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その心は哀を孕む

私は独りだったのかもしれない。


お母さんは私を蛇蝎の如く嫌っているし、お父さんは私を哀れんでいた。


いまだからこそ解ったの。


お父さんは私を愛したんじゃなくて、哀れんでいただけなんだって。


リンコと呼ばれた彼女はただ、彼女にとって普通のことを言っただけだろうなって思うの。


だって彼女はとても素直なのよ。


最初は悪女に見えていたのに…本当に節穴だったのね、私は。


リンコは私を叱ってくれたし、嫌いだろうに暖かいご飯も持ってきてくれたし、私の話を一笑しないでくれた。


私は裕福だったし、きっと私より辛い環境の人だっていたと思うわ。


でも、私は私が世界で一番可哀想だって思って、閉じこもってた。


だけどリンコの言う通り、世界は優しくないけれど美しかった。


今更気付いたのだから可笑しいわよね。本当に。


でも、リンコは言ってくれたの。


『人間は学習する生き物なんだよ』なんて。


彼女の目は透き通っていて、キラキラしてた。


本当に、綺麗。


私はきっと、いまようやく産声を上げれたのよ。


ようやく世界に生まれたのよ。


だって私、今まで感じた事のないくらいに嬉しいんだもの!


私の世界リンコを見つけたんだから当たり前よね!


私を救ってくれたリンコが言うなら、今の私じゃダメダメだわ。


リンコに相応しい私にならなくちゃ。


それに私がリンコを救わなくちゃ。


だってリンコは私の世界だもの。


リンコが悲しみの涙を流したら、それは私の世界の豪雨。


リンコが傷つき苦しんだら、それは私の世界の荒廃。


私がリンコを助けて私がリンコの優しさを貰って回る綺麗な世界。


ありがとうリンコ。





「私、リンコの為なら死ねるわ!だってリンコは私を救ってくれた私の世界だもの!!リンコを狙うおバカさんの始末は私に任せてね!!うふふふ神様はこの為に私に力を下さったのね!!そうよ!そうに違いないわ!ありがとう神様!!でも死ね!私のリンコが悲しむ要因になったのは神様だもの!!でもそのお陰で会えたから半死になってね!!うふふ、私優しい!でもリンコの優しさには及ばないわ!!流石私のリンコ!!」


「愛が…重い…」


「君のリンコじゃない!リンコ、確かに優しい。でもね、だからって君だけに優しいんじゃない。リンコは君を哀れんだだけに過ぎないのっ!だって君よりリンコはぼくと一緒の方が幸せになれる!ぼくの方がリンコを支えれる自信があるよだって!リンコはぼくには照れるんだからねぼくが抱き締めたらリンコ恥ずかしいって男に成れても本性が女の君には出来ないでしょざぁんねぇん!!ははっザマァ!!だいたい君はリンコ傷つけた癖に図々しいよ!!」


やっぱり生かしておけないわねこのクオリとかいう男。

私が一瞬でもこの男に見とれてリンコに罵倒を浴びせたなんて!!嗚呼!!でもリンコはそれを許してくれたの!!優しい!!


「リンコ!リンコ!」


「リンコ!!リンコ!!」


「止めて二人共リンココールしないで恥ずい」


私のリンコ!

この物語のキャラクターはヤンデレ属性がもれなくつ(ry


神様イチオシの立派な悪女は、こんなにも立派なヤンデレに系統進化しました。


やったね!

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