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とっても怖い展開

「ふ、ふふふ、2人きりっ、だねっ、柩きゅん」


「お姉ちゃん超怯えすぎぃ」


ぼたりと何かが上から落ちる度に、びくっびくっとしてますともさ。


だっておま、これもしかしたら私を呪い殺そうとしてるのかもしんねーんだぞ!?


怯えるのがヲトメとしては当たり前だとアタシは思いますです。


「お姉ちゃぁん!!あっちに何かピンク色の光りがあるよぉ!!」


「走るなテメェエエ!!わたくし様を置いてくなこの糞野郎!!!!」


「口が悪いよお姉ちゃぁん!!無茶苦茶言ってるよお姉ちゃぁん!!」


「知るか!!とっても可哀想な私を助けろ弟(仮)よ!!」



「なにその弟かっこ仮かっこ閉じるっていうのはぁ!?もぉ…仕方ないなぁ…」


生まれたての子鹿のように軽やかに走る私の元に、猪のように突進して行ってた柩が帰ってきた。


いや、帰ってきようとした。


「わぁ、落とし穴だぁ」


そう言って、柩は唐突に開いた穴から落ちてしまった。


わ、わた、私1人で行かねばならぬのでおじゃ!


「すぅーはぁーすぅーはぁー…落ち着け落ち着け私」


役に立たない奴が消えおっただけの事よ。


大した事もない。



がさっ



「ふおぉぉ!?」


スライディングするように壁際に後退してから見ると、音を立てたのはただの鎧だった。


「なぁんだ!ただの鎧か!ってさっきまでこんなんなかったよぉおおぉ!?」


ダッシュで走れば、鎧もガシャコンガシャコンと付いてくる。


私はいろんなものでぐしょぐしょになりつつ戦略的撤退をしまくる。


でも鎧で走りにくいだろうに不思議と付いてくる。


鳥肌を立てながら全力疾走をすると、流石に付いて来なくなった。


本当に何なんだよもう!


鳥肌をさすりながら暫く慎重に歩いていると、豪奢な装飾の施された扉が見えた。


ら、ラスボスの扉くさい。


鍵らしきものはまだ手に入れてないので、きっと入れないだろう。


私の家の鍵じゃ開かないだろうし。


そう思って通り過ぎようとすると、扉が勝手に開いた。


…は…入れと?


だが断る!


無視して通り過ぎると、鎧がガシャコンガシャコンと向こう側から走ってきたのでまた扉のある方向へと戦略的撤退を謀った。


すると進行方向からも鎧が走って来ていて、後ろを見るとやっぱり其方にも鎧が走って来ていた。


つまりアレだ、挟み撃ち。


狭い通路では鎧から逃げれない。


だから逃げ道はただ一つ……鎧をぶっ殺すしかない!!


そう思いつつ魔術を展開し……ようとした所で、鎧が超大量に増えているのを視界に入れてしまった。


反射的に扉の向こう側に入り、扉を丁寧に閉めてやった。


更に近くに置いてあった石像で扉を塞ぎ、鎧が来れないようにした。


よしよし…これで助かった。


「ほう…番いから我の元へと飛び込んで来るとはな。手間が省けるというものだ」


助かっ…た?


いや、誰だこのファ〇ナルファ〇タジーの皇帝に超似てる美形は!!

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