表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/109

新鮮な散らし寿司

うーん…美しい。


たゆたう景色に感嘆の声を胸中にて上げる。矢張り自然は美しい。人工物ゼロの大自然の母に抱かれ、私は機嫌よく泳いでいた。

だが、白い人工物が横切ったことで私は回れ右をした。あれは…とても不吉な色合いをしている。然しチートだという話はどこへやら…白い物体が私に激突してきた。ああ、これが天然のチートか。


『こんにちは!たべて!』


『さようなら!いらん!』


思念で挨拶をしてきたので、同じく思念で返しておく。そして直ぐ様テレポートをしようとしても発動せず、奴を見るとにこりとした。


『使った!すっごいジャミング!君、魔法使えない!』


輝かしい笑みでそう言い切った。思念で。


『もげれば良いのに』


『えっち!でも、望むなら、君が、えっと…』


何を想像したのか判然らないけれど、隙が出来たので逃げ…れなかった。


『ぼくを、たべて、いい…よ?』


『魚を食べたいから却下』


股間を蹴り上げても彼は離してくれず、何故か私の家に連行された。ああ、まだ五週間しか暮らしてないのに。


「…散らし寿司?」


これ見よがしにテーブルに置かれた物は、どう見ても散らし寿司だ。サーチの魔法くらいなら使えるかと試してみると、普通に使えた。原材料はミルという魚で、身は少し鉄っぽい味だが美味しいらしい。マグロに似た味だろうかと想像する。他にも色々と具材を見ていくが、不審な物(クオリの肉)は入っていないようだ。普通に作っただけ…だと?

箸を持ち、ミルという魚を食べてみる。鉄っぽいという割には凄くまろやかで、甘めの味がする。なんとなくそれを飲み込まず、掛かってるソースにもサーチを使ってみる。


クオリ(以下略)

その血はまるで練乳のように甘く、中毒性が高い


「魚、美味しい?」


無言で吐き出して全力で投げ飛ばし、全力疾走してジャミングの範囲から外れたら直ぐ様テレポートしてやった。飲み込まなかった私、グッジョブ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ