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肉は薄切りが良い

生き物と関わるのがきっといけないのだ。私はそう思い、そして引きこもった。私でもびっくりする程の引きこもりっぷりは、恐らく神様を焦らせたに違いない。

煙い。誰かが炙り出しでもしているのかと思う程に、私のマイホームは煙りで満たされていった。此処に送ったそもそもの原因を恨み、煙りを吐き出す誰かも判然らない奴を呪った。

家から出たくない。しかし、あの白いのに見つかる危険を侵したくはなく、また、面倒だった為に魔法を使って煙を払った。

これもあれが飽きるまでの辛抱だと私を励まして、家で自家栽培している茸をもぎ取って焼いて食べた。此処最近は茸とモヤシしか食べていない。自分の胸に付いているメロンの如く大きい肉が美味しそうに感じる。かなり危険な状態だ。


「でもお肉食べたいな」


無意識にそう吐き出した途端、けたたましい音が鳴り響いた。何か鋭利な刃物でスライスするような…よく行くパン屋さんにあったスライサーの様な音が暫く響いた。

私は流石に恐ろしくなり、戸締まりをしっかりしてルビィ(布団)にくるまった。ちなみにリリアンヌは変態に攫われてしまったのか、いなくなっていた。まだうら若いのに…許せない。


「たべて!食べたいなら!ね?」


「どっから湧いた変態!」


見ずともへらへら笑うクオリが想像出来た。

――まて。先程の音は、もしかせんでも…


「たべて!新鮮、たっぷり、だからたべて!」


「だが断る」


変態に布団を投げ飛ばして逃げ出した。


さようならルビィ。

さようなら我が家。


ツリーハウスにするんじゃなかった…ちょっと逃げづらいなぁ。

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