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「な、ななな何でえっ……!?」
「ハロー式部。久しぶりだなァ」
何が起こっているか理解出来ず混乱するぼくの頭の上から声が降ってきた。
……いや、待って!ぼく、この声知ってる!だってファンクロでよく聞いたから!そう!確か、式部のライバル的な存在の……!
「セイ少納言!?」
頭上に顔を向け、声の主の姿を捉えて確信した。
セイ少納言。彼もファンクロに出てくるURレベルのパートナーキャラだ。モデルは間違いなく紫式部のライバルである清少納言。ファンクロ内での設定でも式部と仲が悪く、とにかく喧嘩するイベントが多いキャラ……!
どうやらぼくはそのセイ少納言に服を掴まれ、空中に浮いているらしかった。確かに彼も式部と同じく空を飛べる設定ではあるけれど……!!
「はあ!?おい小娘!今のところはお前じゃなくて、式部が僕の名前を呼ぶところだろ!?」
「あっ、ちょ、手離さないで……っ」
……何故か理不尽にキレられた挙句に手を離され、空を飛ぶことが出来ないぼくは当然顔面から机にダイブすることになった。
「……!成世様!!」
「ふ、ふふ……ちょっと痛かったけど、だいじょ……ぶ」
……たら。
あっ、鼻血出て来ちゃった。式部に恥ずかしい姿見られちゃった。ああでも式部って見えてるのかな、面布つけてるし。
「うう……痛い……」
顔面、主に鼻の激痛に耐えていると、式部がぼくの顔に手をかざしてきた。
すると……
「……あれ、痛くない。というか、血も止まっ……」
「いだだだだだだだ!!」
……いや、今痛がったのはぼくじゃないぞ。だって痛くないって言ったばっかだし。鼻血も止まってるし。
声のした方を振り向くと……
「し、式部……!久々の再会だってのに、僕サマにこの仕打ちは無いだろ……!!」
「成世様を傷つける者は、例え誰だとしても許すつもりは御座いませんので」
「く、くそ……ほんとにお前は容赦ないんだから……!」
セイ少納言が式部にアイアンクローを喰らっており、悶えていたのだった。




