031.活動方針
皆のレベル上げも順調に終わりステータスがかなり驚きの状態になっている。
アルティナ達もレベルに対してのステータスがかなり高い状態になっているし、俺に関してはすでに俺のレベルでさえも全てのステータス上昇値が元のステータスよりも高いという状況だ。
この状態でアルティナと剣だけの模擬戦をしたり人の居ないところで魔法の訓練なんかをする。
「こうしてみると私達強くなってるんだと本当に実感するわね…」
「このスキル絶対に反則だよな…」
「そうね…。今はステータスもしっかりしているし、魔法の威力も大魔導師クラスはあるんじゃ無いかしら」
「当然油断は出来ないけど、単純に同レベルクラスの相手には負け無い気がする」
「うん。と言うよりも私だって今はリックにステータスでは負けてるけど、同レベルの人達と比べるとかなり強いわよね」
「そもそもテートのステータスが俺の元のステータスよりも強くなってるからな…」
「そうよね…」
二人で俺のスキルに呆れてしまう。
テートは実戦経験が足りて無いが、現在のステータスだけ見ればレベルが倍の俺の元のステータスより既に上である。
そう考えるとこのスキルの影響が大きいのが良く分かるだろう。
そして今はホームのリビングでこれからの活動目的を話し合っている。
「それでとりあえずの目的をどうしようか?」
「やれる事は依頼を受けてランクや信頼を得る。レベルを上げる。ダンジョン攻略辺りかしら?」
「今の内にギルドの資金を貯めても良いと思うけどな、余裕があればまた奴隷を買っても良いだろうし、レベル上げは人数やその人達のレベルを見てからでもいいかもな」
「そうですね。レベルは上がり辛くなって来ますし、奴隷が増えれば私達の強化になりますし…」
「あと盗賊の情報集めもしてもいいかもな。ノエルの仇討ちを手伝いたいと思うし」
「そうね」
「ノエルさんの仇討ち…ですか?」
「ああ、そう言えばノエルの後に仲間になった人達は知らないよな…。ノエル話してもいいか?」
「はい」
ノエルが冒険者となり俺の白奴隷となった事情を説明する。
「そんな事が…あのリック様。その事をお父様やハリエル様にも相談してみてはいかがでしょうか?貴族だからこそ手に入る情報もあるかもしれません」
「そうだな…今度ハリエルに相談してみるか」
「ただノエルの仇に関してはまず情報が無くてはどうしようも無いからその情報の入り次第だから今考えてもしょうが無いんじゃない?ノエルもそれでいいわよね?」
「はい、冒険者ギルドにもお願いして情報を集めていますし、今はそれ以上にはどうしようもないのも分かっていますから」
「その変わりそれらしい情報が入り次第調査や討伐に向かう。と言う事でいいかみんな?」
『はい』
その後も皆でこれからどうするのかを話し合って資金稼ぎをしながら俺達最初の六人でダンジョン攻略を、テート達でレベル上げと資金稼ぎを行う事になった。
実際に資金に余裕があればまた奴隷を買っても良いだろうし、装備を買っても良いだろうしと色々出来るので資金集めを優先しようと言う考えになったのだ。
翌日。
ハリエルの所にいってハリエルとリーファンにノエルの事について説明し情報があれば教えてくれるようにお願いする。
「そうか…そう言う事なら喜んで協力しよう。盗賊等の情報があれば優先してリック達に教える事にする」
「ああ、頼む」
「ところでリック殿。テートはどうかな?」
「レベルは20まであげたぞ、ステータスは俺のスキル込みで俺の素のステータスに近いステータスになってるな。後は戦闘技術とかを教えながらという感じだな」
そう報告すると二人が固まって驚いた顔をしている。
「そんなにどうやってレベルを上げたんだ?」
「ソードキャンサーを炎魔法で倒してMPがきつくなったらボス前で休憩をすると言う形で篭ったんだ」
「ソードキャンサーって炎が弱点なのは知っていたがそんなに簡単に倒せる物なのか?」
「俺とアリッサなら一撃で倒せるな。まあ俺達はステータスが高くなってるからと言うのもあるが」
「なるほどな…しかし既に元々のリックのステータスに近いステータス…か、リックのスキルの効果はかなり凄いんだな」
「自分の事ながらそう思う」