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「地味」だと追放した聖女が世界のOS(基本ソフト)だった件 〜規約違反により貴国への全サポートを終了いたします〜  作者: ☆もも☆@12話完結の人


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第8話:契約は棄却ですわ

王都は、もはや「国」としての形を保っていなかった。

水源は枯れ、魔力が枯渇した大地には亀裂が走り、

かつての栄華は見る影もない。

 

追い詰められた国王と勇者レオンは、

禁忌中の禁忌――「自身の命と引き換えにした復讐の呪詛」に

手を染めたのである。


「リリア……! 我らからすべてを奪った貴様を、

地の底まで引きずり落としてやる!」

 

境界線の向こう側で、国王たちが

己の心臓を媒介にした血の契約を始めた。

 

空がどす黒く染まり、おぞましい負の魔力が凝縮されてゆく。

 

だが、その光景を魔導石越しに眺めていた彼女の感想は、

実に簡素なものであった。


「……あら。あのような汚らわしい術式を

私の庭へ向けようなんて。

実に見苦しい、書式不備の極みですわね」

 

リリアはテラスで、しろたまの爪を磨きながら、

空中に浮かぶ呪詛の構成図を指先でなぞった。


「そもそも、呪詛の発動条件となる『等価交換』の定義が

間違っていますわ。

あなた方の命には、私の庭の静寂を乱すほどの価値など、

もはや1ゴールドも残っておりませんもの……

そんな不良債権で契約を結ぼうだなんて、魔導の神に対する冒涜ですわね」

 


彼女は、朱雀が差し出した羽ペンで、虚空に浮かぶ術式に「一線」を引いた。

「――この申請は却下リジェクトいたします。

受理されなかった呪いは、どうぞご自身でお持ち帰りになって」



◆ ◆ ◆

【世界中の井戸端会議(掲示板)】

1:名無しの魔導士

 ……えっ!? 命をかけた呪いが、今「差し戻し」されたのか!?

2:名無しの賢者

 「価値不足による契約不成立」だと……。

3:名無しの騎士

 見てくれ、行き場を失った呪いが逆流していく……。

 自業自得だが、あんなに惨めな自爆は見たことがない。

4:名無しの商人

 聖女様、紅茶を飲み干して

「不適切な書類を処分しただけですわ」って流したぞ……。


◆ ◆ ◆

「……ふぅ。これでようやく、視界のノイズが完全に整理されましたわ」


そう言いながら、しろたまのブラッシングに余念がないリリアだった。


ご覧頂き、ありがとうございますm(_ _)m

本日、第9話まで投稿します。



明日は、最終話まで連続で投稿していきます。

よろしかったらブクマをポチッと

して頂けると嬉しいです。(*^-^*)


よろしくお願いします☆

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