表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/47

消費税増税と景気動向

国民が勤勉ならリアルでも60兆円位は税収貯まりますけどね。

100兆円越えはまだまだだなぁ。

結論から言うと、消費税増税は仕方のない事と受け取られ、9%の税金を国民は支払った・・・。

消費も軽減税率だったこともあって食料の消費は今まで通り株価も消費も落ち込まないのが救いである。

「だって仕方ないじゃないか。増税は決まってる事で、これをやらないと老後の資金が貯まらんからな」

「外様はそろそろ総理を辞めてくれた方が国民にとっては有り難い。幾ら増税されるか分からんぞ」

外様の支持率は23%にまで激減したが、それでも増税による株価下落はなかったので安心だ。

最近の小税は1%ごとに3兆円の計算であり、国家予算の27兆円が消費税で賄われている。

「何で増税したのに日本から逃げ出さないのかね?租税回避地に逃げ込めば税金やすいぞ。どうだ?」

外様が企業に質問するが、企業の答えは明快だった。

「そんな事して何の利益があるんです?日本市場から締め出されるだけじゃないですか?」

「俺達外様を支えてきたのに、そんな事言われるのは心外です。結局信用されていないんですね?」

「折角景気が良くなっ来たのに、税金だって支払ってるのにそのような言われ方は酷いです」

大企業は口々に、外様政権と日本への忠誠を誓ったが、一部の企業が日本から逃げ出していた。

寄りにもよって風の党の支配地域のZ国の首都ダーリーンに逃げ込んだのは、各国の批判された。

「日本人がテロリストに。日本はやはり侵略国家だった」

某国の批判が殺到するが、Z国で武器の密輸や防御陣地の構築に役立った企業Aは、Z国の民2千万人を手中に収め、食料なども商い、大儲けする事になるが、アメリカは日本に経済制裁を行った。

「アメリカ人の風の党の支持者はいるぞ。何故日本だけやり玉にあげられなくてはいけないんだ?」

「日本が敗戦国だからだ。戦勝国に逆らうような行動は、厳罰をもって裁かれる。

TPPの盟主の座に収まった日本は、今度こそアメリカと縁を切る覚悟を固め今までの非礼を詫びて某国に寝返る覚悟を固め、今までの非礼を詫びて「文化の先輩として立てるから」と交渉してみた。

「分かれば良いのだ。某国6千年の歴史に敬意を持つのは当然の行動である」

偉そうな態度だが、気分次第で他国をテロ支援国家に認定するアメリカよりはるかにマシである。

某国の2国が1と2で、日本は3番目の原則を守れば、意外に優しい某国であった。

まあ領土問題もあるが、それは当分棚上げで満足してもらうしかない。

某国は名誉さえ損なわなければ扱いやす国であると、外様には思えたようだ。

「まあ某国の立場も分かるが、日本が占領してる領土を引き渡したら俺が失脚してしまいますよ」

「一応言っておくが、沖縄だって某国領だと思っているぞ。某国が戦争に負けたどさくさに日本が奪い取っただけで、某国がそれを認めた事はないというのが、某国の立場だ」

「・・・」

外様は頭を抱えると、官房長官に詰めの交渉を行うように命じて自分は政務室に引きこもった。

某国側との妥協点を考えるべく、増税分で貢物の品を各地から買い集めた。

沖縄は元々某国に朝貢していたらしく、それで某国は自国の領土と思い込んでいるのだ。

なら日本が再び某国に朝貢すれば、某国の機嫌も直り、領土問題も諦めてくれるんじゃないか・・・?

今は景気が良いし、もう少し待てば冬のボーナスもある大事な時なので交渉を長引かせることは出来ないが、日本が朝貢に応じれば沖縄の領有権も認めてくれるかもしれないのだ。

早速野党に通告して返事を貰ってくるが、流石の野党もこれには批判的な意見が多かったらしい。

11月の中頃まで交渉はもつれ込んだが、「やるなら強行採決にしてくれ」と返事が返ってきた。

これによって外様の支持率が21%にまで落ち込むが、辞職を願う声は控えめだ。

「朝貢するから領土問題は諦めてくれ」

外様が某国の代表にお願いすると、某国でも話し合いがついていたらしくこれに応じた。

もう一つの某国との争いは更に深刻である。

だが取り敢えず諦める事にした。

今あの国を刺激するのはどう考えても拙いからだ。

「ではこれが第一回目の朝貢品でございます」

以後毎年総理は新年1月1日に、某国に朝貢に出かける事になったのである。

「ご苦労。これは下賜品だ。日本で売っても良いぞ」

日本は偉そうな某国の態度にムッとしたがここは我慢だと諦めて言いなりになっていた、

まあ下賜品はそれなりに日本が欲しがっていた鉄をくれたので有難いが、超大国某国1なら兎も角、弱小国の某国2まで偉そうにするのは勘弁願いたいと思う日本である。

「日本が某国に寝返っただと?己アメリカを敵に回すとどういう事になるか思い知らせてやる」

そんな恨み事を述べるアメリカを無視しながら、某国にせっせと貢物を贈り下賜品を貰ってくる。

この物々交換により、日本は2兆円も税収が増す事になった。

朝貢貿易を担当する貢ぎ省が新設され、某国からせっせと下賜品を貰ったり、朝貢品を納めたりしていたが、そのうち某国が調子に乗って貢ぎ物の数を増やすように要求してきた。

応じたら人民元を下賜されたので、それを使って某国製品を買い漁るが食料が殆どだ。

高麗ニンジンを大量に買い込んだ日本は、これを使って薬の値段が安くならないか模索し始めた。

薬剤の値段さえ下げる事が出来れば、医療費は5兆円は削減できるだろうからだ。

「漢方の薬を増産させましょうか?食料自給率80%なら、TPPの関連上これ以上食料の増産は無理がありそうですから、薬の自給率を上げましょう。漢方で助かる病人も多いですからねぇ」

そのうちに3月になり、税収が集まったが驚異の135兆円だった。

早速緊急の予算質疑を行い、出費100兆円位に抑えた新たな予算を編成する。

「外様総理万歳~」

「独裁者は日本から立ち去れ~」

などという声もあったが、支持者は小波の会を支持して、消費に励んだ。

因みにボーナスは給料7か月分の210万円で、この金を元手に家を買うものが出てきてる。

「外様総理。出生率が1.8%に膨れ上がったのは良い事ですな」

好景気によるベビーブームにより、子供の数が増えている今日この頃であった。

「朝貢貿易も中々に面白いものですなぁ。形の上では朝貢だから余計な税金がかからないし」

「某国との交易には利点があるぞ。要するに機嫌を損なわなければいいだけだ」

日本ではその頃読書法なる法律が出来、月に30冊本を読まねばならない事になった。

本が売れるかも知れないと考えた法律だが、国民の大多数は図書館に駆け込んでノルマの本を借りあさり、図書館が大忙しだったので評判は良くなかったが・・・。

「国民の本離れはここまで深刻になっていたのか?もっと本を活用しないとな」

その頃国民は家で本を読み、自衛隊は仕事に励んでいた。

「雪かきに自衛隊を動員しろ。冬野菜を掘り起こすんだ」

「これやらないと安い冬キャベツを食べれないぞ。根性入れて雪かきを行え」

最近自衛隊は北部の豪雪地帯に派遣されていた。

ハルカ団は、6万に増えたこの兵力で、雪かきを行っていたのだが、給料については不満だった。

「外様総理。ハルカ団のメンバーの中に永住権を得たいと言ってる輩がおりますが・・・」

「無理だな。流石にその頼みだけは、野党に却下される」

これを聞いてハルカ団のメンバーは必死になって雪かきをして、冬キャベツを掘り出した。

永住権が無理なら、働いて1円でも多い給料をもらって祖国に帰るしかないのだから。

ハルカ団はこの好景気に便乗して、焼き肉チェーン店を買収して傘下に収めた。

相変わらずの好景気だが、最近労働者が企業の足元を見て、要求が拒否されるとすぐにストに走る。

予断を許さないところであったが、国は借金返済だけで30兆円も国費から出しているので、労働者の賃上げ要求に答える事は出来ないだろうなと思った。

公務員の給料もそろそろ上げないといけないが、国民の反発が怖いし、効果が余り期待できない。

「いや~、この好景気の時代に経営に苦しんでいる会社があるとは思いませんでしたよ」

「持ち株41%だから、株主が団結すれば増資で直ぐに20%以下に落とされるがな」

恐らくハルカ団の力を借りて経営再建した後増資でハルカ団を経営陣から追い出す作戦なのだろう。

だがそう上手く行くもんかとハルカ団の団長は思っていた。

増資の話が出たら株を根こそぎ売って経営から手を引くだけのことである・・・。

「景気は良いから、この年の経済成長率7%だぜ。こんなどん詰まりな国が良くそこまで・・・」

「日本は恐ろしい国だよなぁ。たった5年でこの回復力とは・・・」

「借金も770兆円位に抑え込んでいるし」

予算100兆円のうち30兆円が、外国から借りたお金の返済金である。

一応国際通貨のドルで支払ってやった。

日本から邪魔なドルが消えるのは有り難い事であるが、アメリカの報復も怖い。

だが某国と仲直りをした日本にはさすがに手を出してこなかった。

その代わり嫌がらせの心算なのか、沖縄の米軍基地でストライキを日本政府に対して行う米軍である。

「アメリカの命令を聞かなければ、米軍を沖縄から撤退させるぞ」と言う訳だ。

「出て行きたいならサッサとどうぞ。別に日本は困りませんが」

日本がそう言うと、アメリカは本当に出て行ってしまった。

設備を破壊していかなかったのは、戻ってくる気があるのだろう。

だがそうはいくか。

「大戦中日系人から奪った家と土地を返還しない限り米軍基地は没収する」

アメリカと日本の仲は悪くなる一方であった。

それでも好景気は続き、景気次第では消費税10%も夢ではないだろうと外様は思っている。

「このドロボー。俺達の土地を返せこのやろ~」

米軍基地に土地を持ってるものはいきり立つがそんなのアメリカの自業自得である。

お前らだって日系人の土地を奪っただろうという訳だ。

「では返答もないようなので、米軍基地は接収して設備地以外は沖縄の民に返還する事にする」

「お~」

大歓声で沖縄県民は外様の政策を支持した。

設備地以外という事は、状況によっては自衛隊が基地を使用するという事でもあるのだが。

だがそれでも沖縄県民にとっては長年の夢がついに実った瞬間だったのだ。





アメリカ軍が撤退したら困るのはアメリカでしょ?

別に日本は困らない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ