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冷える夢(3)
きずかぬ間にもう松明は燃え尽きた。
少しの間の光が、暗がりの視界を見えにくくした。
なれるまで少しかかるだろう。
空腹だったからか、彼らの持っていた少しの食料はすぐになくなった。
皆、ここに来るまで相当消耗したのだろう。
装備がボロボロだった。
時間間隔がわからない。
今が何時かわからない。
ただ、今はただ眠い。
もし、あれが夢だったのならば。
こっちが現実なのならば。
もう夢は見たくない。
それにしても、ひどい頭痛だ。
...
...
...
...
...よく寝た。
頭痛は相変わらずだったが、少し頭がすっきりした。
しかし、食料は元からない。
仕方ない、これは仕方ないことだ。
彼らの持っていたナイフで、彼らを食べるしか生存の兆しはない。
...
ひどくえぐみがある。
腸の中身はまだ、ぬくもりがある。
血は鉄のような味がする。
正直言って、不味い。
四肢の肉付きは程よい感じだ。
血抜きをすればもしかしたら美味かもしれない。
そう考えれば、作業は進む。
そう。
これは仕方のないことだ。
血抜きしやすいように澄んだ水につけておこう。
内臓はおいしくなかった。
二度と食べる気が起きない。