばなにか言いかけませんでした?」
「いえ、なんにもないですよ。」
「じゃぁ、俺はこれで。」
「はい。お疲れ様でした」
俺はギルドを出て宿に戻る。
宿の中は昨日と違って人が少ない。
「お帰りなさい。無事でよかったよ。
依頼はどうだったんだい?」
「問題ありません。
こっちはどうでした?
ボルケーノとかいうやつが出たんですよね?」
「らしいね。私は避難しなかったけど」
「どうしててですか? 国を落とす力を持ってるドラゴンですよ?
怖くないんですか?」
「怖くないか、怖いかって聞かれたら怖いよそりゃ。
そんなのが相手ならどこに逃げたって一緒だよ。
それに私の夫は冒険者だからね。
私と娘が危険に陥ったら助けてくれるって信じているからね。」
ミーヤさんは笑いながら言う
それはすごい。
そんな信頼関係はすばらしいと思う。
「では俺は、部屋に戻りますね。
鍵をお願いします。
晩御飯はいらないので。」
「そうなのかい?
じゃぁこれ」
ミーヤさんは鍵を俺に渡す
俺は宿に戻り、服を脱いで寝ることにする。
次の日
目が覚めた俺はある違和感を感じた。
それは昨日どうやっても感じることの出来なかった魔力だ。
自分の体に魔力があるのがわかる。
魔力を集中させてギルドカードを見てみるとステータスの他に魔法と書かれている欄が増えている。
魔法・・・アスラに教えてもらった魔法と他にも何か書いてある。
翻訳の魔法と髪の色を変える魔法。
そのほかにヘルフレイムとボルケーノ
ボルケーノ?
ボルケーノって竜の名前じゃなかったの?
なんか強そうだ。
魔法を使おうと思うと手が光りはじめる。
これが魔法か・・・
とりあえず髪の色を変えてみる
今は確か金色だけど、アスラさんと同じピンクに変えてみる。
・・・・・鏡がないことに気づく。
とりあえず金髪に戻してみよう
下に降りる
一階にはミーヤさんがいて、またテーブルを拭いていた。
俺は顔を洗うために裏に出る。
店の裏にはあの子がいた。ミーシャちゃんだ
「おはよう。」
俺が言うとミーシャちゃんが
「おは・・よう」
小さな声で挨拶してくれる
かわいいな
俺は顔を洗い、食事をすませ、武器を買うために武器屋に向かう
武器屋に行き、ノービンに会う
「らっしゃい」
ノービンは俺に軽く挨拶をする。
「武器を買いに来ました。前に買ったやつ壊れちゃったんで」
俺が申し訳なさそうにいうと、ノービンは驚く
「壊れたって・・・昨日買ったばかりだろう?
どんな使いかたをしたんだ・・・」
ノービンは心底不思議そうな顔をする
「いや、ドラゴンと一回戦ったら壊れちゃって、」
「ドラゴン?ドラゴンってなにドラゴンじゃ?」
「えっとボルケーノドラゴンってやつです」
「ボルケーノじゃとぉ?!!!」
ノービンはでかい声をだして驚く
うっせえ
「よく生きて帰れたなお主。
そういえば昨日避難勧告が出ておったな。
いつの間にか消えていたが・・・・・まさか・・・・」
「これいります?」
俺はボルケーノの体の中に入っていた石を取り出す
「これは・・・・まさか龍の心臓!!
こんなものを・・・やはりボルケーノを殺したのか?
いや、あの力が本当なら不可能ではないか・・・」
「いきなり襲われたんで・・・あ、このことは黙っていてくださいね。
ばれたらまずそうなんで」
「だまっとけもなにも・・・こんなの伝説の中でしか聞かないような話を・・・まさか龍殺しを行う人間がいたとは、お前さんいったい何もんだ?」
「なにものもなにも俺は冒険者ですよ?」
俺がそういうとノービンは笑いながら
「そうじゃったな!
ハハハ、それもそうだな。
で、今回はどんな剣をご所望で?」
「よく切れる剣がほしいですね。
あの剣もよかったんですが、脆かったですから」
「そりゃそうじゃ。
ドラゴンを斬るように作られておらんからな。
そもそもあの武器でドラゴンを殺せるなんてな・・・」
「まぁ、この話はもういいでしょう。
だれかに聞かれても困るので、」
「そうじゃな、おぬしはこれからどうするんじゃ?
龍狩りでもするのか?」
「適当に依頼を請けながら、ある情報を集めていきたいと思いまして」
「情報?なんのじゃ?」
「勇者についてちょっと」
「勇者?なんだってそんな昔のことを?
まぁええわい。お!これはどうじゃ?すこし重いがかなりの良剣じゃ」
「ありがとうございます。いくらですか?」
「いいものを見せてもらったから今回は金貨3枚でいいぞ」
「金貨三枚・・・わかりました」
俺は金貨三枚を取り出し、渡す
「毎度あり。また来てくれよ。
悪いが龍の装備なんて俺には作れねぇ。
作れるやつがいないか調べてやるからまた来てくれや」
ノービンは俺に向かってそんなことを言う
俺は宿を出てギルドに向かう
ギルドの中は今日も朝早いので、人は少ない。
依頼書を見てみるとなぜか文字が読める
ボルケーノを倒してから何かが変わっているみたいだ
俺はその中から一際変わったものを見つける。
それは龍人に攫われた花嫁を奪い返してほしいという依頼だ。
なんだろう・・・俺は龍に縁があるのかな?
龍人に攫われた花嫁を取り返してほしい
依頼者:フライヤ村の青年
報酬:金貨30枚
金貨30枚!
これは高報酬だ!
でもそんなのがなんでCランクの依頼にあるんだ?
金貨30枚だとAランクの依頼と同等じゃないか
これだけ出すってことはその龍人ってのはどれだけやっかいなのか・・・
とりあえずユリアさんに聞いてみよう
「すいませ~ん。ユリアさんいます?」
「は~い」
ユリアさんは鈴のなるような声を出す
「あ、おはようございます。タクミさん
もう依頼を請けるのですか?
早いですね」
「はい。これを請けたいのですが龍人ってなんですか?」
「龍人ですか? 龍人とは龍と人との間に生まれた人のことです。
見た目はあまり人と変わらないのですけど、その力は人のそれを大きく超えていまして。
並みの冒険者では相手にもなりません。
龍人一人相手するのにCランクの冒険者四人は必要だといわれていますね。
タクミさんはパーティ組んでいないんですか?」
「パーティですか・・・いえ、まだ誰とも組んでいないですね。」
「そうですか。でもリーンドラゴンを一人でお倒しになるのですから問題ないでしょうね。
そういえば昨日はなした話覚えていますか?
ボルケーノドラゴンのことなんですが、実は何かに殺されたそうですよ。
黒の草原に死体が残っているのを冒険者が見つけたそうです。
もしかしたらボルケーノドラゴンを殺すほどの魔物がいるかもしれないので気をつけてくださいね。」
「そうですか。わかりました。気をつけますね。」
「ところで龍人ってどこにいるんですかね?」
「龍人の村はここから東にいったところにあるジェラノ山ってとこです。」
村なのか・・・
村ってことは一人じゃないだろうな・・・
とりあえずフライヤ村に行って話を聞きに行こう
「地図って売ってますか?」
「地図ですか?
地図は銀貨6枚となります」
俺は金貨一枚を渡し銀貨四枚を受け取り、地図をもらう
地図にはこの周辺のわかりやすい図が書いてある
とりあえずフライヤ村の場所はここから東に数キロの場所のようだ
これなら走っていって問題ないだろ。
俺はギルドを出て、東に走っていく。
数分でフライヤの村らしき場所に着く
適当に家を探し、人を探す。
ドラク○で言えば適当に家に入り瓶を片っ端から割るのだがそれは出来そうにないので
「すいません」
「はい、どなたでしょうか?」
「ギルドから依頼を請けていたんですが」
俺の呼びかけに応じてくれたのはま20歳くらいの男性だった
「依頼?・・・・まさか!ユリナをあいつらから助けに来てくれたのか?!}
「はい、依頼は龍人から花嫁を奪い返すでいいんですよね?」
「あ、ああ・・・だがあんたみたいな子供にそれができるのか?」
「問題ないですね。」
俺は自分が子供といわれたことを無視して話を続ける。
前にも言われたし、そんな対した事じゃないしな
「では、ユリナさんの特徴を教えてもらえますか?」
「ああ、ユリナのイチバンの特徴は、その髪色だ。
ユリナの髪の色は黒色なんだ。
かの勇者の末裔らしい、ユリナはもともと冒険者でその辺の魔物より強いんだが、さすがに龍人の力には敵わなかったんだ。
頼む!ユリナを助けに行ってくれ!!
ユリナはこの近くにある龍の住む山にいるらしい」
「ジェラノ山ですね。わかりました。」
では行ってきます。
俺は、男性と別れジェラノ山に向かう
なんだかゲームのクエストみたいだな。
楽しくなってきたよ全く