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006.ダンジョンへ行く準備

あれから何回かの討伐依頼をこなした。

連携にも段々慣れてきたし、急激に上がったステータスにも慣れてきたので、そろそろダンジョンに行ってみようかと言う話になった。

ダンジョンとは魔物が多く住んでいてどういう原理なのか分かっていないが増えて行くが奥にはお宝がある場所だ。

当然浅い場所は既に他の冒険者達が調べているので奥に行かなくては滅多にお宝は手に入らない。

しかも奥に行くほど魔物が強力になって行くので中々お宝まではたどり着けない様になっている。

一応ダンジョン毎にパターンは違うがボス部屋と言う物が存在し、そのボスを倒すとボスの強さに応じて報酬が手に入る。

お宝までたどり着けないのに入る冒険者が多いのは魔物の素材も十分いいお金になるからであり、基本的には奥に行き強力な魔物を倒すほど引き取り額の高い素材やアイテムが手に入るからである。

偶に特殊な条件を満たしていないと入れない扉や隠し通路に隠し部屋の様な物があって浅い場所でもお宝が手に入る事があるらしい。

有名な話では【カラーズ】と言う冒険者パーティーが特殊条件の扉を開けた話があって、条件は5人以上のパーティー全員が上下同じ色合いの服を別々の色で着ている事なんてものだったそうだ。

それが条件だと分かった理由は、扉の中にその扉が開く条件が書かれていたのだそうだ。

ちなみに扉の中へは扉を開けたパーティーしかはいる事が出来ず、分かっている限りでは空けたパーティー達専用となる装備が手に入るらしい。

カラーズの場合はそれぞれの服の色を明るく綺麗にした色の全身タイツだったらしい。

見た事も無い素材で作られているらしく、見た目とは裏腹に結構な防御力を持つ装備なんだそうだ。

ダンジョン毎に規模は様々で一番奥…最下層に居るボスを倒して奥に行くと、ボス報酬の他に高価なお宝が手に入ると言われている。

そしてお宝のある部屋から更に奥に行くと水晶の様な物があり、これはダンジョンコアと呼ばれていて、ダンジョンコアを破壊するか持ち帰るとダンジョンは内部に五月蝿い音を発するようになり三日後に消滅するそうだ。

更にダンジョンはいきなりどこかの地にいきなり現れる事があり、新しいダンジョンには当然浅い場所にもお宝が見つかる可能性が高いので競争になる。


それでダンジョンで気をつけないと行けない事だが、まずダンジョンを放置しすぎて魔物が多くなりすぎるとダンジョンから魔物が外に一気に出てくる事があり、近くの村や町を襲い始める。

これをスタンピードと言う。

それなので定期的にモンスターを倒し続けてくれる冒険者と言うのはそれだけ国にとっても需要が大きくなる。


次にダンジョンに潜る為に気をつけないと行けない事はまずは罠の存在で、何故か魔物には反応しない罠が仕掛けられている事がダンジョンによってはある。

それなので特に未踏の場所を探索する時には特に罠感知が出来る人はとても重宝され、ダンジョン専門の冒険者パーティーにはその為のスキルを持っている盗賊が加入している事が多い。

一応盗賊以外でもしっかりと罠の勉強をして注意していれば罠に気付けるが、スキルである程度見抜ける盗賊の方がやっぱり重宝される。

特に罠感知や罠解除のスキルレベルの高い盗賊は引く手数多だそうだ。

俺が前のパーティーに盗賊が居なかったので罠の勉強をしていたのに盗賊を入れた方が良いと言われたのもそれが理由だ。

更に罠なのだが、解除してから丸一日程で自動的に再設置されるらしく、罠の位置を書いたMAPも売られたりする事がある。

偶に偽物を売る人達も居るそうなので注意が必要なのだが…。


それと無理をしない事だろう。

当然帰りの事も考え無いと行けないのでギリギリになるまで頑張る。なんて考えで潜り帰りの魔物にやられるなんて事もあるそうだ。

それなのでしっかりと帰りの余力を残して引き返す事が大切である。


そして明日を準備に使い、明後日にダンジョンに行ってみる事で話が纏まった。

お宝を手に入れる事は考えずにダンジョンでの立ち回りの練習と、スピカのレベル上げが目的となる。


翌日。

今日は昨日話し合った通りダンジョンに潜るための準備をする日だ。


「武器のメンテナンスは前回したからまだ大丈夫だと思うけど、予備の武器を買いに武器屋に行ってその後道具屋で良いかな?」

「そうね。私とリックが回復魔法も使えるから浅い場所なら大丈夫だとは思うけど、スピカには念の為に回復系のアイテムを持っていてもらいましょう」

「それなら道具屋でマジックバッグを購入した方が良いな。安めの物なら十分買えるお金もあるしな」

「ええ、それならまずはバッグを買う為に道具屋からの方がいいかしらね」


道具屋に着いてまずはマジックバッグを見る。


「値段と容量を考えるとこの辺りだろうな」

「そうね。スピカもそれで良いかしら?」

「はい」


そして回復ポーションを五個と各状態異常回復アイテムを六個づつ購入して、回復ポーション全部と状態異常回復アイテムの半分をスピカに渡して、残りの状態異常回復アイテムは俺のマジックバッグにしまう。

俺には必要無いかもしれないが持っていて損と言うわけでも無いので念の為だ。

マジックバッグも買ったのでアルティナの持っている矢もスピカに渡す。

そして武器屋に移動して俺とアルティナの予備の武器と、スピカの矢を多めに補充して接近された時様に短剣を購入した。

ダンジョンでは戦闘回数が多くなるので矢の消費はどうしても多くなってしまうのだ。

それと目的のダンジョン対策として膝上まである長靴を買っておく。

これでとりあえず今日やる事は終わったかな?


「他に今日やる事ってあったっけ?」

「いえ大丈夫だと思うわ」

「私はまだ冒険者としては初心者ですからよく分かりません…」

「まあ思いついたら行動すれば良いだろう。これからどうするか」

「軽く観光してからゆっくりするでいいんじゃない?」

「そうだな、そうするか」


三人で町をのんびりと回り明日に備えて早めに宿に戻ってゆっくりと話をして過ごした。



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