表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/109

〇〇は女の子好き

煌びやかで荘厳なクリスタルで出来た大きな城の中。

趣向を凝らした美しい家具の並ぶ部屋の中。

儚い美しさを具現化したような美女が寝具に腰掛けていた。

その美女は容貌を赤く瞳を潤ませて、視線を下に向けていた。

美女の手の中にあるクリスタルの球体。

その球体に映る少女を見て、美女は花が咲いたように微笑んだ。


「うほっ!相変わらずかっわいいんだから凛子ちゃん!!もうこの見えそうで見えないミニスカとニーソの間の聖域とかタンクトップからチラ見してる横乳とか堪らねーー!!」


クリスタルの球体を持たない方の手にスルメを持ち、横には数本のビールが転がっている。

天使が此処にいたならば、凄まじい突っ込みを繰り出していただろう。脳内で。


儚げなのは見た目だけの女神は、近くに置いてあった冷や奴にがっついた。

女神らしい容貌が台無しである。


焼き鳥をワイルドに貪った後、その串で歯の間に詰まった食べかすを取る。

信じられない事に、これが女神の実態なのである。


ちなみに他の女神も似たような欠点があったりする。


天使達は思う。『ナニコレ…人間とはかけ離れている精神でないと神にはなれないの』と。


勿論、不興を買いたくないので思うだけであるが。


「男にあたふたして内心焦る凛子ちゃん可愛い~…げっぷ」


部屋の端に居る愛らしい見た目した女の子の天使は、そんな女神を見ないフリをしていた。


一応神々は初めて会う天使や魂にはらしく振る舞うので、其処だけは安心出来たといえる。


まあつまり。プライベートで会うような間柄にならない限り、神々の実態を知る者は少ないのである。


女の子の天使は護衛に配置されて早一週間。遠い目をするのがデフォルトになりつつあったりする。


女神はそんな天使の事も内心可愛いと悶えていたりする。


(やだなにこの上司!まじ危ない!)


突然怖気が走った天使は、出来るだけ見えないように体を縮こませた。

実に涙を誘うような努力であるが、女神にはそれが余計に可愛く思えて仕方なかったりする。哀れ天使。


「次は何しようかな~♪」


るんるんとクリスタルに映るものを見ていると、ある事に気づいた。


「これ…まさか…」


何度見ても見紛う事のないものが其処に、鎮座していた。


「うおー!もしやこれアレが出来るんじゃない!?」


女神は楽しげに言った。


「凛子ちゃんの家の周辺に超能力付加!超展開バトル勿論ポロリもモロリもあるよ!ぐふぉほほほ!!あたしわっくわくしてきたぞ!!」


(凛子ちゃんとかいう人全力で逃ーげーてー!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ