第2章1 嫌な雰囲気
サブタイを元の形に戻します。
25話、26話は追々変える予定です。
今回少なめ
天上世界には6種の種族が存在している。神族、精霊、悪魔、魔獣、人、竜。それぞれの種族間に多少の交流はあり、それは12人の王の庇護下で行われている。
12人の王。又は、12人の王候補者とも呼ばれている者達。
一人一人が特殊で協力な能力を持つ者達であり、王と呼ばれる所以はそれだけでなく、12種類全ての能力に共通する部分がある。
製造時期・製造過程・製造方法その全てが不明である『神具』と呼ばれる武具を顕現出来ることである。
『神具』は一つ一つが強力無比な代物で、過去には天地を割ったとの逸話も存在する。
現在能力者が確認されている王は全てで6人。
『神々の王』テオス
『精霊の王』オリジン
『悪魔の王』サタン
『英傑の王』ギルガメシュ
『星々の王』アステーリ
『天使の王』セラフィエル
この6人は大きく分けて3つの勢力に別れている。
神群、及びそれに連なる者を束ねている『神王軍』。
神王軍を滅亡させる事を第一とする『滅神』。
そのどちらにも属さない精霊だけを集めた『精霊郷』。
『英傑の王』だけはどの勢力にも属しておらず、他にも少数の派閥がありそれを率いているとされているが公には確認されていない。
他の6人の王である『騎士の王』、『魔獣の王』、『幻惑の王』、『生死の王』、『鉱石の王』、『龍の王』は能力者自体が確認されていないがそれぞれ何処かの勢力に居るとされている。
「ここまでで分からない事はある?」
クレス、アリス、クラリアの3人はイルミスから天上世界への転移門があるらしい都市にまでの馬車の中にいる。
「ああ、わかったから少し休ませてくれ」
馬を扱えるのがヘルとクレスだけということで最初はクレスが御者をしていた。しかし片方が義手であるクレスはその義手をうまく扱えず、疲労がすぐに溜まりヘルと交代していた。
「弱音を吐かない。次はお世話になる勢力の話をするから」
疲労が溜まった状態のクレスはそのままアリスの話をずっと聞かされている、というわけである。
「アリス様、その話も大事ですが、クレスさんは本当にお疲れの様子。都市に到着してからでも宜しいかと」
「…わかった。着いたら絶対だから」
クラリアの凛とした声がアリスを止める。
クレスはアリスの呪縛から解放され、初めて馬車の中で寛ぎ始めた。
小さな窓から見える景色はイルミスを出た直後とは違って海が見える。
それもそのはず、今向かっているのは海上都市と名高い『セイカン』なのだから。
セイカンは特殊な都市で、簡単に言うと「孤島の様な巨大な船」である。大陸間を自由に航海し、物流に一役買っている。
小さな島ほどの大きさの船をどうやって動かしているのかいつも疑問だったが、ヘルによるとセイカンという都市は天上世界に住んでいた人が魔法で動かしているらしい。
それを聞いた時なるほど、と思うほどには染まってきているクレスであった。
それからしばらく経ち、馬車が停まる。
どうやらセイカンに乗り込むための謂わば船着き場に着いたらしい。
「クラリア、準備をしてくれ。クレスとアリス様は先にチケットを購入してくれ」
セイカンにはタダで乗り込む事が出来ない。必ず、船着き場でチケットを購入しなければならない。
「わかった。そんなにすぐは来ないと思うけど、出来るだけ急いだ方がいいぞ」
「ああ、乗り遅れたらその時は頑張るさ」
クレスとアリスはクラリアとヘルを残し、チケット売り場へと足を運ぶ。
「はい、いらっしゃい。2名様でいいかい?」
チケット売り場では恰幅のいい男性が立っていた。
「いや、連れがあと2人いる」
「了解、じゃあ4人分で銀貨2枚だ」
銅貨40枚分である銀貨2枚を渡し、チケットを4枚貰う。
「まいどー、さっき連絡があったからもうすぐ来るぜ」
笑みを浮かべる恰幅のいいおじさんに礼を告げ、チケット売り場をあとにする。
セイカンが到着する間にクラリアとヘルが荷物をまとめ終え、合流する。
「チケットを購入できたみたいだね。ここに来た時は売り切れてたみたいだったから今日は大丈夫か心配していたんだけど、杞憂だったみたいだね」
「ああ、なんか人も少ないからな」
その時、遠くから巨大な船が猛スピードで近づいてきていた。
「あれがセイカンか。初めて見たけどやっぱりデカイな」
クレスはその大きさに驚嘆するが、ヘルは顔が曇らせる。
「何かがおかしい」
ヘルの言葉の意味がわからず、後ろを振り向き聞こうとするが、爆発音を鳴り響き、クレスの口は違う言葉を発する。
「爆発⁉︎ どこでそんな…」
クレスが音の方向を見て唖然とする。
巨大な船であるセイカンのあちこちが炎に包まれていた。
「お兄様」
「ああ、わかってる。クレス、アリス様。天上世界に行く前にもうひと仕事あるみたいだ」
「まじかよ、俺って本当についてないな」
「ワタシもついてない」
クレスとアリスは嘆きながらも臨戦態勢をとる。
「さて、今度は何が出てくる」
読んでくださっている人には申し訳ありませんが、12月〜3月は不定期更新になると思います。




