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「地味」だと追放した聖女が世界のOS(基本ソフト)だった件 〜規約違反により貴国への全サポートを終了いたします〜  作者: ☆もも☆@12話完結の人


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第4話:それを謝罪とは申しませんわ


 王都を離れて一ヶ月。

 リリアの庭は、四匹の「備品」たちの献身によって、

 驚くべき効率で稼働していた。

 

 しかし、外界(ゴミ溜め)はそうもいかなかったらしい。

 四神の加護を失った王都は、農作物の不作、水源の枯渇、

 そして偽聖女ミナの「光るだけの無能」によって、

 いよいよ末期的な様相を呈していた。


「……あら、また扉の外に『異物』が漂着しているわね」

 テラスで読書をしていた彼女は、

 視線を上げることなく呟いた。

 

 森の結界が、複数の人間の「下劣な焦燥感」を感知している。

 今回は勇者ではなく、国王の名代を名乗る特使たちが、

 山のような金銀財宝を積んだ馬車と共に現れたのである。


「リリア様! 過去の非礼を深くお詫び申し上げます! 

 陛下はあなたを公爵令嬢として迎え入れ、国宝の地位を約束すると仰っております!」

 

 彼らの謝罪は、実に見苦しい。

 


 非を認めているのではなく、単に「損得勘定」で

 頭を下げているに過ぎないのだ。

 

 その声の響きには、一粒の真実も含まれていない。 


「……公爵令嬢? 私をそのような『肩書きという名の重石』で

 縛ろうだなんて。実に見当違いな、在庫処分的な提案ですわね」

 


 リリアは溜息をつき、書庫の入り口で

 文字通り「文鎮」と化している玄武へ視線を送った。


「黒いの(玄武)。あちらの連中が持ってきた『光り物』ですが、

 あのようなものは、海溝の底にでも埋めて、土壌の肥やしにでもして差し上げて」

 

 玄武は、岩のような巨体をわずかに震わせると、

 足元から地響きを伴う重力波を放った。

◆ ◆ ◆

【世界中の井戸端会議(掲示板)】

1:名無しの商人

 おい!! 王国が必死にかき集めた「国庫の半分」が、

 一瞬で地中に飲み込まれたぞ!?

2:名無しの賢者

 ……今の、玄武様による『大地の裁き』か。

 それを聖女様は「ガラクタの在庫処分」と切り捨てたぞ……。

3:名無しの市民

 特使の連中、腰を抜かして漏らしてるぞ。

 あんなに金塊を積んできたのに、聖女様、

 一度も馬車の方を見ようともしねえ。

4:名無しの冒険者

 見てみろ、聖女様が今、玄武の甲羅を『踏み台』にして

 高い棚の本を取ったぞ!

 大陸を支える神獣を……足場に……。

5:名無しの魔導士

 「不適切な広告を非表示にしただけですわ」って呟いたぞ、

  あの人……。

 王国、もう完全に「無視」されてるんだな。

◆ ◆ ◆

「……ふぅ。これでようやく、視界が整理されましたわ」

 

 リリアは高い棚から取り出した古い魔導書を、

 玄武の背中の上で開き直した。


「いい、黒いの。あなたは動かないことが仕事。

 ですが、踏み台としての『安定感』が、

 先ほどからコンマ数ミリほど揺らいでいますわ……

 修正されなければ、明日はあなたの甲羅を、最高級のタワシで

 三時間かけて研磨して差し上げますから」

 

 「……!!」

 玄武は石像のように硬直し、大地の鼓動を止めてまで、

 その安定を保とうと必死になった。

 

 全世界が「もう誰も彼女を連れ戻せない」という絶望を

 感じた瞬間だった。

読んで頂き、ありがとうございますm(_ _)m

本日、4話と5話を連続で投稿していきます。


明日は、6話と7話を投稿します。

12話で完結しますので、よろしかったらブクマをポチッと

して頂けると嬉しいです。(*^-^*)


よろしくお願いします☆

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