表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「地味」だと追放した聖女が世界のOS(基本ソフト)だった件 〜規約違反により貴国への全サポートを終了いたします〜  作者: ☆もも☆@12話完結の人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/13

第7話: 皆さま出口はあちらでしてよ

 王国というシステムが完全に破綻したことは、

魔導石を通じた「全世界同時配信」によって、周知の事実となった。

 

今や、世界中の王族や豪商、そして絶望した民衆たちが、

唯一の安息の地――“死の森”を目指して押し寄せていたのである。


「リリア様! どうか私たちを、あなたの庇護の下へ!」


「この国はもう終わりです! あなたの慈悲を!」


 森の境界線には数万の人々が溢れ、

その叫び声は、私のテラスにまで届いていた。

 

しかし、その喧騒は、リリアにとっては

「不快なノイズ」以外の何物でもなかった。


「……あら。あのような群衆を招き入れた覚えはありませんわ。

私の庭に、整理されていない『雑多な存在』が入り込む余地など、

一ミリもございませんの」


 彼女はテラスで、青龍(青いの)に

庭の池のろ過を命じながら、冷淡に言い放った。

 

膝の上では、しろたまが眠そうに欠伸をしている。


「……皆様、勘違いなさらないで。

私はあなた方を救うためにここにいるのではありません。

ただ、私の平穏を乱す存在を、視界から排除したいだけなのです」


 リリアは溜息をつき、空中に指先で一条の術式を描いた。

 すると、森の境界線から、

人々を飲み込むようにして光の道が伸びたのである。


「――皆様、出口はあちらです。

あちらへ進めば、隣国の肥沃な大地へと繋がっておりますわ」


◆ ◆ ◆


【世界中の井戸端会議(掲示板)】


1:名無しの避難民

 おい!! 足元に光の道が現れたぞ! 

 聖女様が「あっちに行け」って言ってる!


2:名無しの魔導士

 ……救済じゃない。あれは「誘導」だ。

 「ここに溜まって騒ぐな、邪魔だからどっかへ行け」っていう、

 究極の整理整頓だぞ。


3:名無しの商人

 聖女様、紅茶を飲みながら「選択の余地を与えただけですわ。

 歩くか立ち止まるかは、皆様の生存本能の精度によりますわね」って呟いたぞ……。


4:名無しの市民

 でも、あの道を通った連中、みんな隣国の安全な場所に辿り着いてる……。


5:名無しの賢者

 もはや彼女にとって、人類の存亡など「部屋の四隅の埃」程度の関心事なんだろうな。


◆ ◆ ◆


「……ふぅ。これでようやく、騒音が遠ざかりましたわね」


 リリアは、朱雀が差し出した完璧な温度の紅茶を楽しみながら、

読みかけの本に視線を戻した。


 一方その頃、王都の地下牢では

――夜逃げに失敗し、捕縛されたミナが、

かつての信者たちから「詐欺師」として詰め寄られていた。


「……お体をお大事に、と申し上げましたのに」

リリアは魔導石の向こう側を一瞥し、静かに視線を外した。






ご覧頂き、ありがとうございますm(_ _)m

本日、第7話まで投稿します。


明日は、8話と9話を連続で投稿していきます。

12話で完結しますので、よろしかったらブクマをポチッと

して頂けると嬉しいです。(*^-^*)


よろしくお願いします☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ