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欠損
ああ、どれだけ時間がたっただろう。
夢だったのだろうか。
それはあったのだろうか。
今日で自分は3歳になるらしい。
物心付くまでの記憶が一切無い。
そして今までなに不自由なくやっている気がする。
ただ三年を無駄にしたのは大きい。
そして記憶がつぎはぎされたように別の記憶が混在している。
まるで別の宇宙を渡り歩いてきた記憶の糸が繋がっているように。
意識が生まれるまでは発話はできなかった。
意志が乖離しているように。
意識して産み出せない眠気を持つときに持ち上がったような感覚だ。
ただ。
なにかが足りない。
ずっと満たされないような感覚がある。
ただ原因はそうだ。
左腕が無いことだろう。
傷まない。
そこにあった感じがするのになにも感じない。
なんでこれを説明する術がないのだろうか。
融けるような。
弾けるような意識が混在する。
分からない。
転生したのだ。
それは事実だ。
ただ実感が存在しない。
目の前に存在する浮いている左腕を見てもなにも感じない。




