旅の詩
昔から、俺は旅が好きだった。
街から街へ、街路樹から街路樹へ
公園からまた違う公園へ
そうして人々の住むこの都会へ
遠い所を旅していると、なんのせいか知らず、ひどく悲しくなってくる
一人、故郷が恋しくなってくる
旅をし、旅に疲れ、道ばたに座ってなんかいると、昔のことを思い出す
また若く愚かだった頃を、無為に暮らしていた頃のことを
暑いこの街、この季節、日本のとある街ではこんな夜にきれいな花が咲き始めると云う
旅の終着点はどこなのか?
どこの土の上に旅人は倒れるというのか?それは俺にも分からない
美しい物を見た。汚れた人々も見た。そうしてどこにもない、珍しい物も見た。
人は憧れを求めて、どこまでも旅をする。どこまでも遠いあの空を目指して・・・・・