073.孤児院を訪ねてきた人達(SIDE リスティ)
ダンジョンでの失敗で落ち込んでいたけど皆から慰めてもらったりしてどうにか立ち直った。
そんな時に学園から帰ると孤児院に私を訪ねてきた人達が居ると教えてもらってすぐに孤児院に向かう。
孤児院に来てたのは私の弟であるルーディとマリータ一家の四人。
私が顔をだすとルーディとマリータが駆け寄ってきてくれたのでそのまま三人で抱きしめ合う。
「町まで来てどうしたの?」
「実は私達村を出る事にしたんだ」
「え?なんで?」
「実は…」
話を聞いたらあの後この四人以外の村の人達はそれでも私の事を認めなかったんだそうだ。
それが頭に来て四人で村を出てきたと…。
「ルーディ。お父さん達に何か言われなかった?」
「言われた…。あいつは盗賊で産まれながらに犯罪者なんだって…」
はぁ…分かっていた事だけどさすがに落ち込んでしまう。
「でもこれからどうするの?」
「お父さん達はここで住み込みの仕事を探すつもりみたい」
「うーん、それなら私が頼んでみようか?」
「何か心当たりあるの?」
「うん、そこで働け無くても住む場所は何とか出来ると思うよ」
リックお兄ちゃんやテートちゃんに頼んだら何とかなる気がするし、なんならハリエル様に頼む事も出来ると思う。
それから私達三人でしばらく話をしているとネージュさんが声を掛けに来てくれた。
「皆さんの歓迎会をやる準備が出来たようですし移動しましょう」
そう言われて孤児院の庭に行くとバーベキューパーティーの様な準備がされていた。
どうやらリックお兄ちゃん達がダンジョンに行ったり市場で買ってきたりして食材を集めてくれたみたい。
「お姉ちゃんこれ美味しいよ!」
ルーディがソードキャンサーの焼いた身やオークのお肉を食べながら嬉しそうに言う。
「うん、美味しいよね」
「もしかしてリスティは食べ慣れてる?」
「リックお兄ちゃん達に会えてからはね。冒険者をやってるしその魔物とかも自分達で倒して持ち帰ったりしてるから」
「そうなんだ。…ねえリスティ、冒険者なんてやってて怖くないの?」
「怖いよ。この間も私の失敗で私だけじゃ無くて皆も死ぬ可能性があるって実感したし」
「お姉ちゃん…なんでそんな危険な事してるの?」
「最初はリックお兄ちゃん達に恩を返したかったからだね。今は私達が頑張れば孤児院のみんなも美味しい物が食べられるってし寒い想いをしなくていい理由もあるけどね」
「辞めるつもりはないの?」
「ないよ。それに見たでしょ?リックお兄ちゃん達のお陰で私も結構強いんだよ」
「それは…確かにリスティは私に襲いかかってきたゴブリンを一瞬で倒したし、おじさんにも一瞬で剣を付きつけてたわね」
「でしょ?あれから更に強くなってるしね」
ミレイさん達が言うには私達の強さは異常らしくて冒険者で言えばAランクでも通じるんじゃないか?なんて言われた事もある。
当然だからと言って油断したり訓練をおろそかにするつもりはないけどね。
それから四人はしばらくはテートちゃんの家でお世話になる事になった。
私の弟や大事な友達の家族なら喜んでと言う事らしい。
お仕事の方も面倒を見てくれるみたいだ。
次の日に学園から帰った後、私はルーディとマリータを町案内する。
その時にギルドホームに行くと最初にワイバーンに驚いて怖がっていた。
皆もうなれたけどやっぱり最初はそう言う反応するよね。
今ここにいるのはドライの一匹だけ、私がドライに警戒無く近づいて体を撫でる私を信じられない目で見る。
この子はギルドの騎獣で人に攻撃したりしない事と今はここに居ないけどワイバーンはまだ二匹居る事を伝えると、更に驚いていたけどゆっくりと近づいて来て体を撫でる。
「リックお兄ちゃん達に許可を取って背中に乗って空を飛んでみる?」
って訊いてみたけど怖がって拒否された。やっぱりまだ怖いらしい。
怖がる必要無いし可愛いんだけどな…。
でもやっぱりルーディとマリータにこれから毎日でも会えるって思うと嬉しくなる。
次の日にエイラ様に、
「リスティちゃんの弟さんに友人ですか!?会ってみたいです」
と言われて紹介する事になったんだけど、二人とも緊張でカチコチになっちゃった…。
エイラ様が帰った後に涙目で、
「何で王女様!?どうなってるのよ!私失礼な事してないかな!?不敬とかで罰を受けたりしないわよね!?」
とマリータに詰め寄られたりした。
エイラ様は友達で今日は楽しそうだったし、普段からちょっと失礼な事したぐらいなら笑って許してくれる優しい人だという事を伝える。
なんか二人とも引き攣った顔をしてたけど本当の事だからね?




