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アナザー・ワールド 〜 the oldest hero 〜  作者: とんぼ
第1章 闇より生まれし星
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プロローグ2

ーー『運命の刻』の発生推定時刻から1時間後ーー


怪物たちが蠢き村を崩壊させていく。


そこら中に村人たちの死体が転がっている。


中には崩壊した建物の下敷きになり息絶える事の出来ないものや、今まさに怪物に四肢をもがれ、無惨な姿で死んでいく者もいた。


そんな惨状を目の当たりにしながら、自らの母親を救おうとしている少年がいた。


「・・・母さん! 母さん死なないでよ。目を開けてよ、母さん!」


「・・・クレス、かい?」


「母さん⁉︎ 良かった、そうだよクレスだよ! 早くここから逃げないと、奴らが来ちゃう!」

「クレス・・・先に、お逃げ。すぐに・・・追いつくから。早く・・・」


「イヤだ! このままだと、母さんが奴らに!」


「クレス・ハザード! 早く行きなさい!」


「・・・っ⁉︎ 母さん! 僕は・・・」


「母さんなら、だいじょうぶ・・・だから。早く、奴らが来る前に」


「・・・わかった。でも絶対に助けにくるから、絶対にくるから!」


「クレス、貴方さえ生きていれば、私は」


※※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※※


怪物が去っていった村には悲しみの雨が降り、少年を慰める。


その悲しみの雨もやがては止み、清々しいまでの日の光がさす。


少年は怪物の出現によって殺されていった村人たちを弔い終え、母親の亡骸の前に1人立ち尽くしていた。


その姿は、悲しみに震えているようにも、狂い笑っているかのようにも見える。





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