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お断り致します!

麗らかな冬の日差しの中、私はアブダクションされた。


まさか空から襲撃されるとは思ってもみず、油断しきっていた。


目の前の多分ノルディック(白人に似た宇宙人)だと思われる者が私の手を握り締め、ほやほや笑っている。


「妾は貴方の子供が欲しくなった…所謂一目惚れじゃ」


「精子がないのだが」


この二つの大きな山が見えないのかと呆れていると、目の前の超絶美女なノルディックが何やらとんでもない事を言い出した。


「妾は躯をある程度なら変えれる故、問題ないのう」


そう言いながら彼女は私の手を掴んで自らの股間を触らせた。その私を見つめる視線は扇情的である。


ああ…熱くて…硬い棒があるわ…


「っ止めて!そんなん握らせないで!」


「そう硬いことを言うでない、妾の姫君よ。…とても…興奮してきた…」


と、とんでもないド変態だ此奴!!


早く逃げ帰らなきゃやべぇ!!


とはいえ、冒頭にてアブダクションされたと言った通り、宇宙船かな…それの物質を運ぶ機能でキャプチャーされたのだ。


この宇宙空間的な所を移動している乗り物から、どう我が家へと逃げたらいいのか判然らない。


だからといって私はまな板で大人しく捌かれて食べられるのを待つマグロにはならないぞ。


「些しベッドの上で運動会を開催するだけじゃ、大人しくせい姫君よ」


異様に興奮しているノルディックに恐怖を抱きつつ、なんとか帰り道を探す。


あ…なんか美男子がやってきた…


「狡いぞラム。余も混ぜるのだ」


「なんだルム。この少女は妾が目を付けたのじゃぞ」


「でもこんなに美味しそうなのを独り占め…狡いではないか」


「そうじゃのう…」


会話に夢中になっている間に、ルムと呼ばれた美男子が来た扉を潜り抜ける。


私が逃げたと直ぐに気付いたらしい二人組は、けれども私がこの船からは逃げれないと思っているのかじわりじわりと近寄ってくる。


解りづらい場所に隠れてみたものの、どうしたら良いのか解らなくて心拍数が酷い事になってきた。


…あ。


ていうか、魔術があるじゃない。


拍子抜けしつつも、ワープの魔術で家に帰ってきた。


居間に行くと、何故か其処には物騒な装備をした三人が立っていた。


「あ、リンコ自力でかえってきた!おかえりー!」


ちょ、チェーンソー当たるし!待て!クオリ待て!お座り!


…あ…本当にお座りした…


ちょ、そんなキラキラした誉めてって目で私を見るなよ。つい頭を撫でたくなっちゃうわ。


「で、なんで武装してたの?」


「リンコが攫われた気がしたからよ」


バズーカを放り投げて私に抱き付いてくるヴァーデ。


平然と拾い上げて床下の収納スペースを開ける柩を見て、なんとも言えない気分になった。


いつから我が家の床下に収納スペースが出来たんだ。


それもクオリが貰ってきた玩具(精神衛生の為に武器とは言いたくない)が沢山入った収納スペースが。


奥から風呂上がりっぽいカケルが歩いてきたので、男の最も装甲の薄い部分に蹴りを入れようとしたら、マト〇ックスばりの凄い動きで避けられてしまった。


「あの宇宙人フラグもサンカクさんの所為なの?」


「サンカクさん…ええ、△△様の仕業で御座いますね。基本的に百合がお好きな方で御座いますが…ふたなり×女の子もイケる方ですからね」


しつこく蹴りを繰り出すもクオリに止められた。


シザリオンが「見てるだけで怖いのである!」と泣いて鬱陶しいので、止めといてあげた私は優しすぎる。クオリの言う通りだね。


「私に優しくありませんよ。優しくして下さいませ」


「今日のご飯はピーマンの肉詰めね、頼むわクオリちゃん」


「まっかせて!いっぱいする!」


「嫌で御座います!ピーマンなんか嫌で御座います!わ、私…ハンバーグが食べとう御座います…ハンバーグが…」


そう…だが断る!

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